2月25日に開催される『ONE FIGHT NIGHT 7』のONEバンタム級世界王座決定戦で、前王者のジョン・リネカー（ブラジル）とファブリシオ・アンドラージ（ブラジル）が対戦する。両者は昨年10月の『ONE FIGHT NIGHT 3』の同タイトル戦で激突。しかし、この戦いは試合前から波乱の展開に。前日計量で王者リネカーがまさかの計量ミス。王座を剥奪され、アンドラージが勝てば新王者となり、リネカーが勝てば王座は空位となる流れだった。

試合は次々にクリーンヒットさせるアンドラージ優勢の流れで進んだが、3R途中にアンドラージのヒザ蹴りがリネカーの下腹部に入り、試合が中断。リネカーは回復できずに試合はノーコンテストに終わった。


空位となったバンタム級王座を巡り、再び前王者のリネカーと対峙するアンドラージ。現在の心境を語った。


ー2022年の総括を
「プロアスリートとしても、個人としても、多くものを手にしたとても良い年だった。最後の試合の結果はともかく、多くのことを学び、アスリートとして、人としても成長することができた。

ー昨年ONEで最も印象に残っていることは何か
「一番印象に残っているのは、ランキング2位の選手をKOして5万ドルのボーナスを獲得した時だ。あのおかげで経済的な面が大きく改善され、その結果、私の人生すべてが良くなり始めた。とても重要な瞬間だった。アスリートとして、自分にもっと投資できるようになり、とても重要なステップだった。今年も、それがもっと繰り返されることを望んでいる。」

ー2023年、今年の目標は何か
「2022年は多くの人に私のことを知ってもらい、自分の強さを認めて貰った年だった。多くの扉が開かれ、経済的にも人生が変わった。感謝しかない。そして2023年も、きっと素晴らしい事がたくさん起こると信じている。2023年の最初の目標は、自分の階級で王者になること。そして、そのベルトを防衛すること。個人的には、ブラジルに家族のための家、タイに自分のための家を買いたいと思う。」

ー前戦は多くの物議を醸した試合となった。あなたのヒザ攻撃があれほどまでに彼を傷つけ、彼のファールカップまで壊してしまったことに驚いたか
「これは非常にデリケートな問題。私がヒザを出した側で、彼はヒザを受けた側。彼がその時どんな気持ちだったかを私が言い当てるのは不可能だ。でも、こういうことはある。ルールがあり、それは尊重されなければいけない。起こるべきことが起こったと理解している。」

ー次の再戦に向けて、前戦であなたのパワーを体験したジョン・リネカーは、前回より良い準備ができると思うか
「彼は私の強さを知ったので、間違いなくもっと準備するだろう。しかし、私はそんなことは関係ないと思う。3ヶ月間のトレーニングで、彼が別人の様になることはない。私は彼の戦い方を知ったし、彼も私の戦い方を知った。そしてそれは再戦でも同じだ。だから、もう1度、彼をKOできると確信している。」

ーこの再戦ではどちらがアドバンテージを持っているのか
「私がフィニッシュ寸前まで追い込んだこと、彼がひどい怪我をしたこと、さらにグラウンドの展開でも、彼のアタックをすべてディフェンスした事は、お互いの心理面に違いを出すと思う。彼は私が自分より上だと知って試合に臨むだろう。彼がこの試合に勝てる可能性は、何か特別なことが起きた時だけだ。しかし、私が最高のアスリートであること、今回も私にチャンスがあること、そして、最終的に私が王者になることは自明の理だ。」

ーあなたは彼のことをジョン・”チキン”（臆病もの）・リネカーと呼んでいたが、彼はまだ“チキン”なのか
「彼がこの再戦を受け入れた事は正直、驚きだった。そんな勇気は持っていないと思っていたので。尊敬の念を込めて言うと、彼は ”チキン" から "ルースター“（雄どり）に進化したんだろうね。(笑)」


ー計量失敗、ベルト剥奪、ファールカップを破損して終了。悪夢の前戦を終えたジョン・リネカーは“感情的な怒りモード”で次戦に臨んでくると思うか
「彼は間違いなく体重により気を使うはずだ。体重を作れず、プロ失格な姿は誰も見せたくはない。だから、同じ過ちを繰り返さぬ様に、彼は体重に気を配るようになるはずだ。でも、それで何か支障が出るとは思わない。私には関係のない事だ。もし、彼がまた体重を落とせなかったら、ただ戦い、彼をKOする。それだけだ。」



ー試合展開の予想
「この試合は長くても2ラウンドで終了する。そして間違いなく、私がジョン・リネカーをもう一度KOすることで終わるだろう。」

ONE Fight Night 7 は、2月25日（金）日本時間午前10時より、ABEMA格闘チャンネルで生中継される。