【新日本プロレス】“US王者”ウィル・オスプレイがケニー・オメガに真っ向反論!!

チーム・協会

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

11.20有明アリーナ大会でケニー・オメガからのメッセージVTRを受けて、1.4東京ドームでのUSヘビー級王座防衛戦が決定したウィル・オスプレイ。

ケニー退団以降、新日本プロレスの外国人エースに成長したオスプレイが、ケニーの挑発に真っ向反論! 特別インタビューを無料公開!

撮影/横田修平

■アントニオ猪木追悼大会『 WRESTLE KINGDOM 17 in 東京ドーム 〜闘魂よ、永遠に〜 』
2023年1月4日(水) 14:45開場 17:00試合開始 
※第0試合は15時20分開始予定
東京・東京ドーム
※「ロイヤルシート」「アリーナA」「バルコニースタンド」は完売となりました。
※アリーナBは残りわずか

ケニーが話を進めるうちに、今まで俺がやってきたことすべてがケニーの心の奥深くを傷つけていたということが明確になったんだ。

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

――さて、オスプレイ選手。ケニー・オメガ戦の発表は、間違いなくプロレス界を大盛り上がりさせました。「ダブルメインイベント」はプロレス団体がよく使用する言葉ですが、オスプレイ選手はウィル・オスプレイvsケニー・オメガこそが、真のメインイベントだと思いますか?

オスプレイ “ウィル・オスプレイvsケニー・オメガ”は一番興味深い試合だと思う。ただ、どの試合をメインイベントと言うのかは難しい質問だ。『WRESTLE KINGDOM 17』は新日本の50周年を記念する大会である一方、アントニオ猪木を追悼する大会でもある。伝統的なやり方であれば、IWGP世界ヘビー級選手権試合をメインイベントで行うべきだ。だが、多くのプロレスファンが新日本プロレスのリングを美しく飾る最強の外国人レスラーは誰かを知りたがっていると思う。だから、『ダブルメインイベント』というフレーズを実際に使うことができる、この状況が本当に興味深いよ。

――昨年からのオスプレイ選手とケニー選手によるSNSでのやり取りを見ていて一連のストーリーやウワサを知っていたプロレスファンたちは、この試合の決定を受けて、オスプレイ選手が自ら実現にこぎつけたと思ったかもしれません。ケニー選手が有明アリーナのスクリーン上に現れた時、オスプレイ選手はどう思いましたか?

オスプレイ 最初はジョークかと思ったよ。「誰かが俺をもてあそんでいるのか」と思っていた。だが、ケニーが話を進めるうちに、今まで俺がやってきたことすべてがケニーの心の奥深くを傷つけていたということが明確になったんだ。アイツは俺がやっていることすべてにかなり細心の注意を払っていたし、俺が次はどんな動きをするか、ほとんど取り憑かれたと言ってもいいくらい気になっていたはずだ。

バックステージでも言ったが、かつてみんなが俺はケニー・オメガの名声の影でプロレスをしていると言っていた。AEWの眩しい光がそのケニーの影を隠していった一方で、俺はどんどんビッグになっていった。AEWの眩しい光が徐々に消えていってケニーがその影のサイズに戻った時、アイツはそのことが恐ろしくなったんだ。つまり、ケニーはニュージャパンに戻らなくちゃいけなくなった。そうしないと、俺がビッグになりすぎて世界を支配してしまうからだ。

東京ドーム大会は“ケニー・オメガを生み出した場所”だとも思っている。

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

――今夏から、オスプレイ選手はAEWを行ったり来たりしています。オスプレイvs.ケニーが新日本で、東京ドームで行われるのが重要なことである理由は何だと思いますか?ケニー選手が、オスプレイ選手をアメリカに呼ぶのではなく、新日本に来ることを選んだのはなぜだと思いますか?

オスプレイ ケニーは「日本のファンたちにもう一度自分のプロレスを見せたい」と言っていたから、俺はそれを信じるよ。だが、東京ドーム大会は“ケニー・オメガを生み出した場所”だとも思っている。

ケニーがオカダ(・カズチカ)と初めて闘った試合(2017年1.4東京ドーム)を覚えているだろう。あの試合は、ケニー・オメガを外国人レスラーの中だけでなく、ニュージャパン全体の中で中心的なスターにさせた。アイツは中心的存在だった。ニュージャパンが、アイツを中心にして動くような存在だった。特にアメリカへと事業を拡げる時でさえ、ケニーがいたらアイツがNew Japan Pro-Wrestling of Americaの顔になっていただろうな。だから、ケニーと東京ドームで闘うということ、アイツが今のケニー・オメガになった場所で闘うということは、なんだか空想的な話だよ。

――ビデオメッセージの中で、ケニー選手はオスプレイ選手とGoogle翻訳で日本のファンとコミュニケーションを取っている外国人レスラー達が新日本にとって本当のパンデミックだと言っていました。その言葉をどう受け取りましたか?

