マイナビ仙台レディース 2023-24シーズンインタビューvol.4
「地元をサッカーで盛り上げたい。もう一度仙台で輝くため、6年ぶりの“ただいま”」 MF 佐々木美和選手
【©mynavisendai】
佐々木「ただいま、です(笑)」
―この度、正式に「マイナビ仙台レディースへの加入」が発表されました。大きな反響がありましたね。
佐々木「みなさん、『おかえり』と声をかけてくれたので、嬉しかったです。」
――ノジマステラ時代は対戦相手として帰って来ることもありましたが、仙台でプレーしたのは2018年が最後ですね。
佐々木「6年ぶりですね。地元でまたプレーができるのは嬉しいです。高校を卒業して当時のベガルタ仙台レディースに入って、その時は学ぶことが多かったと思います。その後も、いろんなことを吸収してきたのですが、高校を卒業してから10年というタイミングでここに戻ってきました。28歳なんです。年齢的にもベテランの方に入ってくると思うので、吸収してきたことを、周りに伝えていけたらいいなと思います。」
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佐々木「だいぶ変わっていますね。若い選手も多い印象です。やっぱり雰囲気がとても良くて、練習参加した時も『あ、このチームは雰囲気がいいな』と思って入りやすかったです。これから強くなっていくチームなのかなと思いました。」
――このタイミングでマイナビ仙台レディースへの入団を決めたのはどのような経緯でしたか?
佐々木「オーストラリアのシーズンが終わって、向こうのプロリーグや他の国も候補にはしていたのですが、一度実家に帰ってきて、ユアスタでマイナビの試合を2試合見ました。そこで、やっぱりもっと、地元でサッカーやチームを盛り上げたいなという思いが強くなりました。チャンスがあればという気持ちでいました。」
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佐々木「日本という慣れ親しんだ環境から、新しいことにチャレンジしたいと強く思っていました。そういうことがきっかけで、オーストラリアのベイサイド・ユナイテッドFCに所属しました。」
――そしてオーストラリアで、マイナビベガルタ仙台レディース時代のチームメート、沖野くれあ選手と再会していました。
佐々木「そうなんです。お互い刺激し合って、向こうでも頑張れました。とても心強かったです。」
――オーストラリアでは1シーズンプレーしました。どのような経験でしたか?
佐々木「チームメートもすごく親切で、言葉が完璧にしゃべることができなくても、こちらの思いをくみ取ってくれました。言葉以上の思いやりを感じて帰ってきました。日本でプレーしていた時に、外国籍選手たちに自分もそういう風に対応してあげられたかなと振り返ると、そこまではしてあげられなかったんですよね。今、仙台のチームメートにも外国籍選手がいるので、困っていたら助けてあげたいですね。」
――山ほど、やってあげられることはあるのではないですか?
佐々木「はい!でもカーラは、特にコミュニケーション能力が高いと思います、日本人の私にはオーストラリアにいた時はできなかったようなコミュニケーションの勢いを感じるので、すごいなぁと思って見ています。」
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佐々木「いろんな経験をさせてもらいました。ノジマステラではプロ選手としてWEリーグの試合にも出させてもらいました。プロの責任や覚悟も、当時の監督の北野誠さんに教えてもらいました。また海外に行ったことも大きな経験でした。日本を代表して行ったという意識があって、日本や日本人の良さを伝えられたと思っています。仙台で何ができるかまだ分かりませんが、いろいろな形で貢献していけたらと思っています。」
――マイナビ仙台レディースの試合をすでに2試合観戦しました。客観的に見てどういうところが必要と感じましたか?
佐々木「守備の時にどこでボールを奪うのか。チームでの約束事を突き詰め、もっとコミュニケーションを取れるチームになっていけば、もっと可能性が広がるチームなのかなと思います。」
――練習参加していた時には、佐々木選手ならではの大胆なサイド攻撃が見られました。今のチームでも大きな武器となりそうですね。
佐々木「オーストラリアでサイドでのプレーを希望していたのですが、チームの事情もあって中盤やトップ下でプレーしていました。真ん中でプレーしたことで、より周りを見ることもできるようになったと思います。サイドでのプレーもそうですが、サッカーの流れを見て、声をかけていければいいと思います。空いているところに走りこむこと、パスを出す回数も増やしていきたいです。」
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佐々木「そうですよ(笑)高校生みたいとか言われますが、みんな失礼ですよ!!」
―ノジマステラでは、國武愛美選手ともチームメートでしたね。
「はい。愛美は私の1歳下です。仙台にも大歓迎で迎えてもらいました。」
――久しぶりの仙台、実家での暮らしはいかがですか?
「いつ帰ってきても、やっぱりいいですね。仙台は慣れ親しんでいる環境なので嬉しいです。」
――背番号は「30」にしました。
「30は常盤木学園の1年生の時につけていた番号です。それから、『3(み)0 (わ)』でもあります(笑)」
――この仙台で、選手としてどんなことを成し遂げたいですか?
「そうですね。まず、今はカップ戦連敗中ということもあるので、自分が練習から雰囲気を盛り上げていければいいですし、プレーでも背中で引っ張っていけるようにしたいです。熱く戦って、後ろもついてくるようなプレーをできたら良いと思います。」
よく笑うフレッシュだった新人は、豊かな経験とリーダーシップを持って仙台へ帰ってきました。地元出身選手の活躍には、佐々木勇人コーチも期待をかけています。「このチームにはないスピードや動き出しを見せて欲しい。サッカー選手として地元でプレーできるというのは、幸せだし、そうそうないことだと思います。美和にはこのチャンスをつかんで、一試合でも多く出場し、地元のみんなを喜ばせて欲しい」。2023-24シーズンのWEリーグ、WEリーグカップでは、チームに活力をもたらす新たな佐々木美和選手に出会えるかもしれません。
(マイナビ仙台レディース・オフィシャルライター 村林いづみ)
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