【コスモヘルスカップ/FR】P・マークセンは6試合連続優勝で最多優勝記録も更新

チーム・協会

【©PGA】

コスモヘルスカップ シニアゴルフトーナメント2022 最終ラウンド


 プラヤド・マークセン(56)が6試合連続優勝を飾って自身が持つシニアツアー記録をのばすとともに、シニア通算21勝目で室田淳と並んでいた最多優勝記録を更新した。2位には平野智行(53)が入り、3年ぶりにシニアツアーに出場の丸山茂樹(53)は26位で大会を終えた。

 マークセンは「日本のツアーで6連勝できたのは僕しかいなくて、歴史に残るんじゃないかなと思います」と、連続試合優勝記録を伸ばした自分をほめた。

 勝負の見極めがさすがだった。平野智行に3打のリードを奪われていた5番。平野が10メートルほどのパットを2メートルほどオーバーした。マークセンは4メートルのバーディーパット。打った瞬間に歩き出した。
 平野は「すぐ歩きましたね。短いかなと思ったけど、すっと入っていった」と振り返るバーディー。これを見た平野が外して1打差に。続く6番パー5でピン上3メートルに2オン。これを決めて、パーに終わった平野を逆転した。

 ただ、決して調子がいいとは見えなかった。平野も「ついていけば」と思っていた。続く7番で右の林に打ち込んで1回で出ず、何とかボギーでしのいだ。8番パー3でもグリーンには乗ったが左に曲げて長いパットが残った。9番では得意のはずの100ヤードに満たない第2打をピン奥10メートルほどオーバーさせた。前半の調子はあまりよくなかった?

 「僕としてはうまく行っていると思っていましたが」というが、付け入るスキは見せていた。それでもトップを明け渡さないまま、14,15番連続バーディーで突き放し、最後は完勝だった。

【©PGA】

【©PGA】

 6試合連続優勝の要因をあらためて聞いた。

 「6 連勝しているとき、3パットがないです。ずっと調子が良いのでミスもない」という。

 公式記録では17ラウンドで1度だけ(日本プロシニア第3ラウンド8番)記録されているが、日本シニアオープンからスタンスを少し広くしたことでストロークが安定し「常に完璧に振るように心がけている」ことを実行できている。打った瞬間に歩き出したのも完ぺきに打った自信の表れなのだろう。持ち味のドライバーも「新しいのに替えてから、自分が狙いたいところに狙えるようになった」という。鬼がいい金棒を持ってしまったようだ。

 レギュラー時代から日本ツアーに参戦して28年になるという。

 「もうタイの暑さより、日本の気候の方がゴルフしやすい」と笑う。

 試合会場の近くでタイ料理店を探すこともあるが、納豆などの日本食が好物になっているので、食には困らないのも強みだ。

【©PGA】

 賞金王を確定させており、金額は5900万円あまりまで伸びた。

 賞金の使い道は?

 「子供が4人いるので将来のための貯金にしています」と笑う。

 「タイに帰ってもプライベートでもゴルフをしている」というほどのゴルフ好き。タイの家では何をしている?

 「庭にあるドッグランで犬の散歩をしている。あ、あとインコを3羽飼っているので、放してやって夜帰ってくるのを待っている」というのは日常生活だという。犬とインコをもっと増やせるのでは?「もういいです」と笑った。
 
 今回の6試合連続優勝で、室田淳を並んでいたシニアツアー最多優勝記録も21に伸ばして更新した。

 「気にはしていません。それよりも自分のスタイル、プレーを意識している」という。

 日本ツアーはあと1試合(いわさき白露)を残すだけ。7試合連続優勝で2022年シーズンを終える、という可能性も十分出てきた。

(オフィシャルライター・赤坂厚)

【©PGA】

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

PGAはゴルフの正しい普及と発展を願い、誰にでも愛される「国民のスポーツ」「生涯スポーツ」となるため、日本ゴルフ界のリーダーとして活動しています。PGAの使命は、トーナメントプレーヤーの育成、ゴルフ大会の開催・運営に加え、ゴルフの正しい普及と発展を具現化するために、ティーチングプロ資格を付与したゴルフ指導者を育成しています。さらにPGAでは幅広い分野で積極的な取り組みを行い、地域に密着した社会貢献活動、ジュニアゴルファーの育成など多方面にわたる取り組みを日々歩み続けています。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント