【NJPW】IWGP世界ヘビー級王者SANADA選手に直撃インタビュー!【G1】

チーム・協会

【新日本プロレスリング株式会社/中原義史】

IWGP世界ヘビー級王者として『G1 CLIMAX 33』に臨むSANADA選手に直撃インタビュー!Aブロックエントリーとなった公式戦の対戦相手について言及!

そして、激動の2023年の上半期を振り返るともに、『G1』初制覇への想いを激語り!

聞き手/市川亨
撮影/中原義史

このまえAEWに行ったときに『IWGP』はあらためて凄いなって。CMパンクと喋る機会があって、「このベルトが一番カッコいいな」って言ってくれたんですよ

【新日本プロレスリング株式会社】

――『G1 CLIMAX 33』のことをお聞きする前に今年の上半期について振り返っていただきたいんですが、これまでのSANADA選手のキャリアのなかでも大きな変化のあった上半期だったと思います。

SANADA いままでのプロレスラー人生は追う立場だったんですけど、いまは追われる立場なんですよ。追われる立場って、けっこう批判されることが多いなって思います。

――ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンから脱退してJust 5 Guysに加入したときも、賛否があったのは事実ですね。

SANADA なにをやっても否定されるっていうか。いままでよりも……体感的に3倍ぐらいはそういう声が増えたかなって。

――裏を返せば、それだけ注目を集める立場になったということでしょう。

SANADA 注目されるだけいいことだし、幸せだなって。人間が唯一、価値を生み出すのは、誰かに評価されたときらしいんですよ。一番生きてる価値を感じるのが誰かに評価されたときっていうなら、この上半期は凄く評価された実感がありました。

――IWGP世界ヘビーのベルトを取る前までは、「頂上からの景色を見たい」という言葉もありましたが、実際にいまベルトを手にして、頂上からの景色はどのように見えてますか?

SANADA 思ってたよりも美しくはなかったですね。ハードで、楽しくはないです。

――景色を眺める余裕はないと。

SANADA そうですね。そこがまだ自分のダメなところなのかなって。余裕というか、自分のなかで眺められるようになったら、もっといいチャンピオンになれるのかなと思います。いまはそこを目指している段階ですね。俺のいままでの防衛戦って、勝って当たり前っていうか、「これはSANADAが勝つでしょ」みたいな相手としかやってないんですよ。

――初防衛戦は高橋ヒロム選手(5.3福岡)、2度目は辻陽太選手(6.4大阪城)、そして先日はAEW(6.25トロント)でジャック・ペリー選手を相手に防衛を果たしました。新世代の選手が続いているのは確かですけど、逆に「勝って当たり前」と見られているのもプレッシャーになりませんか?

SANADA それはありますね。いま振り返ると、追う時って守るものがないから楽しかったんだなって。チャンピオンのキツさっていうのはこれかって、いまは凄く感じてます。あと、このまえAEWに行ったときに『IWGP』はあらためて凄いなって思ったんですよ。

――実感するような場面があったんですか?

SANADA CMパンクと喋る機会があって、「このベルトが一番カッコいいな」って言ってくれたんですよ。俺のことも知っててくれたし、やっぱりそれだけ世界に届いているんだなって。

――ファンに新しい景色を見せるとともに、SANADA選手自身もたくさんの新しい景色を見てきた上半期だったようですね。

【新日本プロレスリング株式会社】

SANADA むしろ新しい景色しか見てないです。AEWも初めて上がって、あらためてアメリカ(カナダを含む北米地域)はエンターテインメントの国だなって思ったし、盛り上がり方が純粋だなって。

――カナダはSANADA選手が初めて海外遠征に行った土地ですし、そこにIWGP世界ヘビー級王者として“凱旋”したのも歴史を感じさせます。

SANADA 確かにそうですね。

――ただ、AEWでの防衛戦の試合順が第4試合だったことに関しては、どのような思いがあります?

