ヤマハレディースオープン葛城　葛城ゴルフ倶楽部 山名コース（静岡県）最終日

　今シーズン、2回目のプレーオフ。ささきしょうこは第2戦、吉本ひかるに敗れている。そして、訪れたリベンジのチャンス。今度こそ－の気迫が漂っていた。PO2ホール目。2メートルのバーディートライである。しかし、わずかに外れた。「私は最後まで、ベストをつくしました。でも、優勝したい－そんな気持ちが出て、わずかに手が動いていなかったかもしれません」と唇をかんだ。

　ホールアウト後、「できることはすべてやった」と、涙を浮かべながら自身の気持ちに折り合いをつける。なるほど、タフな1日だった。序盤、ボギーが先行。バックナインへ入ってもなかなかスコアが伸びない。

　「仕方がないとは思ったけど、風に悩まされた一日です。ナイスショットでもグリーンへボールが乗らない。でも、キャディーさんと、みんなが条件は同じ。あきらめない、と気持ちを奮い立たせながらのラウンドでした」という。

　15番でバーディーを奪い、先に9アンダーでホールアウトした穴井詩を追いかけ、ラスト1ホールに懸けた。そして、見事な第3打を披露し、1メートルのバーディーパットを決める。「きょうはショートゲームの感じがとてもいい。絶対、チャンスはある。それでバーディーを決めることができた」と振り返る。

　開幕前、体調を崩した。「高熱が出て、休もうと思った。でも、せっかくの4日間大会。私はどうしても出場したかった」。調整は満足とはいえなかったものの、第1日から全身全霊を込めたラウンドが続く。ましてや、今季は好調。トップ5フィニッシュが3回である。

　「いい1週間を過ごし、終えられた。ありがとうございます」。感謝で締めくくり、次週は地元・兵庫で雪辱を誓った。（青木　政司）