【 マルハンカップ 太平洋クラブシニア・最終ラウンド】 P・マークセン“無双”再び!? プレーオフを制して今季初勝利

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シニアツアー通算22勝目を飾る 【©PGA】

マルハンカップ 太平洋クラブシニア 最終ラウンド

 今季シニアツアー5戦目「マルハンカップ 太平洋クラブシニア」の最終ラウンド。首位に2打差の3位タイでスタートしたプラヤド・マークセンが、6バーディ・ノーボギーの「66」でプレー。通算11アンダーで並んだ飯島宏明とのプレーオフを制して今季初勝利、シニアツアー通算22勝目を挙げた。

 出だしの2番(パー4)でバーディを奪ったマークセンが、この日の好スコアを予感したのは6番(パー5)の2打目だったそうだ。

「2オンを狙ったセカンドショットでグリーンをキャッチできました。イーグルパットは入りませんでしたが、ショットのコンディションが良かった」。

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 前半を3アンダーで折り返すと、10番、11番で連続バーディ。通算10アンダーとして、今大会初のトーナメントリーダーに躍り出る。その後、12番から17番までをパーとして、最終18番のパー5でバーディを奪い、勝負の行方はプレーオフに持ち込まれた。



 調子の良さを自覚しながらのプレーだったが、「優勝は意識していません。リラックスしながら、同伴プレーヤーと楽しくラウンドしていました」と涼しい顔をする。タイ出身のマークセンは、“マイペンライ”(問題ない、大丈夫)の精神でプレーするのがモットーなのだ。

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 唯一、勝負師の顔を覗かせたのは、プレーオフのティショットで飯島がミスをした直後だった。先にティショットを打ってフェアウェイをキープしていたマークセンは、「いけるかなと思い、ちょっと狙いました」とセカンドショットで2オンを狙う。グリーンにはわずかに届かなかったが、ここから3打で上がってパー。飯島がボギーを打ち、マークセンの勝利が決まった。



 今大会は、終盤まで最終組の4人で優勝争いをする展開だったが、マークセンの試合運び、勝ち方は、“無双”状態だった昨年の6連勝中のプレーを彷彿させるものだった。

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 昨年は、9月の公式戦「日本シニアオープン」でシーズン初勝利を挙げると、公式戦「日本プロシニア」、「佐世保シニアオープン」、「ISPS HANDAやっぱり面白いシニア」、「福岡シニアオープン」、「コスモヘルスカップシニア」で連勝。シニアツアー記録を更新する手の付けられない強さで、自身4度目の賞金王を獲得している。



 公式戦同一年に2冠を達成したのは、高橋勝成(2000年)と中嶋常幸(2006年)、そして2016年、シニアルーキーだったマークセンだ。



 昨シーズンの躍進を支えたのはパッティングだ。「シーズン途中まではパットの調子が悪く、中古ショップをまわって自分に合うパターを探していました」。そこで出会ったのが、角型形状のオデッセイ#7。現在も使用しているモデルだった。

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 パッティングの調子は継続中というマークセンだが、「今はドライバーもアイアンもアプローチも調子が良い。昨年よりもコンディションが良いんです」と驚きの発言が飛び出た。



 今シーズンの日本のシニアツアーはここまで4戦に出場して未勝利だが、タイのシニアツアーではすでに2勝。万全の状態で「マルハンカップ太平洋クラブシニア」に乗り込んでいたわけだ。

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 ちなみに、本大会を終えたマークセンは、そのまま羽田空港に直行し、明日の早朝にバンコクに到着。今週開催されるタイのシニアツアーに出場する。その試合を終えた後は、再び日本に戻って9月7日からの「コマツオープン」に参戦し、またタイに戻って…と日本とタイを行き来しながら試合に出続けるそうだ。



「ゴルフは僕の人生。プレーできる場所がある限り、出られる試合には出ます」。試合の疲れも見せずに白い歯をこぼした。



 そんなマークセンに、今後のゴルフの目標を聞いてみた。「勝ち数や賞金王にはこだわっていません。優勝はしなくてもいい。リラックスした状態でプレーを続けることの方が大事です」。強いから無欲なのか、無欲だから強いのか。今年も“無双”が見られる可能性は十分ありそうだ。

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著者プロフィール

PGAはゴルフの正しい普及と発展を願い、誰にでも愛される「国民のスポーツ」「生涯スポーツ」となるため、日本ゴルフ界のリーダーとして活動しています。PGAの使命は、トーナメントプレーヤーの育成、ゴルフ大会の開催・運営に加え、ゴルフの正しい普及と発展を具現化するために、ティーチングプロ資格を付与したゴルフ指導者を育成しています。さらにPGAでは幅広い分野で積極的な取り組みを行い、地域に密着した社会貢献活動、ジュニアゴルファーの育成など多方面にわたる取り組みを日々歩み続けています。

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