【新日本プロレス】IWGP世界ヘビー級王者ジェイ・ホワイト選手にインタビュー!

チーム・協会

【新日本プロレスリング株式会社/タイコウクニヨシ】

いよいよ2023年スタート!『WRESTLE KINGDOM 17』のダブルメインII登場する、IWGP世界ヘビー級王者 ジェイ・ホワイト。

オカダからベルトを奪い、唯我独尊の言動を続けてきた王者は、東京ドーム決戦を前にいま何を思うのか?

撮影/タイコウクニヨシ


■アントニオ猪木追悼大会『 WRESTLE KINGDOM 17 in 東京ドーム 〜闘魂よ、永遠に〜 』
2023年1月4日(水) 14:45開場 17:00試合開始 
※第0試合は15時20分開始予定
東京・東京ドーム
※「ロイヤルシート」「アリーナA」「バルコニースタンド」は完売となりました。
※アリーナBは残りわずか

俺以外に“例外”はないんだ。まず、そのことをハッキリさせておこう。オカダはこのスパンで俺が成し遂げたことをやっていない。

【新日本プロレスリング株式会社/タイコウクニヨシ】

――さて、ジェイ選手。いよいよ東京ドーム大会目前ですが、2023年1月4日は、新日本プロレスへの凱旋帰国から5周年にあたりますね。

ジェイ イエス。その通りだ。

――オカダ・カズチカ選手を除いて、凱旋後の5年間であなたと同じような大きな結果を出した人はいないかもしれません。この期間を振り返ってみて、どう感じていますか?

ジェイ いや、俺以外に“例外”はないんだ。まず、そのことをハッキリさせておこう。オカダはこのスパンで俺が成し遂げたことをやっていない。誰もこのスパンで俺が成し遂げたことをやってはいないんだ。グランドスラム・チャンピオン、オカダはなっていないよな? 俺との対戦成績はどうだ? 俺の4勝1敗だろ? だから、少なくともオカダは例外などではない。俺だけが“例外”なんだ。

――ただ、この5年間を振り返ると、2018年1月6日の記者会見でCHAOSに加入した当初から、あなたとオカダ選手はずっと何かしら繋がっているというのも興味深いですね。

【新日本プロレスリング株式会社】

ジェイ フフフ。美しい話だよな。君が話したように、新日本に復帰した試合の2日後に俺はCHAOSに入ったんだが、その日に俺が話したことのいくつかを事実確認してみてほしいんだ。すべてがどうなったか確認してくれよ。俺が言ったとおりになっただろ?

――あの会見で「ある日、アナタのそのベルトを狙っていくかもしれない。それについては覚悟しておいてほしい」「俺がオカダのレベルを凌駕する日も必ずやって来る」と語っていましたが、確かにその通りですね。

ジェイ 俺はあの場所に座り、オカダのためにあの場所にやってきたと話した。そして俺は彼のところへ行き、ヤツからすべてを奪った。今、オカダは逆転を狙っていて、俺からすべてを取り戻そうとしているが、俺はそうはさせない。オカダが率いる新日本プロレスなんて、たいしたものじゃないんだ。彼は新日本プロレスを引っ張ってきたのではなく、尻込みし続けてきただけなのさ。

信じてくれ、本当はオカダこそが悪役なんだ。俺がヒーローなんだよ。

【新日本プロレスリング株式会社】

――あなたはオカダ選手に対して4勝1敗という通算成績を残しています。『G1』でも、東京ドームでも、IWGP世界ヘビー級選手権でも、オカダ選手に勝っています。『WRESTLE KINGDOM 17』であなたがオカダ選手に再び勝つことはない、という理由になるものは一つもありません。

ジェイ やっと真実が語られたようだな。その通りだ。

――しかし、昨年の10.10両国大会で、オカダ選手があなたに挑戦表明をした瞬間から、ファンの間ではオカダ選手が優勢と思われ、ジェイ選手にあまり勝ち目が無いのでは、といった風潮が見受けられます。それはなぜだと思いますか?

【新日本プロレスリング株式会社】

ジェイ それは新日本プロレスがファンにそう思わせたいからそうなったんだろうな。彼らはそういった“画”を描き、ファンの目の前に勝手に押し付ける。それが、彼らがファンのみんなにそう信じてほしいことだからだ。「東京ドームでは誰もオカダには勝てない」と思わせたいんだろうけど、さっきも言ったように、俺はすでに彼に勝ったことがあるんだ。もうオカダの倒し方は知っているし、他の誰よりも数字の上でオカダより俺の方が上回っているんだ。

――つまり、オカダ選手は不当にヒーローとして広められている、と?