SANADA 相手の選手(ジャック・ペリー)は向こうでは凄く人気があって、前日にシカゴでDOUKI選手とのシングルを見たときも思ったんですけど、これから伸びる選手なんだろうなって。ただ、会場にアウェー感はあったけど、お客さんは受け入れてくれたし、今回に関してはあの空気感との勝負っていう感じでしたね。確かに試合順は大事なことかもしれないけど、何試合目でも自分のやることは変わらないし、あの空気感の中で自分を見せて、勝つことができたので良かったのかなと。基本、すべてのことに感謝しながらやっていきたいので、有り難く試合をさせてもらいました。

――いずれにしろ『G1 CLIMAX 33』を控えて、いい経験になったと。

SANADA そうですね。チャンピオンになってから後輩としか(防衛戦を)闘ってないので、そういうところでも(『G1』前に)意味はあったのかなと思います。

自分ありきのブロックなのは間違いないです。結果、試合内容だけじゃなくて、新しいことも試していきたいというのが、今年の『G1』のテーマです

【新日本プロレスリング株式会社/中原義史】

――今回『G1 CLIMAX 33』でSANADA選手がエントリーされたAブロックは初出場6選手で、5選手が20代というフレッシュな顔ぶれです。SANADA選手が最年長という立場なのも、時代の流れを感じますね。

SANADA それはそれで新しいと言えば新しいし、気づいたらベテランの領域に入ってましたね。Aブロックはみんな若いですけど、そこにIWGP(世界ヘビー級)チャンピオンがいることに意味があると思うんですよ。チャンピオンがいるから面白いのであって、俺がチャンピオンじゃなかったらAブロックはつまらなかったと思うし、見方もまったく変わってたと思います。

――自分ありきのAブロックだと。

SANADA そうです。どう考えても自分中心のブロックです。

――相手からすれば「チャンピオンを食ってやろう」という気持ちがあるでしょうし、構図として分かりやすいのは確かです。

SANADA ハングリー精神の塊みたいなヤツらしかいないじゃないですか……チェーズ(・オーエンズ)はちょっと違うかもしれないけど(苦笑)。本当にみんな欲の塊で「モテたい、モテたい」って言ってるような感じですよね。

――ガツガツしていると。

SANADA それはいいことかもしれないけど、俺から見ると、そういうのが“青いな”って思います。そういう“青い選手”を相手にするのもいいんですけど、もうちょっと“青くない選手”とも当たりたかったですね。

――若い選手以外とも当たりたかったと。

SANADA (若い選手が相手だと)毎日ハンバーガーを食べてるような感じですよね。たまにはステーキ、寿司も食べたいなって。

――そのような発言を聞いていると、Aブロックの相手に対する余裕を感じるんですが。

SANADA 自分の中ではそんなつもりはないですけど、たださっきも言ったように自分ありきのブロックなのは間違いないです。

――SANADA選手は今年8回目の『G1』ですが、勝ち越したのは一回しかないんですよね。準優勝した2020年が6勝3敗で、昨年は3勝3敗、残りの年は4勝5敗。『G1』に対する苦手意識のようなものはありますか?

SANADA 苦手というか、そんなにいいイメージはないですね。ただ、確かに結果では負けていることが多いですけど、試合内容では勝っているものも多いと思うんです。

――確かに「頭から落とすだけがプロレスじゃない」との言葉を残したザック・セイバーJr戦は『G1』公式戦でしたし、オカダ・カズチカ選手からのシングル初勝利など、印象に残っている試合は多いかもしれないですね。その上で今回はチャンピオンとして臨む以上、結果も求めなければならないと思います。

SANADA 今年のAブロックに関しては、勝つ自信しかないです。余裕があるように聞こえるかもしれないですけど、自分は今回、あえて強さとか弱さは見せようとは思っていなくて、前に進む姿を見せたいんです。ずっと新しいことにトライしたいっていうか。結果、試合内容だけじゃなくて、新しいことも試していきたいというのが、今年の『G1』のテーマですね。

――チャンピオンとして構えるというよりは、チャンピオンでも攻めの姿勢は崩したくないということですか?

