「もっと下級生を支えられるように」中部大学第一#8外山颯紀選手

日本バスケットボール協会
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第2週を迎えた「U18日清食品トップリーグ2023」。その初日となる9月16日(土)、ノーリツアリーナ和歌山を舞台に北陸(福井県)vs.中部大学第一(愛知県)の試合が行われました。両チームともに今大会の初勝利を懸けた戦いは、最後まで勝負の分からない大熱戦となりました。

【©U18日清食品リーグ】

中部大学第一の常田健コーチは「今年のチームには下級生の力がどうしても必要です」と語り、リーグの第1週から積極的に1、2年生を起用しています。この北陸戦でも、スタートの4人は下級生。得点源として期待された清水祥敬選手がケガで離脱していることもあり、インターハイのスタートとは3人が入れ替わった布陣です。さらにこの試合の正司令塔には、前の週はエントリー外だった3年生の#17外山颯紀選手を抜てき。新たな化学反応を起こすべく、戦いに臨みました。

慣れない布陣とあって、序盤の中部大学第一は重い展開を強いられました。なかなか最初の得点が奪えず、その間、北陸が#13平澤友真選手の2本の3ポイントシュートで6-0と先制。その後も北陸が先行し、中部大学第一が追い掛ける展開となります。中部大学第一は開始4分、#6西村謙槙選手のジャンプシュートで初得点を挙げると、その後は#15トゥレ サリウ選手の得点などで反撃し、試合は長く接戦が続きました。

【©U18日清食品リーグ】

試合が動いたのは第4クォーター終盤。平澤選手の3ポイントシュートや息の合った連携プレーで得点を重ねた北陸が、残り2分で70-61と最大9点リードを奪います。諦めない中部大学第一も外山選手の3ポイントシュートなどで1点差に迫り、残り20.5秒には、#14佐渡樹也選手のバスケットカウントで逆転しました。それでも、北陸が激しいディフェンスからスローインをスティールし、#6阪井翔選手が2本のフリースローを決めて再逆転。75-74で熱戦に終止符を打ちました。

北陸はこの日、平澤選手のシュートが大当たり。3ポイント8本を含む30得点を挙げ、チームを勝利に導きました。対する中部大学第一は、外からは西村選手、中からはサリウ選手、加えて外山選手がドライブで相手をかき回し、満遍なく得点を重ねたものの、リーグ初勝利にはあと1歩届きませんでした。

試合後、「最後のプレーで、コーチの指示通りのバスケットができず、自分のせいでチームを負けさせてしまいました。試合を通してターンオーバーなどのミスも多かったと思います」と悔やんだのは外山選手です。40分間のフル出場で15得点、4アシストの活躍を見せたものの、3年生としてチームを勝利に導けなければ悔しさがにじみます。

【©U18日清食品リーグ】

常田コーチは今、3年生たちに「自分たちがやりたいプレーをするだけではなく、下級生を生かすことも覚えてほしい。自分で行くべきところと、周りを生かすべきところ、そのバランスはまだまだ課題です」と、下級生を支える働きを求めています。外山選手も「本来1、2年生がミスをしたときにフォローするのが3年生だと思うのですが、今はまだ、3年生の自分たちがミスしてしまっています。もっと下級生を支えられるようにしたい」と語り、最上級生としての責任を強く感じているようです。

今年の中部大学第一が躍進するためには、生きのいい下級生たちのさらなる成長が不可欠となりますが、それを支える3年生たちの働きも見逃せません。「U18日清食品トップリーグ」を通して上級生と下級生の歯車がかみ合えば、大きな力が生まれるはず。ポテンシャルを秘めた中部大学第一に、これからも注目したいところです。

「U18日清食品トップリーグ2023」は「U18日清食品リーグ公式YouTube」と「バスケットLIVE」で全試合ライブ配信中です。(※バスケットLIVEはシステムメンテナンス等により、一部試合のライブ配信が行われない場合があります。)
また、スポーツナビでも一部試合を配信しております。日本中を “沸かす” U18世代国内最高峰の戦いを会場、または配信にてご観戦ください。
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