【神戸スティーラーズ特別連載番外編/RWC2023フランス大会〜神戸から夢の舞台へ】 PR具 智元 7月8日 ALL BLACKS XV戦で感じた手応え

チーム・協会

【コベルコ神戸スティーラーズ】

「ラグビーワールドカップ2023フランス大会」に向けて、日本代表の国内5連戦がはじまった。7月8日、日本代表はJAPAN XVはとして、東京・秩父宮ラグビー場でオールブラックス予備軍的存在のALL BLACKS XV(オールブラックスフィフティーン)と対戦した。満員の観客が見守る中行われた一戦は、6−38で完敗。ワールドカップイヤー初戦は、黒星スタートとなった。コベルコ神戸スティーラーズから唯一メンバー入りしたPR具 智元は、後半6分、出場。「まだ1試合目です。チームとして今日は良いところもありましたし、悪いところも出た試合になりました。個人的には、スクラムは良かったです」と手応えを感じている。(取材日:2023年7月8日)

スクラムはいけると自信を持てました。昨年秋のリベンジをW杯で果たしたい!

リーグワンでは3月26日に行われた第13節クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦以来の実戦だ。不安はあった。
ただ、6月12日からスタートした代表合宿は、怪我なくすべての練習に参加した。メディアで話題になった過去1きついと言われる地獄のタックル練習も経験。
「これまで珍しく(笑)怪我がなくて、きつい練習も楽しいです」と笑顔を見せる。
出番は、後半6分。
ハーフタイムに同じポジションの垣永 真之介(東京サントリーサンゴリアス)から相手のスクラムの特徴について聞き、アドバイスをもらっていた。
途中出場は気持ちを作るのが難しくて、リザーブよりも先発が好きだというが、「強気でいけ!」とスクラムを指導する長谷川慎コーチから声をかけられ、ピッチへ。
その3分後、敵陣ゴール前でJAPAN XVボールのスクラム。
「自分から仕掛けていけ!」という長谷川コーチの言葉を思い出し、スクラムを押し込む。
「1度目のスクラムの際、バインドで『いける』という感じがしました。その後、組み直したスクラムで右(外)に押してしまって。そこで周りのサポートが遅れてしまい、ボールがつながらなかった。あそこでトライが取れていたら、流れが変わっていたかもしれません」と悔しそうに振り返った。
とはいえ、「スクラムは全体的に良かったです」と述べ、自信を深めた様子。バックファイブに新しいメンバーが加わっているが、「共通の意識でスクラムを組めています。今日ロックに入った(アマト・)ファカタヴァ(リコーブラックラムズ東京)とはそれほど回数を組んでいないですが、代表のスクラムを理解してくれて、いい押しをしてくれています。昨年秋よりスクラムは8人で組めていますし、良くなっていると思いますね」と話す。
昨年秋のヨーロッパ遠征では、イングランド代表にスクラムでやられたことはしっかり記憶に刻み込まれている。
フランス大会では、日本代表はイングランド代表と同じプールDだ。
「昨年やられたのでイングランド代表にワールドカップでリベンジしたいです」と宣言する。
ワールドカップまで残り2ヶ月。
一昨年悩まされた首の怪我からくる右手の不調は、完璧とは言えないまでも、かなり回復した。もうこれ以上怪我をしないよう、これまで以上にケアに時間をかける。
加えて、メンタル強化のために、総合格闘技のジムにも通った。
「コンディションもいいですし、あとは、ゲームフィットネスを戻していきたい。今日の試合は、終盤にバテてしまいました。僕の持ち味は、スクラムと運動量です。そこはこれから試合に出て上げていきたいです」
最後に残りの国内4試合に向けて意気込みを聞いた。
「自分の役割をやり切って、一番の目標であるW杯メンバーに選ばれるよう頑張ります。ワールドカップでは優勝を目指します!」
自身にとって2度目となるワールドカップ出場に向けて、具はここからさらにギアを上げる。

取材・文/山本 暁子(チームライター)

「リポビタンDチャレンジカップ2023」
●7月15日(土) 18時05分キックオフ
日本代表 vs ALL BLACKS XV(熊本・えがお健康スタジアム)

「リポビタンDチャレンジカップ2023 パシフィックネーションズシリーズ」※キャップ対象試合
●7月22日(土)14時50分
日本代表vsサモア代表(北海道・札幌ドーム)
●7月29日(土)19時30分
日本代表vsトンガ代表(大阪・東大阪市花園ラグビー場)
●8月5日(土)19時15分
日本代表vsフィジー代表(東京・秩父宮ラグビー場)
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著者プロフィール

兵庫県と神戸市をホストエリアとして、日本最高峰リーグ「NTTジャパンラグビー リーグワン」に参戦しているラグビーチーム「コベルコ神戸スティーラーズ」。チームビジョンは『SMILE TOGETHER 笑顔あふれる未来をともに』、チームミッションは『クリエイティブラグビーで、心に炎を。』。 ホストエリア・神戸市とは2021年より事業連携協定を締結。地元に根差した活動で、神戸から日本そして世界へ、笑顔の輪を広げていくべく、スポーツ教室、学校訪問事業、医療従事者への支援など、地域活性化へ向けた様々な取り組みを実施。また、ピッチの上では、どんな逆境にも不屈の精神で挑み続け、強くしなやかで自由なクリエイティブラグビーでファンを魅了することを志し、スタジアムから神戸市全体へ波及する、大きな感動を創りだす。 1928年創部。全国社会人大会 優勝9回、日本選手権 優勝10回、トップリーグ 優勝2回を誇る日本ラグビー界を代表するチーム。

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