ジェイ このパンデミックの間、新日本プロレスはオカダをそのような選手であるとファンに対して印象付けようとした。だが、アイツは誰とも挑戦権利証の防衛戦を行わず、『G1』から直接、東京ドームで俺のタイトルに挑戦することにしたのさ。その挑戦する権利を守ろうとする勇気、誠実さ、度胸すら持っていないんだよ。

――オカダ選手は『G1』の優勝者は自動的に東京ドームでIWGP世界ヘビー級王者に挑戦できるはずだと発言し、10.10両国ではJONAH選手と対戦はしたものの、それはスペシャルシングルマッチとなりました。

ジェイ 突然、10年ぶりにオカダが「挑戦権の防衛戦はやりたくない」と言い出したんだ。で、どうなったかというと。JONAHはもうここにはいない。オカダと新日本プロレスは、オカダにラクをさせることにこだわるあまり、JONAHというとてつもないスターを失ってしまったんだ。新日本プロレスは、もっときめ細やかに彼を大切にするべきだった。これが俺の言いたいことなんだが、誰も耳を傾けてくれない。2年前、俺が「IWGPヘビー級王座とIWGPインターコンチネンタル王座の統一を誰も望んでいない」と言ったときと同じようにね。あの時も今も同じなんだ、体質が変わっていないんだよ。

――オカダ選手が最前線にいることが良くない。と言いたいのですね?

ジェイ  いいか? この俺は新日本プロレスをオカダから救おうとしているんだ、みんなのためにな。新日本プロレスは彼をヒーローとして描きたい放題だが、信じてくれ、本当はオカダこそが悪役なんだ。俺がヒーローなんだよ。

オカダが望んでいるのは、誰も発言しない、誰も自分の意見を言わない、誰も何も疑問に思わない新日本プロレスなんだ。

【新日本プロレスリング株式会社】

――オカダ選手は、2023年の展望として、「“毒薬”みたいな刺激が入ってもおもしろい」「他のところから選手が来てくれてもおもしろいですし、それは他団体の選手かもしれないですし、何かおもしろいモノが入ってきてくれたらそれはそれで楽しくなる」とインタビューで語っていました。ジェイ選手がヒーローだとしたら、2023年、王者としてどんなビジョンを持っているのでしょうか?

ジェイ ハハハハ! オカダが率いる新日本プロレスがどうなるかは、もうおわかりだろう。それは、他団体のレスラーが新日本プロレスにやってきて、俺が言ったようにベルトを賭けないでオカダと対戦し、観客が静かに拍手を送るというものなんだ。オカダが望んでいるのは、誰も発言しない、誰も自分の意見を言わない、誰も何も疑問に思わない新日本プロレスなんだ。俺はそんな状況からみんなを救いたいのさ。

――ただ、オカダ選手は今年の上半期にIWGP世界ヘビー級王座を奪取して保持し続けましたが、あなたは下半期に2回しか防衛戦を行っていませんよね…。

ジェイ (話を遮って)ああ、でも俺たちの王座在位期間といえば、みんな何を話題にしていたんだ? オカダの4回の防衛戦のうち、どれか1回でも話題になったか? いや、AEWとの『FORBIDDEN DOOR』でやった4WAYマッチについては話題になっていたよな。あの試合はみんな覚えてるよな?

【新日本プロレスリング株式会社】

――ウィル・オスプレイ選手は『DOMINION』でIWGP US ヘビー級王座を獲得し、『FORBIDDEN DOOR』でも防衛をはたしました。彼は4回ベルトを防衛していますが、ジェイ選手は2回しか防衛していませんよね。

ジェイ このIWGP世界ヘビー級王座は、ウィルなんかよりもずっと価値があるから、もちろんこちらの方が防衛回数は少ないよ。それに、すべてはウィル次第なんだ。アイツが常に首を突っ込んできて、自分自身を危険に晒したいのであれば、それは彼次第だよ。だからこそ、俺は素晴らしいスマートなチャンピオンなんだ、防衛する場所選びすらスマートなんだよ。俺はこの場所をリードしたいんだ。ウィル……、まあウィルが何をしたいのかはまったく分からないが、彼がやっていることは俺がやっていることほど重要なことでもなんでもないんだろうよ。

日本の街は盛り上げるよ。でも、そこに集まる人たちは口を開いて俺への賛辞や感謝を表現するような敬意を持たない。静かで死んだような街ではダメなんだ。

【新日本プロレスリング株式会社/タイコウクニヨシ】

――たしかにIWGP世界ヘビー級選手権は、別格といえる世界的なタイトルですが。

ジェイ その通りだ、ありがとう。

――オカダ選手は、あなたが『NJPW STRONG』やアメリカでやってきたことを認めていますが、試合会場に足を運ぶ日本中のファンの人たちは、世界チャンピオンを見るためにチケットを買っています、チャンピオンは日本の街を盛り上げるべきだ、とも言ってます。

