【スキー】スキークロス_五輪に出場する条件とは

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【フリースタイル・スキークロス コラム】五輪に出場する条件とは

2022北京五輪代表 古野慧選手 【撮影 須貝 龍】

2026年にイタリアでミラノ・コルティナ五輪が開催されます。選手たちは来月から始まるFISワールドカップで19戦を戦いますが、同時にそれは2026年の五輪を見据えた戦いでもあります。五輪への道筋を説明しましょう。

【制作 天野 良江】


大会の仕組
スキークロスの大会は上記のようなピラミッド構造になっており、その頂点が五輪です。全ての試合は FISレースと呼ばれ、競技者登録選手が全員参加可能です。その大会でFISポイントを35点以上、またはアルペンのFISポイントを150点以下(※)を持っている選手は、2段目に位置するFISヨーロッパカップに参戦可能となります。FISヨーロッパカップ、FISノースアメリカンカップなどを総称してコンチネンタルカップと言い、各大陸別の大会が該当します。FISヨーロッパカップ以外のコンチネンタルカップの出場にポイント制限はありませんが、各国からの出場人数制限が設けられています。
(※)アルペンのF I Sポイントは、スキークロスのポイントと異なり、点数が低い方が上位。FISワールドカップで優勝すると0点となります。

1段目、2段目においてFISポイント100点以上(一カ国二人目以降は125点)、且つ全日本スキー連盟が定めた基準を超えることが3段目のFISワールドカップに参戦できる目安となります。FISワールドカップは、毎年13~19戦ほど行われるシリーズ戦となっており、シリーズで獲得したワールドカップポイントの合計で総合優勝(クリスタルトロフィー)が決まります。

五輪選考方法
五輪の選考はFISワールドカップの成績を元に行われます。五輪が開催される前年から五輪直前までの約1年半の間で行われるFISワールドカップにおいて、獲得したFISワールドカップポイントの合計の上位32名、且つ全日本スキー連盟が定めた基準を超えることが五輪に参加できる目安となります。つまりFISワールドカップ2024/2025に参戦していないと、五輪選考に入ることができません。

FISワールドカップポイントとは
FISワールドカップにおいて1位〜30位に付与されるポイントです。
1位100点、2位80点、3位60点と続き30位は1点。
五輪選考期間中の約1年半で20戦ほど行われるFISワールドカップで獲得したポイントによって上位32人が選ばれます。ただし、五輪には国枠(1カ国最大4人)ルールがあり、欧州の強豪国などはFISワールドカップランキング上位32位の中に5〜8人ほどランクインしているため、その国の中で5位以降の選手達は五輪選考対象から外れてしまいます。つまり、それらの選手人数分のランキングが繰り上がり、概ね35〜40位くらいまで選考対象に入る可能性が残されています。

※本記事は今シーズン時点に於ける出場要件です。

2022北京五輪代表  須貝龍選手 【撮影 古野 慧】

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著者プロフィール

公益財団法人全日本スキー連盟は、日本におけるスキー・スノーボード競技を統括すると同時に、普及・振興の役割も担う競技団体。設立は1925年、2025年には設立100周年を迎える。スキージャンプ、ノルディック複合、クロスカントリー、アルペン、フリースタイル、スノーボードの6競技において、世界で戦う選手たち「SNOW JAPAN」の情報や、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップなどの大会情報をお届けします。

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