【AEW】

オスプレイ 俺は自分たちが本物のコロナウイルスだとは思わないが、ケニーは“ウイルス”って言葉を使ったんだよな?

――そうですね。

オスプレイ 俺は今の自分たちがウイルスだなんて思っていない。むしろ、“解毒剤”だと思っている。俺たちはみんなフレッシュで新しい存在だ。つまり……クリス(聞き手のこと)、君なら分かると思うけど、俺が(デビッド・)フィンレーと闘った9.25神戸大会(『バーニング・スピリット』第9試合・IWGP USヘビー級選手権試合)は、パンデミック以降初めてチケットが完売した大会だったよな?

――初ではないですが、9.25神戸は新型コロナ流行以降、神戸の会場では一番観客動員数が多かった大会ですね。オスプレイ選手とオカダ選手が日本武道館で闘った時も新型コロナ流行以降の同所の観客動員数を遥かに超えました。

オスプレイ つまり、俺が言いたいことはそれだ。俺は言語を学ぼうとトライしているが、母国語の英語でさえうまく話せないんだ。自分が言語があまり得意ではないことを隠すつもりはない。そして、教養ってヤツも苦手だ。教養は俺にとっては少し恐ろしい存在なんだ。俺はここに座って日本の文化について教養のある人間を装うつもりはない。だが、俺は日本のプロレスの背景にある労働倫理については十分心得ているし、日本の文化においてでさえ労働倫理は何ものにも劣らないことを知っている。そして、俺がどれだけ言語がうまく話せなかったとしても、俺の労働倫理や俺が今まで成し遂げてきた偉業をお前たちは称賛せざるを得ない。

だから、俺は自分自身をウイルスだなんて、まったく思っていないよ。今の俺とUNITED EMPIREは「解毒剤のようなもの」と言ってもいいくらいだ。俺たちはニュージャパンにとって必要な存在、元気を回復させるような存在だ。そういう存在がいなかったら、ニュージャパンは今よりももっと最悪な状況に陥っていただろうな。

「自分自身を賭けた」だって? お前は“億万長者の息子”と一緒に賭けたじゃないか。

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

――ここ数年はオスプレイ選手と UNITED EMPIREが大注目を浴びていました。ケニー選手が2016年に行ったやり方とは違いましたが、似たような形で大躍進しましたね。ケニー選手は当時BULLET CLUBのリーダーだったAJスタイルズ選手を襲ってBULLET CLUBを乗っ取り、オスプレイ選手はオカダ選手に襲い掛かりました。

オスプレイ ふむ。

――ケニー選手がAEWでインタビュー収録をする前にこんなことを言っていました。「俺たちの違いを教えてやるよ、ウィル。俺は自分の努力で自分の道を切り開いてきた。お前は簡単な道を選んで、常に他の人たちに寄りかかって、偉業を成し遂げられなかったときは目をつぶってもらっている」と。このコメントにどう返答しますか?

オスプレイ ケニーの口からそんな言葉出てくるなんて、とてもおかしなことだ。「自分自身を賭けて、自分で道を切り開いた」とか言っていたが……。「自分自身を賭けた」だって? お前は“億万長者の息子”(AEWのトニー・カーン社長のこと)と一緒に賭けたじゃないか。まったく……落ち着けよ。

俺はケニーのスターとしての能力を否定するつもりはこれっぽっちもない。ケニー・オメガとファンとの深いつながりを見たら分かるさ。ウィル・オスプレイvsケニー・オメガが決まった時、チケットの売り上げが急増しただろう。俺はケニーのスターとしての能力も、ケニーが新日本のリングに戻ってくるのを見たいファンがたくさんいるのも否定はしない。だが、精根尽きはてるまで否定したいのは、お前(ケニー・オメガ)が俺よりも優れているという考え方だ。俺のレベルにいるヤツは俺以外にはいない。

