MotoGPへの登竜門、Moto2, Moto3クラスで奮闘するHondaの若手ライダーたち

Honda/HRC
チーム・協会
ロードレース世界選手権は1000ccのマシンで競われるMotoGPクラスのみならず、中間排気量のMoto2クラス、小排気量のMoto3クラスが併催されている。最高峰クラスへの登竜門としてはもちろん、マシンの性能差がより小さく、僅差での熱いバトルが繰り広げられるため、大きな盛り上がりをみせている。

IDEMITSU Honda Team Asia 【Honda】

タイトル獲得が期待されるIDEMITSU Honda Team Asia

Moto2クラスでは、3気筒765ccのオフィシャルエンジン(トライアンフ社製)が主催者から供給され、各チームはそれをもとにシャシービルダーと連携してマシンを作り参戦する。そのため、Hondaのマシンは存在しないが、Hondaがサポートするライダー育成チーム「IDEMITSU Honda Team Asia」が参戦している。ライダーはクラス3年目の小椋藍と、同5年目のタイ人ライダー、ソムキアット・チャントラ。2人はHondaとDornaが展開するアジアタレントカップを経て成長を遂げ、共に世界デビューを果たしている。

IDEMITSU Honda Team Asia 小椋藍 【本田技研工業株式会社】

19年にMoto3クラスにデビューした小椋は、2年目の20年にはチャンピオン争いを繰り広げて総合3位。21年にMoto2クラスに昇格すると、22年は3勝を含む7回の表彰台獲得でチャンピオン争いに加わった。最終戦の決勝では転倒を喫し、惜しくもタイトル獲得を果たせなかったが、3年ぶりに開催された日本GPで優勝するなど、日本のレースファンを大いに沸かせた。今年はチャンピオン候補の筆頭として、一段と大きな期待と注目の中でシーズンを戦うことになる。

IDEMITSU Honda Team Asia ソムキアット・チャントラ 【本田技研工業株式会社】

チームメートのチャントラは、16年アジアタレントカップのチャンピオンに輝いている。その後、CEV Moto3ジュニア世界選手権に出場し、19年にはMoto2クラスに参戦した。4年目を迎えた昨シーズンは、第2戦インドネシアGPで初優勝を達成、それ以降も安定した走りでシーズン4回の表彰台に立ち、総合10位と大きな成長を遂げた。タイ人としては初の世界選手権のウイナーになり、タイでは国民的英雄となった。5年目の今年は、小椋と共にタイトル獲得に挑む。

Honda Team Asia 【本田技研工業株式会社】

Moto3クラスでさらなる飛躍を目指すHonda育成ライダーたち

Moto3クラスは、Honda Team Asiaから共にHonda育成ライダーである古里太陽とマリオ・アジの2人が出場する。マシンは4ストローク250cc単気筒のHonda NSF250RWで、ウインターテストでは好調な走りを見せていた。

Honda Team Asia 古里太陽 【本田技研工業株式会社】

古里は21年のアジアタレントカップで史上初の7戦全勝を達成。シーズン途中から出場したルーキーズカップでもイタリア大会でデビューウインを果たし、大きな注目を集めた。Moto3クラスに参戦した昨年は、ケガのためにシーズン序盤の2戦を欠場。初めて経験するサーキットも多く、経験を積むシーズンとなったが、シーズン後半戦の日本GPでは14位になり初ポイントを獲得。2年目の今年は大きな飛躍が期待される。

Honda Team Asia マリオ・アジ 【本田技研工業株式会社】

インドネシア出身のアジは、アジアタレントカップ、ルーキーズカップ、CEV Moto3ジュニア世界選手権を経験し、昨年Moto3クラスにデビュー。フロントロー2回と速さを見せ、イタリアGPの13位を最高位に2度ポイントを獲得した。

Hondaは、アジアから世界で活躍できるライダーの発掘と育成に向けて、13年に「Honda Team Asia」を立ち上げた。これまで多くのライダーを育てており、Moto2 & Moto3クラスに出場する4人の選手はもちろんのこと、日本人選手では、佐々木歩夢、鳥羽海渡、山中琉聖もHonda育成ライダーの出身である。今年は、世界の舞台でアジア出身のライダーたちがどんな活躍を見せてくれるのか。若者たちの成長に注目だ。
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著者プロフィール

本田技研工業株式会社(Honda)の公式アカウントです。Hondaのモータースポーツに関する情報を発信します。 Hondaは、世界最高峰の二輪ロードレースのひとつであるMotoGPを始め、F1や、ダカール・ラリー、ル・マン24時間レースなど、世界を舞台にした2輪・4輪のさまざまなレースカテゴリーに参戦してきました。世界中のモータースポーツファンの期待に応えられるよう、チャレンジを続けています。

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