ジェイ 日本の街は盛り上げるよ。でも、そこに集まる人たちは口を開いて俺への賛辞や感謝を表現するような敬意を持たない。静かで死んだような街ではダメなんだ。もし、彼らがプロレスを盛り上げようとしている者にどれだけ感謝しているかを口に出して公言しないのであれば、それはチャンピオンである俺にツバを吐きかけるようなものなんだ。

――9月から、日本でも声出し可能な大会が徐々に開催されるようになり、2023年は『WRESTLE KINGDOM 17』からは声出しに関するガイドラインが新たに設けられました。

ジェイ 何かご褒美のようなものなのかな? いや……観客が俺に感謝の気持ちを示すのは、彼らの義務であるべきだ。彼らが声を大にして「ありがとう、スイッチブレード」と言うことが必要なはずだ。『NJPW STRONG』がなかったら、NJPWのアメリカでのイベントがなかったら、今年の新日本プロレスはどうにもならなかったはずだと思うがな。

――あなたは大きな舞台で成功することができることを証明してきました。ただし、東京ドームのメインイベントだけは何かが違うというか。

ジェイ …………。

――ジェイ選手は2021年1月5日の東京ドームのメインで敗れ、その後バックステージで倒れました。後にも先にもないジェイ・ホワイト選手の一面を我々が見たことに異論はないでしょう。その経験から学んだこと、得たことで、『WRESTLE KINGDOM 17』に活かそうと考えていることはありますか?

ジェイ そこなんだよ!(怒)。お前たち、マスコミ、ジャーナリスト、アナウンサーは、みんな何かと何かをリンクさせようとしているんだ。今回の試合と俺が負けた試合を結びつけて、そういった疑いを植え付け、俺の頭の中に入り込み、俺を不利な立場に追い込もうとする。それがオカダに関するお前たちの壮大なプランにぴったりなんだろ? 

でも聞いてくれ。いや、その場しのぎではダメなんだ。開幕戦だろうが最終戦だろうが、東京ドームだろうがユナイテッド・センターだろうが、どこだろうが関係ない! ただ一つ、俺にとって重要なのは、俺の向かいに立つのはオカダ・カズチカだということだ。俺のすべてになりたがっている男だが、アイツにはそれは不可能なんだ。俺はアイツを4回倒したし、次は5回目になる予定だ。

この業界の揺るぎないトップに立つんだ。俺はプロレス界に火をつける“触媒”のような存在になる。

【新日本プロレスリング株式会社/タイコウクニヨシ】

――ジェイ選手が他のインタビューで『WRESTLE KINGDOM 17』を「1、2、3、ダーッ!」で終わらせたいとおっしゃってたのは少し意外でした。あなたはこれまで、歴史や伝統を重んじるタイプではありませんでした。アントニオ猪木のメモリアルイベントというのは、ジェイ選手にとって何か重要な意味があるのでしょうか?

ジェイ いやいや、何の意味もないよ(笑)。トーコン、ファイティング・スピリット、ストロング・スタイルは俺にとっては何の意味もないけど、多くの人たち、ファン、会社にとっては、それらのすべてに意味がある。だから、「1、2、3、ダーッ!」って叫びたいんだろ。そしてToo Sweetを掲げて、みんなの目にそれを焼き付けたいのさ。オカダのグッタリとした身体の上で、それをやってみたいね。オカダを踏みつけ、ベルトとToo Sweetを掲げる俺を、2万5千人、いや、3万人の観客に見てほしいんだ。

――2022年、アメリカでのビッグイベントやNJPW STRONGはもちろん、日本、AEW、インパクト・レスリングでBULLET CLUBの代表を務めるなど、多くのことを成し遂げてきました。2023年、あなたが先頭を走る新日本プロレスはどのような姿になるのでしょうか?

ジェイ フフフ。おっしゃるとおりだよ。まあ、人々はいつも「ワオ、スイッチブレード! なんて素晴らしい1年だったんだ、でも来年はどうなるんだろう?」と言う。だから、俺の答えは「黙って見てろ」なんだ。次はどうなるのかって? 俺が足を踏み入れるすべての会社を支配することになるだろう。

【新日本プロレスリング株式会社】

この業界の揺るぎないトップに立つんだ。俺はプロレス界に火をつける“触媒”のような存在になる。そして、みんなはこれからも同じ時代、俺の時代を見続けることになる。みんなが今まで見てきたオカダではなく、新しいジェイ・ホワイトの時代を目の当たりにするんだ。俺の時代はこれからも続くんだ……それはお前たちが今まで見てきた、いかなるものよりも素晴らしいものになる。 (了)

■アントニオ猪木追悼大会『 WRESTLE KINGDOM 17 in 東京ドーム 〜闘魂よ、永遠に〜 』
2023年1月4日(水) 14:45開場 17:00試合開始 
※第0試合は15時20分開始予定
東京・東京ドーム
※「ロイヤルシート」「アリーナA」「バルコニースタンド」は完売となりました。
※アリーナBは残りわずか
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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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