【ラグビー】復活めざす日体大ラグビー部、感謝の「ふっきメシ」

日本体育大学
チーム・協会

感謝、感謝の栄養満点「ふっきメシ」~日体大ラグビー部のスタミナ弁当スタート

 ◆1部復帰必勝メシ(ふっきメシ)

 いただきま~す。暑い夏が過ぎゆく8月31日、関東大学対抗戦グループA(1部)リーグ復帰をめざす日体大ラグビー部男子の秋シーズンが始まった。横浜・健志台キャンパスのグラウンドで練習した後、部員たちは大学の食堂『選手村』でボリュームたっぷりのスタミナ弁当を平らげた。名付けて『1部復帰必勝メシ』、略して「ふっきメシ」。
 お腹いっぱいのラグビー部員に笑顔がひろがる。感想を聞けば、みんなの声がはずんだ。
「メチャクチャ、おいしい」「たんぱく質をずしりと感じます」「シンプルに、食費がかからないのが助かります」「これでベンプレが20キログラムアップしそうです」
 からだ作りの基本は、食事、睡眠、トレーニングにある。とくに栄養ある食事を朝昼晩3食きちんと摂ることは重要だろう。これまで朝・夕食はラグビー部で提供されてきたが、昼食は各自に任されていたため、部員によってはおろそかにしてきたようだ。そこで1部に復帰するためのからだを作ろうと、栄養を考えたスタミナ弁当をラグビー部が無料提供することになった。ざっと90人分。

 ◆保護者、ラグビー部OBらの寄付で

 経費は、保護者や日体大ほか早大、慶大、明大、東大などのラグビー部OB、日体大教職員からの寄付で賄った。「いただきます」という言葉には本来、料理の食材となった自然の恵みへの感謝が込められている。また料理を作ってくれた人や関わった人への感謝の気持ちも含まれている。部員たちは、応援されることで頑張れるものだ。

 ◆タンパク質、カロリーがたっぷり

 この日のふっきメシは、メインが鶏ムネ肉のチキンカツと蒸し野菜と豚肉のポン酢和えで、これに400グラムの大盛ごはんと120グラムの山盛りサラダが付いた。カロリーがざっと1300キロカロリー、タンパク質が70グラムというから、普通のコンビニの弁当のそれぞれ2倍以上の量、栄養となる。
 ふっきメシを担当する株式会社「ガクメシ」の営業部長で、フードコーディネーター1級資格を持つ秋岡光さんは「強いからだ作りのためにタンパク質量にこだわったアスリート弁当です」と説明する。
 「タンパク質をたくさん摂ってもらって筋力をつけてもらいたい。そして厳しい練習にも耐えられるカロリーを十分に提供させてもらいました」
 食事を終えたラグビー部員たちから、「おいしかったです」と声をかけられると、秋岡さんはうれしそうにこう、漏らした。
 「やりがいがあります」

 ◆「たくさん食べて、絶対1部に上がります」

 確かに、無料の昼食提供には賛否があった。日体大OBからは「昼飯ぐらい自分のカネで食べさせろ」との声も。でも、「学生が闘う、たくましいからだ作りのために」とラグビー部が『昼食補助プロジェクト』を開始すると、予想以上の寄付金が集まった。部員は感謝を知り、自分たちの存在意義を感じることもできるだろう。
 あるラグビー部員が言い切った。
 「僕らは幸せモノです。昼食をたくさん食べて筋力アップし、絶対ことし1部に上がります」
 ふっきメシは、12月上旬の1部・2部リーグ入れ替え戦の前日まで、無料提供されることになっている。(松瀬学)

栄養満点の「ふっきメシ」を喜ぶ日体大ラグビー部員(8月31日、横浜・健志台キャンパス食堂) 【撮影:筆者】

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著者プロフィール

本学は、「體育富強之基」を建学の精神とし、創設以来、一貫して、スポーツを通じ、心身の健康”を育み、あわせて世界レベルの優秀な競技者・指導 者の育成を追求し続けてきたことに鑑み、「真に豊かで持続可能な社会 の実現には、心身ともに健康で、体育スポーツの普及・発展を積極的に推進する人材の育 成が不可欠である。」と解釈し、科学的研究に裏付けされた競技力の向上を図りつつ、スポ ーツを文化として幅広く捉え、体育・スポーツを総合的・学際的に探究する大学を目指し、 各学部、各研究科がそれぞれ目的を掲げ、教育研究を行なっている。

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