お前が戻ってきたのには理由がある。お前はAEWでラクな仕事をしてバカげた額の給料をもらっている。だから、お前はここに戻ってくることを決めたんだ。なぜなら、お前は恐れているからだ。今すぐにでも行動を起こして、みんなが何となく覚えているケニー・オメガで居続けている間に俺の勢いを止めておかないと、ウィル・オスプレイという炎を消すチャンスがなくなってしまうからだ。だが、お前にもうチャンスは回ってこないんだよ。

正直言って、今は俺の時代だ。2017年に東京ドームがお前を最高のスターへと仕立て上げたように、来年の東京ドーム大会では同じことが俺にも起きるのさ。お前がニュージャパンに連れ戻してきた人たち、お前が戻ってくるのを喜んでいる人たち、そいつらは全員、お前が俺に敗れる姿を見ることになる。それは、この世で最も美しい光景だ。お前のスターとしての能力は否定しない。お前の素晴らしい集客力も否定しない。だが、お前はそういった人をたくさん会場に連れてきて、そいつら全員がお前が負ける姿を見るんだ。(ケニーにとっては)すごく恐ろしいことだと思うよ。

オカダを倒すために必要だけど、俺に足らない材料が何かは分からない。だが、ケニーを倒す方法ならもう知っている気がするんだ。

【新日本プロレスリング株式会社】

――2017年1.4東京ドーム大会でのオカダvsケニー戦について言及していましたが、オスプレイ選手もケニー選手もオカダ選手とはつながりがあります。なぜケニー選手はオスプレイ選手ができなかったオカダ選手を倒すことができたのだと思いますか?

オスプレイ まだ、その答えを見つけられていない。探してはいるんだけど……。すべての試合を1つ1つ観たんだ。東京ドーム大会の試合、『G1』の決勝戦、『NEW JAPAN CUP』の試合すべてを観た。アイツに対して今までこれだけのことはしたことがない。何かよくわからないけど、なんだか材料を失くしたみたいだ。だけどクリス。俺は今パズルにハマっていて、すべてのパズルを解く方法を見つけるのが楽しいんだ。失くした材料はオカダになるだろう。そして、俺は他の何かに勝つまでその失われた材料をどうすればいいのかわからない。もしかしたら、これはその答えを見つける通路(過程)なのかもしれない。

ケニーとの試合がドアを開け、俺の目を開き、この試合の後にはどうすればオカダを倒せるのか、わかるのかもしれない。だが今は、そのことについてはあまり考えを巡らせられない。いいか? ケニーは謎の人物だ。ケニーは、プロレス界を盛り上げた最高のレスラーの一人で、俺はその事実を否定しない。俺が、ケニーがしてきたことでアイツはうまくやらなかったなんて言うことはない。ケニーはやることすべてをとてもうまくやる男だ。だが、今は大きな変化が起きていて、物事は今までと違う方向に進んでいく。

俺はプロレスをするたびに学んでいる、成長している、進化しているんだ。今の俺は、今まで以上に最強だ。だから今しかないんだ。今こそ困難に立ち向かって自分が行けるところまで自分を追い込む時なんだ。オカダを倒すために必要だけど、俺に足らない材料が何かは分からない。だが、ケニーを倒す方法ならもう知っている気がするんだ。

ケニーの“弱点”も見つけた。アイツは試合中に不安定になる時があるんだ。集中が切れて、俺が想像するよりも計画的じゃないんだ。

【AEW】

――それは、オスプレイ選手がAEWの6人タッグマッチでケニー選手と対面した時に感じたことでしょうか? 彼と対戦して、なにか闘いのヒントは得ましたか?

オスプレイ 特にあの時はケニーがあり得ない数のケガから復帰したばかりだったから、使命や目的が6人タッグマッチで勝つことではなく、アイツを痛めつけることだったんだ。あのクソみたいなおしゃべり(試合後のケニーのマイク)を止めて、背後から襲撃することができた。俺はただケニーを痛めつけたかっただけで、そのミッションを成し遂げることができた。

だが、ケニーの“弱点”も見つけた。アイツは試合中に不安定になる時があるんだ。集中が切れて、俺が想像するよりも計画的じゃないんだ。ケニーは思いきり殴ってくるし、同時にクリエイティブでもある。だが、バカげた挑発をするために集中を途切れさせ、俺が反撃できるようなスキをわざと作るんだ。