SANADA いままでの固定観念を崩したことでベルトが取れたし、変な固定観念があると人間は成長しないっていうのは、今年凄く感じたことなので。だから『G1』の1試合、1試合でも、自分が考えてもいなかったようなものが生まれたらラッキーですよね。

――公式戦の中でも自分自身を更新していきたいと。

SANADA 人間は守っているときが一番つまらないじゃないですか。だから若い選手が多いAブロックで一番年上のSANADAが、一番若く行こうかなと。

――若い選手を受け止めつつ、さらに上回る若々しさを表現したいわけですね。

SANADA (Aブロックの中では)ベテランだからこそ、一番若く行ってやろうかなって。自分もチャンピオンになってタイトルマッチをやるなかで、普段ではやらないことをけっこうやってきたり、そういう相手にも対応してきたので、『G1』で若い選手が多くても想定内として闘えるかなと。若い選手たちはそれぞれの勢いをぶつけて、過酷な『G1』を味わって成長してくれればいいし、そのなかでも俺が一番成長してやろうかなって思います。

あれだけ身長がある選手(ヒクレオ)はいないし、やりづらいですよね。大きい人と闘うのは本当にちょっと苦手なので、Aブロックの中では一番怖いかもしれないです

【新日本プロレスリング株式会社/中原義史】

――開幕戦となる7.15札幌大会ではヒクレオ選手との公式戦が組まれました。年齢は32歳ですが、今年は2.11大阪大会でジェイ・ホワイト選手をシングルで下すなど、勢いに乗っている新世代の一人ではあります。

SANADA ヒクレオとはほとんど絡んだことがなくて、イギリスでバトルロイヤルみたいな試合でちょっと絡んだぐらいだと思います。あれだけ身長がある選手はいないし、やりづらいですよね。自分が得意とする技も普通に決めることは難しいだろうし、勢いもあると思うので警戒はしてます。あと、開幕戦っていうのも、一番危ないですよね。

――開幕戦で足元をすくわれるというか、番狂わせが起こりやすいですよね。

SANADA 大きい人と闘うのは本当にちょっと苦手なので、Aブロックの中では一番怖いかもしれないです。逆に初戦でここを乗り越えたら、残りも全勝でしょうね。

(海野は)スピードも速いし、身体もいいし、いいとは思うんですけど、オリジナリティーが少ないなって。1月にタッグで負けてはいるけど、今回は負けることはないでしょうね

【新日本プロレスリング株式会社/中原義史】

――今年のリーグ戦の行方を占う上で大事な初戦になると。2戦目は7.18山形大会で海野翔太選手との公式戦です。今年の1.24後楽園大会のタッグマッチで敗れていますが、現在の海野選手にはどのような印象がありますか?

SANADA 若い選手の中で、いま一番勢いがあるんじゃないですか?スピードも速いし、身体もいいし、いいとは思うんですけど、オリジナリティーが少ないなって。(ジョン・)モクスリーとか、見た目は棚橋(弘至)さんで、コメントは内藤(哲也)さんとか。

――海野選手だけの個性が見えづらいと。

SANADA そこを乗り越えたらバケモノになる感じはしますね。

――いまは“ツギハギ”のようなイメージですか?

SANADA 確かに人間って誰かのマネをするものだとは思うんですけど、でも(海野は)それがまだオリジナルになってないし、これから身に着けていくんでしょうね。いまの感じだと、確かに1月にタッグで負けてはいるけど、今回は負けることはないでしょうね。

(辻は)発想の凄さは感じるけど、リング上に関して(脅威)はないです。今回は一回やって、なにをしてくるかは分かっているので、なおさら負けることはないでしょう

【新日本プロレスリング株式会社/中原義史】

――3戦目は7.21長岡で辻陽太選手と6・4大阪城以来の“再戦”となります。

SANADA しつこいですねぇ。

――辻選手が希望して同じブロックに入ったわけではないと思いますけどね(笑)。

SANADA 辻はしつこそうな、ねちっこい顔してるじゃないですか?

――見た目のイメージはさておき、あらためて大阪城で闘ったことで、辻選手に対してはどのような印象を持ちましたか?

【新日本プロレスリング株式会社】

SANADA 辻の一個上の世代の海野と成田(蓮)が、「同期で負けられない」っていう感じでやってますけど、辻に関してはその2人よりも一つ上の発想を持っているなって。新日本プロレスを世界一の団体にするとか、全体を見ている発想なのは凄いなって思いますね

――脅威に感じている部分はないですか?

