ふりだしに戻る 時限爆弾パスゲームにすすむ J1第30節vs湘南ベルマーレ マッチレビュー

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【ふりだしに戻る 時限爆弾パスゲームにすすむ J1第30節vs湘南ベルマーレ マッチレビュー】

【これはnoteに投稿されたデータで見る京都サンガFCさんによる記事です。】

試合サマリー

・前半


サンガは攻守ともにいつもどおり。
守備では前から追っていき、攻撃では山崎に当ててから考える作戦。

地上戦を放棄し空中戦で制圧し続けることでベルマーレにサッカーをさせず、見事に3ポイントを奪ったレモンガススタジアムでの一戦を再現させる意図が伺えました。そう。開始10分まではいつも通りだったのです。
しかし。

10分を経過したあたりで異変が起きます。
湘南のプレススタイルは明確で、むやみやたらにDFやGKまで奪いに行かず、受け手となる選手を見ながらコース限定に徹します。
(少しでもハマった瞬間に大橋がスイッチを入れて猛烈プレスに変化します)

相手のスタイルで持てているだけなのを自分たちの力量と勘違いでもしたのでしょうか。ビルドアップの方針が急にDFラインからの組み立てにシフトチェンジ。

後ろから組み立てること自体ではなく、組み立ての内容に問題がありました。隣接する選手に渡すだけ、ショートパスと決めたらすべてショートパス
(FW3枚に当てられる・裏抜けを狙えるタイミングでも蹴らない)、受ける位置もサポートの位置もバラバラでコースがない。
個人の感覚任せでなんとなくボールを回してるだけの、余りにも低い質でのビルドアップ。

組織的にコンパクトに守るベルマーレの守備陣を崩すどころか、まともに動かすこともできず、ひずみすら発生させることができませんでした。

サンガのいつものパターンですが、攻撃と守備の両方が停滞するとチーム全体が一気に集中力を失います。ハイプレスもはまらず危険な展開だな後思っていた矢先にサイドに展開され、難しい体制で1対1を仕掛けられたところからPK献上。きっちり決められ0-1。

・後半


何に手を入れてくれるかと期待していたのですが、前半と大差なし。見どころは不要かつ不用意なロストから生まれるチャンスを決め切られなかった幸運くらいでしょうか。

残り時間わずかになってパトリックが投入されるとようやくハイボール作戦にシフトチェンジ。
単発ながらチャンスをチャンスを得ますが攻守に阻まれ決めきれず。
0-1で決着。

残念。あまりにも残念。
スコア以上の悲惨な結果に頭を抱えるしかない残念な試合になりました。

PickUp:時限爆弾を抱えた各駅停車パス

悪い意味でこの試合のメインコンテンツになってしまったのはサンガの時限爆弾ゲームパス回し。

※時限爆弾ゲームとは…
数字を数えながら横の人にボールを回していき、100を数えてしまった人がアウトになる...といったゲームのことです

試合に勝つためのパス回しであるはずなのに、何の意思も見えないただ横に預けるだけのパスを重ね追い込まれロスト。
なぜこんな現象が起きてしまったのかを考察していきます。

分析「湘南スタイル」

まず前提になる、湘南のスタイルの話をします。

湘南のサッカーの基本形が以下の4要素で作られていることは、プレビュー動画でもお話ししたとおりです。

攻撃
・フィニッシュ
ペナルティエリアの横のライン付近を取ってDFの目線と集中を奪い、空いた中央スペースに折り返してシュート
(昨年サンガスタジアムでもやられた形)
・ビルドアップ
フィニッシュから逆算。後ろから組み立てることで相手を片側サイド(主に左)に寄せて、空いた逆サイドに展開しサイドを攻略

守備
・プレッシング
むやみにDFやGKまでは食いつかず、基本はステイで追い込み。ただし少しでもハマると一気に圧殺し回収
・ブロック
5バックを形成することで数的有利を作りつつ、引いて守ることで背後のスペースを埋めてしまう。弱点になるWBの裏とアンカー横はスライドと運動量でカバー

おおよそ上記で大枠を捉えられていることは、湘南戦を見た方ならある程度感じていただけるものと思います。
特に崩され方が…。ほとんどが湘南の得意とするぺナ横のライン付近を奪われて崩された結果のものでした。
(サンガとの試合を見ての後付けでないことはプレビュー動画の投稿日時を見れば分かるはずです)
この湘南スタイルがサンガの悲惨なパス回しにどうつながったのでしょうか。

「湘南の対策」が原因ではない

試合後のコメントやTLで「湘南の策にハマった」旨の声を見ましたが、湘南は特段守備を普段から変えていません。

ハマるまではある程度持たせて、パスのずれやスピードでハマりそうなきっかけを見つけたら即座に襲い掛かるスタイルが守備の基本形なのです。

ゆえにある程度DFラインで持てるのは当然。湘南からしても持たれるのは許容している以上当然。それをサンガの選手が勝手に「今日は繋げる日だぞ」と勘違いし、自分たちの強みどころか弱みの部分である後ろからの組み立てに固執しただけの話です。

持たせてハメる湘南の得意とする懐に勝手に潜り込んで散々な目にあっただけ。山口監督の巧みな罠にかかったとかそんな高尚な話では全くない。単純に自分たちの自滅です。
(私が3試合を流し見して把握できる程度の相手の特徴すら把握できていないのは…。大事な試合にもかかわらず、さすがに相手へのリスペクトを欠いているのではと感じさせられました)

「左利きCB2人」でもない

左利きのヘンリーが逆足サイドに配置されたこと。これは確かに次元爆弾ゲームを誘発した要因と関係ないとは言いません。実際ヘンリーも苦しんでいました。しかし。

左利きCB2枚が並ぶ試合は今日が初めてではない。並んだ試合でもここまで酷い組み立てになった記憶はありません。
そして順足CB同士の組み合わせにしたところで、横の選手に預けるだけの拙いパスを繰り返し自滅したゲームは他にいくらでもあります。直近だとレイソル戦がまさにヒットするところ。

単純に、チームとして後ろから組み立ててゲームを作る力が足りていないのです。弱みでしかない。
スキル不足に加えて妙にパスワークにこだわる悪癖が重なり引き起こされた自滅劇であって、左利きCB二人が主要因で引き起こされたものではありません。

結論「単なる自滅(n回目)」である

サンガの大きな(本当の)弱点は何か。

試合によってモチベーションの濃淡の差が激しく、特に中断期間明けのような試合と試合の間が空いたタイミングで集中が切れて、勝利のために必要な最善手が打てなくなることです。

自分たちの武器は何か。他チームと比較して明確に優れている・劣っている点は何か。強みを発揮し弱みを隠すために何をすべきか。
もう一度整理して試合に臨んでほしい。

アウェイ東京戦の後、レイソル戦の後にも同じことを書いていました。
その後の札幌や福岡との試合でシャキッとした姿勢を見せてくれて整理がついたのかと思っていました。その日の気まぐれが続いただけだったのでは?と疑うような試合がまた再現されてしまいました。

もうシーズンは佳境。残り試合は片手で数えるほどしかありません。そんな時期になってまだ「軸を整理して定着させろ」なんて言わされてる現状に、とても悲しくなります。

個人評価

全員×です

投稿が遅くなってしまいましたが...。最後まで見ていただきありがとうございました。
正直新潟戦に行くモチベーションが湧かないのですが、なんとかして奮い立たせて参戦に向かっています。ガッカリさせられるような試合になりませんように。
皆さんの楽しそうなハロウィン写真や動画楽しみにしています。
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