俺はアイツのそういう部分をマスターしたと思っている。俺は対戦相手から目を離すことは絶対にしない。俺は危険を冒す。それが報われない時もあるが、俺の今年の勝敗記録を見たら、誰も俺に反論はできないはずだ。今年は6試合くらいしか負けていなかったと思う。だから、俺のゲームプランはこうだ。俺は守備をかなり意識しなければならない。そして、ケニーが動くのを待つ必要がある。そうすれば、どうやって反撃すれば良いかわかるだろう。

【AEW】

――先ほどオスプレイ選手は“安定性”という言葉を使いましたが、ケニー選手もインタビューでオスプレイ選手についてその言葉を使っていました。「お前は不安定で知性がない。だから失敗するんだ」と。それについてはどう思う……。

オスプレイ フフフ。言行不一致だな(笑)。

――なるほど。言行不一致かもしれませんが、ファンたちはケニー選手に一定のイメージを抱いており、何が起きてもそのイメージを変えることを拒否します。同じように、その人たちはオスプレイ選手にもある特定のイメージを抱いています。それは、オスプレイ選手にとっては古い自分に対するイメージだと思いますか?

オスプレイ クリス、俺はたしかに頭の切れる男じゃない。言い訳はしたくないけど、俺は自分がしてきたことをあまり考えたことがなかった。何かをしてから後でその悪い結果について考える。あとになって「やらなきゃよかった」って思うんだ。だが、今は今まででも一番冷静でいられている。俺は手もとにある1つの課題に集中している。それは、ケニーが今まで一度も成し遂げなかったことをやることだ。ニュージャパンを暗黒時代から救い出すんだ。ケニーは、パンデミックが起きている時に日本でプロレスをしたことがなかっただろう。

俺にはもはやケニーに対する尊敬などない。あるのはアイツへの嫌悪だ

【新日本プロレスリング株式会社】

――オスプレイ選手が、ケニー選手に一番初めに会った時の印象は?

オスプレイ 初めて会ったのは2015年だった。PWG(Pro-Wrestling Guerrilla)でケニーとの試合があったんだ。この話を持ち出してくるなんて本当にクレイジーだよ。だって、俺が前にアイツと闘ったのは今から7年も前のことなんだ。不思議な偶然だな。ケニーは素晴らしいプロレスを俺に見せてくれた。

アイツも俺もあの時は俺がニュージャパンに行くなんて知りもしなかった。だが、あの試合の後でケニーは俺にたくさんアドバイスをしてくれて、そのあとで俺はニュージャパンに入団してCHAOSの一員になった。だから、俺たちはおたがいに話すこともなかったし、そもそもおたがいをあまり認識してすらいなかった。

だが、俺はケニーが凄いレスラーだということは知っていた。俺の言っていることわかるか? ケニーのプロレスは俺がやりたかったプロレスだった。ケニーの行動や自分自身の見せ方は、俺がやりたかったことそのものだったんだ。アイツがやっていたように、俺は自分や自分の能力を見せていきたかった。

だが、時が経つにつれて……コレは前にも話したけど、俺とケニーが東京ドームでバッタリ会った時にちょっとした会話をしたんだ。ケニーは、「ニュージャパンを出ていくから、これからはお前が会社から頼られることになるだろう」と言った。そして、たぶんアイツはジェイ(・ホワイト)とも同じような会話をした。アイツは、俺がケニーの後を引き継いでリーダーシップを発揮するときだって言っていたよ。
俺はアイツの言った通りにやったと思う。だが、あれが変な嫉妬なのか、プロレスはこうあるべきであるというアイツの意見が正しいと思っているのか何なのか……わからない。

いいか。俺はケニーを尊敬していた。当時、俺はCHAOSのメンバーだったが、アイツに畏怖の念を抱いていた。ケニーのやることすべてに感動していた。だが、今はどうだ? 俺になんて言ってほしいんだ? これは、もう完全に終わったことだ。俺にはもはやケニーに対する尊敬などない。あるのはアイツへの嫌悪だ。ケニーが今も昔もいつまでも最強のレスラーの一人であることを知っているだけで、今の俺もアイツと同じように今も昔もいつまでも最強のレスラーの一人だと思っている。そして、今が日本のファンにとって「誰が世界で最強のレスラーなのか?」を本当の意味で知る時なんだと思う。

俺には「闘魂がない」だなんて言わせないぞ?

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

――ケニー選手はオスプレイ選手のほぼ10歳年上で、上の世代が若い世代のレスラーを批判するというサイクルを繰り返しています。新日本が50周年を迎え、アントニオ猪木さんが追悼される、2022年と2023年の新日本はオスプレイ選手にとってどんな意味がありますか? ストロングスタイルの思想は、オスプレイ選手にとってどんな意味がありますか?