SANADA 発想の凄さは感じるけど、リング上に関してはないですね。(大阪城で)闘う前はなにをしてくるか分からなかったので怖かったですけど、今回は一回やって、なにをしてくるかは分かっているので、なおさら負けることはないでしょう。

――辻選手も、SANADA選手とシングルで闘う場合の対策をより練ってくるでしょう。

SANADA ただ、辻は俺の試合映像とかをいくらでも見られたけど、俺は試合前に辻の映像とかもまったく見られなかったし、そこの差はあると思うんですよね。大阪城での経験をより活かせるのは俺の方だと思います。

――“ホーム”新潟のメインイベントでもありますからね。

SANADA 新潟だとあまり否定されることもないので(笑)。会場も味方にしてメインを締めたいと思います。

(清宮は)コンディションも良さそうだし、技術も凄いなって思うんですけど、でもなんとなく魅力を感じないんですよ

【新日本プロレスリング株式会社/中原義史】

――4戦目は7.25後楽園での清宮海斗戦です。今年の『G1』で最注目と言っていい清宮選手に関しては、どのようなイメージがありますか?

SANADA 正直、自分のところまで情報が入ってこないし、そこまで詳しくは知らないですね。でも、なんとなくSNSとかを見ていても、勢いはあるのかなって。いま清宮選手も、たぶん俺と同じでなにを発言しても否定されることが多いと思うんですよ。

――ここ最近、賛否を生み出すことは多いかもしれないですね。

SANADA この前、辻が(NOAH6.22)後楽園に行ってたじゃないですか。あそこで(清宮が)辻を無視して、否定されてるなって思って。でも、あそこで辻を無視してなくても、否定されてたと思うんですよ。要はなにをやっても否定されるんだから、別に清宮選手も好きなことをやればいいんですよ。

――ある意味で、いまのSANADA選手と近い境遇を感じていると。

SANADA なにか新しいことをしようとすると、(否定的な声も)一緒に付いてくるものだと思うし、それは仕方ないですから。

――清宮選手なりに現状を打ち破ろうとしているように見える?

【新日本プロレスリング株式会社】

SANADA そうですね。コンディションも良さそうだし、技術も凄いなって思うんですけど、でもなんとなく魅力を感じないんですよ。そこはもうちょっとな感じがしますね。

――SANADA選手の中では、惹かれるものが少ないと。

SANADA それ以外は整っていると思うんですけどね。

――『G1』を控えて清宮選手は「AブロックはSANADA!」と、SANADA選手に強く意識を向けています。

SANADA オカダさんが同じブロックにいない以上、いままでみたいに「オカダ、オカダ」って言ってても仕方ないし、そこは「SANADA」で言った方がチャンピオンだし、一番おいしいですからね。ただ、俺はNOAHのこととかは考えてないし、そもそも負けるっていうことを考えてない。『G1』の公式戦として括られると、シチュエーションとして団体対抗戦っていう感じもしないし、そういう意識もないですね。

――ただ、見ている側としては、特に新日本ファンは「IWGP世界ヘビー級王者に負けてほしくない」と思う人もいるでしょう。

SANADA それは(ファンからしたら)大変なことでしょうけど、俺のなかでは負けるイメージがないので。でも、ナメてかかったら足元をすくわれるので、しっかりと研究した上で臨みたいと思います。

――たがいにシャイニング・ウィザードを使う、“シャイニング対決”でもあります。

SANADA 俺としてはそこに頼らず勝ちたいですけど、こんなこと言って当日にシャイニングを使ったら、また「なんだよ」ってなりますかね(笑)。でも、あまりそういうことも意識せずに闘いたいです。

TV王座トーナメントでやったときの成田の方が輝いていた。去年負けたときから、俺もかなり成長しているので、いまの成田のままじゃ今度は勝てないと思いますよ

【新日本プロレスリング株式会社】

――5戦目は7.27大田区での成田戦です。昨年11.5大阪でのNJPW WORLD認定TV王座決定トーナメント準決勝では敗れていますが、昨秋の凱旋以降の成田選手に関しては、どのようにご覧になっていますか?

SANADA 人それぞれにいろいろな考えがあるので否定はしないですけど……柴田(勝頼)さんですよね?柴田さんのコピーをやっているイメージが強いし、さっきの海野と同じで、それをまだ自分のものにできていないように見えますね。海野と成田は、まだオリジナリティーが少ないと思います。コピーすることも個性だけど、技も含めて自分のものになってない。ただ、去年負けているので、去年のあの時点に関しては俺の方が弱かったっていうことなんでしょうね。個人的には、去年のTV王座トーナメントでやったときの成田の方が輝いていたと思います。

――いまは輝きが薄れている?

