医科学からチーム強化へ、埼玉西武と帝京大が連携。2024年には球界初クリニック開業も
【(C)PLM】
パートナーシップ締結の目的はチームのスポーツ医科学分野の強化。選手の「けがの予防」「けがからの早期回復」「パフォーマンス向上」の3点を掲げ、シーズンを通して戦い抜くためのコンディション管理と、個人の能力を発揮できる環境づくりを行う。
チームドクターを増員。選手へのサポート体制の強化
同時に、埼玉西武は一軍とファームに分かれていた「メディカル・コンディショニング」の部署を、新設の「ハイパフォーマンスグループ」に統合。これによって、選手の詳細な状態を把握できるようにするほか、各専門スタッフの連携を強化し、一貫性のあるサポートを目指す。
グループを統括するハイパフォーマンスディレクターは、WBC日本代表のチームドクターの経験もある増島篤氏。その他チームドクター、理学療法士、ハイパフォーマンスアナリスト(選手のパフォーマンス分析などを担当)も帝京大学から専門のスタッフを迎える。加えて、2019年から献立の監修や選手への栄養指導を行っている管理栄養士も継続して派遣される予定となっている。
2023シーズンからはチームドクターを従来の1名体制から、膝や肩など身体の各部位を専門とする6名体制に増員。春季キャンプから試合や練習にも一部帯同し、選手がすぐに検査や治療を受けられる環境を整備する。また、理学療法士も2名体制から4名体制となる。
「ライオンズ整形外科クリニック」建設予定地 【(C)PLM】
2024年春に「ライオンズ整形外科クリニック」開業も
院長はチームドクターとなる増田裕也氏(帝京大学医学部付属病院整形外科 准教授)が兼任する予定。高度な医療機器やリハビリ施設を備え、診断・治療からリハビリ、競技復帰、予防までの一貫したプログラムを導入する。本拠地の近くに位置することで、すぐに検査・治療が受けられるのも大きなメリットだ。
「ライオンズ整形外科クリニック」完成予想図 【(C)SEIBU Lions】
今季からチームを指揮する松井稼頭央監督も「チーム強化、常勝軍団再建に向けて非常に心強い」と歓迎。パートナーシップ締結期間は2023年4月から3年間となる。
取材・文 丹羽海凪
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