【神戸スティーラーズ特別連載番外編/RWC2023フランス大会〜神戸から夢の舞台へ】FB山中 亮平、3ヶ月ぶりの実戦(サモア代表戦)での反省をいかして、国内2試合に臨む
左足から繰り出す圧巻のロングキックだけでなく、188cm・98kgという恵まれた体格をいかしたランも持ち味だ。 【コベルコ神戸スティーラーズ】
「リーグワンが終わって、3ヶ月ぶりの試合です。緊張していますが、6月から代表でトレーニングを積んできて、自信はあります」と試合前に話していた山中。
ワールドカップ本番でもプール戦で対戦する相手との一戦は、前半30分、No.8リーチ マイケルが危険なタックルにより一発退場となり、苦しい戦いを強いられ、最終スコア22−24で敗戦。自身にとって2度目のワールドカップ出場を目指すベテラン山中に試合を振り返ってもらった。(取材日:2023年7月22日)
負けが続いているが、前に進み続けるしかない。
そう話すも、試合がはじまると、キックとハイボールキャッチでFBとして最後尾からチームを盛り立てる。
「いい感じに動けている」と開始早々、自身のパフォーマンスに手応えを感じた。
チームはキックを駆使し、敵陣へと入り、フィジカルの強いサモア代表に対し一歩も引かない戦いを展開する。
序盤は日本代表のペースで試合が進んだ。
しかし、前半30分、ベテランのリーチ マイケル(BL東京)が危険なタックルにより一発退場になると、数的不利な中でトライを奪われ、10−10の同点でハーフタイムへ。
後半は立て続けにPGで加点し、16−10とリードを広げる。
「後半の入りはミスもなくて良かったんですが…」。
8分、自陣深くから山中が放ったキックを相手SHにチャージされ、そのままインゴールでグラウンディングされると、ゴールキックも決まり、16−17に。
山中は、「プレッシャーがきつかったので、周りともっとコミュニケーションを取って蹴りやすいところで蹴るべきだった」と悔やむ。
その後、日本代表は17分、22分、PGで得点を刻んで、再び22−17とリードするも、23分、自陣22mライン付近でのノックオンから、サモアボールのスクラムとなり、左へと展開され、同点のトライを献上する。難しい角度のゴールキックが決まり、22-24に。
山中はエナジーアップするよう、声を出し続けるも、日本代表は度重なるミスでチャンスを潰し、そのままノーサイドという結果に終わった。
「今日もハンドリングエラーといったイージーなミスが多い試合になってしまいました。チャンスを作れているのに、ミスで終わってしまっています。そうなると得点が取れないですし、相手に勢いを与えてしまいます。まずはミスを修正しないといけない」と厳しい表情。
また、「僕自身もキックチャージからトライを取られて。それにダイレクトタッチもありました。練習して精度を高めていかないといけません」と反省した。
収穫としては、
「14人になりましたが、一人少ない分、ディフェンスの連携を取りながら、一人一人が動いて、そこは良かったと思います」と話す。
これで、ワールドカップまでの国内5連戦のうち、3試合が終了した。いずれもミスが多く出た試合となり、勝利を手中に収めることができなかった。
「負けが続いていますが、やりたいことはできています。次のトンガ代表戦に向けてしっかり準備をし、前に進み続けます」
日本代表としてプレーするのはワールドカップがラストだという山中。サモア代表戦ではミスがあったが、残り2試合ではベストパフォーマンスをし、日本代表の勝利と自身のW杯メンバー入りを手繰り寄せる。
取材・文/山本 暁子(チームライター)
「リポビタンDチャレンジカップ2023 パシフィックネーションズシリーズ」※キャップ対象試合
●7月29日(土)19時30分
日本代表vsトンガ代表(大阪・東大阪市花園ラグビー場)
●8月5日(土)19時15分
日本代表vsフィジー代表(東京・秩父宮ラグビー場)
「勝ちきれず悔しい結果になってしまった」と山中。個人としてはミスもあったが、久しぶりの実践に「いける!」という手応えを感じたそう。 【コベルコ神戸スティーラーズ】
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