SANADA 薄れてはいないけど、(去年までと)一緒に見えますね。去年負けたときから、俺もかなり成長しているので、いまの成田のままじゃ今度は勝てないと思いますよ。

(ゲイブは)なんかBULLET CLUBに入ったのも、“中学生になって急に悪くなりました”っていうような感じですよね(笑)。なにをするか分かんなくて怖いじゃないですか

【新日本プロレスリング株式会社/中原義史】

――リーグ戦も終盤に入って、8.1高松ではゲイブ・キッド選手との公式戦です。これまでほとんど接点のない、未知数の相手になりますね。

SANADA 印象はないですし、なんかBULLET CLUBに入ったのも、“中学生になって急に悪くなりました”っていうような感じですよね(笑)。

――強がっている感じに見える?

SANADA そんなイメージしかないです。そこから脱皮できたら、より成長するんじゃないですか。

――ただ、闘いぶりはかなり荒っぽいですし、ちょっと不気味な感じはあります。

SANADA 意外とそういうのが怖いんですよね。本当はダメだけど、タバコ吸ってる中学生とかがいたら、なにをするか分かんなくて怖いじゃないですか。そういう意味では警戒しないといけないですね。

(チェーズ戦は)純粋に一番楽しみですね。テクニックがある人と闘うと、「こういう動きもあるんだな」とかが知れて面白いんですよ

【新日本プロレスリング株式会社】

――最終公式戦は8.5大阪でチェーズ・オーエンズ戦です。今回のブロックで唯一、過去の『G1』でも対戦経験のある選手です。

SANADA チェーズはもう、ベテランの雰囲気ですよね。うまいし、Aブロックの中だったら、一番の職人タイプじゃないですか? 

――そういうタイプの相手の方が、やりやすいところはないですか?

SANADA 純粋に一番楽しみですね。テクニックがある人と闘うと、「こういう動きもあるんだな」とかが知れて面白いんですよ。最終公式戦ですけど、ここまで全勝で来てたら、全勝のままブロック1位で突破しそうですね。

優勝と準優勝だと天国と地獄のような差がある。あそこまで行ったのに優勝できなかったっていうのは、一番切ないなって。だから『G1』に関しては優勝しないと意味がないです

【新日本プロレスリング株式会社/中原義史】

――今回のリーグ戦が20分1本勝負ということに関しては、いかがですか?

SANADA 体力を凄く使うと思います。

――仕掛けが早くなる?

SANADA そうですね。時間を気にして闘うっていうのは一つのプレッシャーになるので、そのプレッシャーと闘うことと、スタミナ強化が今回の『G1』のテーマの一つかなって。

――SANADA選手はじっくりと試合を組み立てるタイプだとは思いますが、そこは時間に応じた試合運びが必要になってくると。

SANADA 今回の『G1』は32人参加で4ブロックとか、いままでにないことをやっているじゃないですか。個人的には“ミニマリスト”なので、そういう(最小限とは)正反対のことは得意ではないんですけど、何事も新しいことにチャレンジしているのはいいと思うし、それがもう成功だと思うんですよ。

――ある意味、その姿勢はSANADA選手が体現したものでもあります。

SANADA 新しいことに挑戦して自分もベルトを取れたので、今年はすべて新しいことにトライしていく姿勢でいきたいですね。『G1』も含めて、今年はSANADAの年にしたいです。

――今年は決勝トーナメント方式で、ブロックを勝ち上がっても優勝するには3回、勝たなくてはいけません。

SANADA 道のりが長いですね。ただ、『G1』が20人参加のときも、優勝するには10試合闘わないといけなかったので、1試合、1試合の意識は変わらないです。

――優勝決定戦で対戦したい相手はいますか?

