牝馬頂上決戦・エリザベス女王杯を制する馬は?
【2021/11/14 阪神11R エリザベス女王杯(G1) 1着 アカイイト (Photo by JRA)】
人気別成績
■表1 【人気別成績】
年齢別成績
■表2 【年齢別成績】
5歳以上の好走馬
■表3 【5歳以上の好走馬】
前走クラス別成績
■表4 【前走クラス別成績】
前走G1からの好走馬
■表5 【前走G1からの好走馬】
また、特にキャリアの浅い3歳勢にとっては重要なチェックポイントになるのが芝2000m以上での優勝実績だ。表5の9頭中5頭はオークス馬で、2頭はオープン・重賞優勝馬。残る2頭も条件戦では勝利を挙げており、芝2000m以上未勝利馬は馬券に絡んでいない。加えて2019年のクロノジェネシス(2番人気5着)や昨年のアカイトリノムスメ(2番人気7着)のような、芝2000m以上での勝利が前走の秋華賞だけ、という馬の好走もない。
前走府中牝馬Sからの好走馬
■表6 【前走府中牝馬Sからの好走馬】
前走その他G2からの好走馬
■表7 【前走その他G2からの好走馬】
【結論】
3歳馬と古馬が激突するエリザベス女王杯。古馬勢では特に4歳馬(表2)の好走が目立っている。今年、その4歳の筆頭格として挙げられるのはアンドヴァラナウトだ。前走の府中牝馬Sで3着に入り、好成績の「府中牝馬S7着以内の4歳馬」(表6)に合致。さほど人気にはならなそうな点も、表6の府中牝馬S組の傾向から好材料ととらえられる。
3歳勢では秋華賞1、2着のスタニングローズとナミュールに注目が集まるが、ナミュールはオークス3着、秋華賞2着で芝2000m以上未勝利。対してスタニングローズは秋華賞のほか2走前の紫苑Sでも芝2000m戦を制しており、表5からスタニングローズを上位にとりたい。その他では、府中牝馬Sを制した5歳馬・イズジョーノキセキが前年の本競走5着で5歳以上の好走条件(表3)をクリアしており、要注目の存在になる。
なお、ここ10年は外国馬の出走がなかったためアイルランドのマジカルラグーンは判断が難しい。愛オークス優勝の実績は2010〜11年(3、4歳時)に本競走を連覇した英国馬・スノーフェアリーと同じだが、同馬の3歳時はほかに英オークス優勝、ヨークシャーオークス2着があり、それぞれ不出走・5着だったマジカルラグーンはやや見劣る印象だ。
文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。
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