【ラグビー/NTTリーグワン】必ず、この状況からはい上がる。 ニック・フィップスが意識するポジティブな声掛け<NECグリーンロケッツ東葛>

【(C)JRLO NECグリーンロケッツ東葛 ニック・フィップス選手】

前節、NECグリーンロケッツ東葛は、リーグ最多得点を誇るクボタスピアーズ船橋・東京ベイの破壊力に屈した。さらに3連敗と苦しい状況ではあるが、浮かび上がった課題を修正し、気持ちを切り替えて今週の横浜キヤノンイーグルス戦に臨む。

キャプテンのレメキ ロマノ ラヴァが「60分まではいい勝負ができたが、ウチのチームとトップ4のチームの差が最後の20分で出た」と語るとおり、60分まではクボタスピアーズ船橋・東京ベイに食らいつくことはできていた。また、60分まで良い勝負ができたという点では、第2節の東京サントリーサンゴリアス戦も酷似した試合展開であり、第3節のコベルコ神戸スティーラーズ戦では逆に試合の入りが悪く、後半に追い上げたものの、序盤の失点が響いて逆転には至らなかった。3連敗の間も、80分間を振り返ればすべてが戦えていないわけではなかった。

ニック・フィップスは、この3試合で見えた課題に“チームの一貫性”を指摘し、修正すべきポイントを挙げた。

「試合の中では良いときもあれば悪いときもあるから、悪いときにどのようにして上げていくか。逆転可能な点差のときに、焦って無理矢理パスをつなごうとして、そこでミスを犯してしまう。やっていないことを無理にやろうとするのではなく、システムに則った攻め方をすることが大切です。システムにさえ則って戦えば、良いモーメントはできるのでそれを信じてやること」

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦後、ハドルを組んだ際に、レメキは「もっと自分自身に自信をもって、どんな試合でもわれわれはチャレンジャーなので、少しでも前に行けばいつか勝利に近づける。あきらめずに準備をすれば、いつかまた試合に勝てる」とチームに伝えたという。結果の出ない時期というのは、得てして自信を失いがちになる。横浜キヤノンイーグルス戦へ向けて、ニック・フィップスが重要視するのはまさに自信の部分である。

「今週もディフェンスの練習をやってきました。そういうところで自信をもってプレーすること。相手には何人か脅威をもった選手がいるので、その選手を抑え、相手の弱点を突いてアタックしていきたい。自分たちを信じて戦えば、必ず良い機会は訪れます」

試合中、ニック・フィップスは手を叩き、「まだいけるぞ!」と声を張り上げ、常に味方を鼓舞している。ワラビーズ(オーストラリア代表)として72キャップ。数々の修羅場をくぐり抜けてきたこの勇将は「落ち込むのは簡単なので、ポジティブな言葉をかけて、チームを良い方向へ持っていく」と、いかなるときでも勝利を目指して戦う。

NECグリーンロケッツ東葛も、必ずこの状況から這い上がる。

(鈴木潤)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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