SANADA 棚橋(弘至)さんですね。いま(棚橋の)勢いが失われている感じがするんですよ。

――NEVER無差別級6人タッグ王座は獲得しましたが、シングル戦線においてはなかなか結果が伴っていない部分はあります。

SANADA あのキャリアで棚橋さんが決勝まで上がってきたら、夢があると思うんですよ。夢を与えてほしいです。あれぐらいの世代になっても、まだまだ第一線で行けるよっていう。

――まだまだ棚橋選手に期待している部分があると。

SANADA そうですね。自分よりも上の世代の、あの人が作り上げてきたエキスをちょっと盗みたい。

――Aブロックでは新世代を相手にし、優勝決定戦では上世代と闘って、エッセンスを感じたいわけですね。

SANADA 間違いなく新日本プロレスの時代を作った方だと思うので、そういう選手とIWGPを賭けたり、『G1』の決勝で闘うことに意味があるのかなと。そうしたら自分自身も成長できるし、棚橋さんは夢を与えられるしっていう。

――そうなるとSANADA選手は、最終的に夢を潰えさせる立場になりますね。

SANADA そこは申し訳ないですけど、そうなりますね。夢をへし折らせていただきます。

――ちなみに『NEW JAPAN CUP』と『G1 CLIMAX』を同じ年に優勝した選手は過去いなくて、IWGP(世界)ヘビー級王者としての『G1』優勝者も22年間、出ていません。いろいろな記録が懸かっていることは意識しますか?

SANADA 基本的には記録よりも記憶っていうタイプなので、あまり(記録への)こだわりはないですけど、やっぱり『G1』優勝というのは大きい実績だと思うので、そこは欲しいですね。前に優勝決定戦まで行ったときに、優勝と準優勝だと天国と地獄のような差があるなって思ったので。あそこまで行ったのに優勝できなかったっていうのは、一番切ないなって。だから『G1』に関しては優勝しないと意味がないです。

『ヤマダインフラテクノス Presents G1 CLIMAX 33』 

・7月15日(土) 開場15:30 試合開始17:00
北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる
※「最前列VIPシート」は完売となりました。

・7月16日(日) 開場12:30 試合開始14:00
北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる
※「最前列VIPシート」は完売となりました。

・7月18日(火)  開場17:00 試合開始18:30
山形・山形市総合スポーツセンター
※「ロイヤルシート(最前列)」は完売となりました。

・7月19日(水) 開場17:00 試合開始18:30
宮城・ゼビオアリーナ仙台
※「ロイヤルシート(最前列)」は完売となりました。

・7月21日(金) 開場17:00 試合開始18:30
新潟・アオーレ長岡
※「ロイヤルシート(最前列)」は完売となりました。

・7月23日(日)  開場16:30 試合開始18:00
長野・ビッグハット
※「ロイヤルシート(最前列)」は完売となりました。

・7月25日(火) 開場17:30 試合開始18:30
東京・後楽園ホール
※「ロイヤルシート(パイプ椅子席)」は完売となりました。

・7月26日(水) 開場17:30 試合開始18:30
東京・後楽園ホール
※「ロイヤルシート(パイプ椅子席)」は完売となりました。

・7月27日(木)  開場17:00 試合開始18:30
東京・大田区総合体育館

・7月30日(日) 開場15:00 試合開始16:00
愛知・愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)

・8月1日(火)  開場17:30 試合開始19:00
香川・高松市総合体育館 第1競技場

・8月2日(水)  開場17:00 試合開始18:30
広島・広島サンプラザホール
※「ロイヤルシート(最前列)」は完売、「ロイヤルシート」は残りわずかとなりました。

・8月5日(土) 開場15:30 試合開始17:00
大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)
※「ロイヤルシート(最前列)」「ロイヤルシート(2列目以降)」は完売となりました。

・8月6日(日) 開場12:30 試合開始14:00
大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)
※「ロイヤルシート(最前列)」「ロイヤルシート(2列目以降)」は完売となりました。

・8月8日(火)  開場17:30 試合開始18:30
神奈川・横浜武道館

・8月9日(水)  開場17:30 試合開始18:30
静岡・アクトシティ浜松

・8月10日(木) 開場17:00 試合開始18:30
千葉・船橋市総合体育館(船橋アリーナ)

・8月12日(土) 開場15:30 試合開始17:00
東京・両国国技館
※「砂かぶり席(最前列)」「砂かぶり席(2-4列)」「ボックス席4人用」「ボックス席5人用」は完売となりました。

・8月13日(日) 開場13:00 試合開始15:00
東京・両国国技館 
※「砂かぶり席(最前列)」「砂かぶり席(2-4列)」「2階指定席A」「ボックス席4人用」「ボックス席5人用」は完売となりました。

※発売日程や大会開催日時等は変更となる場合もございます。
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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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