オスプレイ 「勝ちたい」という願望だと思う。プロレスとは競争だ。自分自身を追い込んで、その世界で最も偉大なレスラーになろうとすることだ。自分自身のことをGOATs(=Greatest of all times: 史上最高のレスラー)だと言う選手はたくさんいる。だが、俺にとってのニュージャパンとストロングスタイルは「プロレスをする時に、自分の内にある闘魂が燃えること」を言うんだ。

自分の身体が痛くても、靭帯が切れている感じがしても、骨があるべきでない場所に行ってしまったとしても、何かが自分に語り続けるんだ……。いつも夜中に目が覚めて、「なんで自分はこんなことをしているんだ?」と考える。それは、俺の中に勝ちたいという願望、“闘魂”があるからだ。自分を応援してくれる人たち、家で待っている家族、俺のためにリングサイドにいてくれるボーイズのために諦めない、という気持ちがあるからだ。彼らが毎日、ご飯を食べられるようにしたいという願望。これからも彼らが幸せで健康な生活を送れるようにしたいという願望。そして、次の世代のレスラーたちにインスピレーションを与えられるように、俺たちは可能な限り自分を追い込むんだ。

俺は歴史についてはあまり知らないが……アントニオ猪木のことなら少しは知っている。俺が知っていること、それは彼には“闘魂”があったということだ。俺たちニュージャパンのレスラーたちはみんな、ニュージャパンファンへ俺たちのプロレスを見せるために自分たちのベストを尽くさなければならない。なぜなら、それがニュージャパンが始まったばかりの頃にアントニオ猪木がやっていたことだからだ。

――柴田勝頼選手は最近のインタビューで、その闘魂が棚橋弘至選手、中邑真輔選手、柴田選手の世代で途切れるかもしれないと語っていました。

オスプレイ ああ、彼が思っていることは、俺も感じているよ。どちらかというと、プロレスのスタイルということにおいてはね。俺はシバタのプロレスに対する、ヤル気のある姿勢やファイトスタイルの大ファンだ。だが、俺には「闘魂がない」だなんて言わせないぞ?

クリス、俺は今年、新型コロナウイルスに感染して、あやうくコロナに殺されかけた。だが、俺は残りの1年はもう休むとは言わず、2〜3週間で復帰したんだ。これが闘魂じゃないなんて言えるか? 死に直面して、体重もかなり減って、点滴まで打って、最初に頭に浮かんだのは「いつ復帰できるんだ? いつニュージャパンのリングでニュージャパンファンの前でプロレスができるんだ?」っていうことだ。

それが“闘魂”だろう。勝ちたいという願望、ニュージャパンを暗闇から救い出して光へと導きたいという願望。もしシバタが、ナカムラ、タナハシ、シバタ自身のところで闘魂が終わると信じたいのなら、勝手に思っていろ。だが現実は、俺がここにいて、UNITED EMPIREがここにいて、ニュージャパンの心臓がまだ動いていることを証明している。この鼓動は俺たちから鳴り響いているんだ。

【新日本プロレスリング株式会社/横田修平】

――最後に、『WRESTLE KINGDOM 17』を観る新日本ファンとAEWファンに向けて何かメッセージをお願いします。

オスプレイ 何とも言えないな。“ケニー・オメガvs.ウィル・オスプレイ”だぞ。2人の世界最強の外国人レスラーがニュージャパンのリングで闘うんだ。世界のプロレス界で最強のレスラー2人だ。お前たちの目の前でドリームマッチが、いま闘われるんだ。東京ドームで、『WRESTLE KINGDOM』で、ダブルメインイベントで、開催される。

それまでは、またなケニー。ニュージャパンファン、AEWファン、プロレスファンすべての人がこの試合を楽しんでくれることを願っているよ。なぜなら、俺は全身全霊をかけてこの試合を、完璧な世界で一番素晴らしい試合にするからだ。
 

■アントニオ猪木追悼大会『 WRESTLE KINGDOM 17 in 東京ドーム 〜闘魂よ、永遠に〜 』
2023年1月4日(水) 14:45開場 17:00試合開始 
※第0試合は15時20分開始予定
東京・東京ドーム
※「ロイヤルシート」「アリーナA」「バルコニースタンド」は完売となりました。
※アリーナBは残りわずか
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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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