樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント 武蔵丘ゴルフコース（埼玉県）

　小春日和の素晴らしい一日。山下美夢有の表情までなごんだ。「ゴルフの状態は悪くはありません。もちろん、疲れはなし」と、万全の態勢が整っていることを宣言した。しかも、リラックスムードである。

　「この試合を迎えると一気に寒くなるイメージがあります。だけど、こんなにもいい気温で、コースセッティングが素晴らしい。(天気予報も)毎日がゴルフ日和らしいです。久しぶりにカタいグリーンでプレーできることも楽しみのひとつ。それにしても、一年が経つのは本当にはやい。実感しています」。しみじみと話した。

　まさに、名手の腕が鳴る条件がそろったのだろう。もちろん、メルセデス・ポイントで首位に迫っていることもやる気を倍増させるファクターに違いないが、「優勝したいとは思いますけど、順位やタイトルが…など、ほとんど考えたことはありません」。その上で、「あくまでパッティングしだいですけど、ちゃんといいショットが打てれば７アンダーが出るかもしれませんね」。

　前年に続いて、年間平均ストロークは60台をキープ中だ。２年連続の偉業へ向け快進撃を続けている。しかも、22年の記録を大幅に上回っていることがすごい。プロ4年目、進化の軌跡をはっきりと記している。

　「あすのペアリング(メルセデス・ポイント1－3位の申ジエ、岩井明愛と同組)、すごく楽しみです。私らしいプレーで、アンダーパーでプレーできればいい。それだけです」と、いつものように笑顔で締めた。決戦の第1ラウンドを見逃す手はない。
　(青木　政司)