【公式独占】鈴木智也選手「日本選手権より良い点数を出せる」パルクール世界選手権・日本代表インタビュー
鈴木選手は昨年の男子フリースタイル日本チャンピオン。9日の日本選手権では雨で決勝が中止になるという不運もあり連覇を逃してしまったが、「今もう組んでいるランができれば日本選手権より良い点数が出る」と、世界の大舞台での巻き返しに燃えている。
世界選手権開幕日となった14日もあいにくの雨のため、予定されていた男子フリースタイル予選は順延となったが「準備はしっかり整えてきました」と語る鈴木選手に、目前に迫った本番に向けての意気込みを聞いた。
「日本選手権で出せなかった技を出していきたい」
そうですね。考えていた予選のランが全部通れば絶対に決勝に上がれるくらいの点数は出ると思っていて、運よく全てがつながってくれました。僕は昔から実施点がいつも低くて、難度点だけ上がっていくような形でしたので、日本選手権では実施点を上げていこうと思ってフローを作ってきたんです。それで予選のランはコネクションも良くて、実施点も僕の中で一番上がりましたね。難度点と同じ点数が出ました。ただ、予選ランの前に決勝が雨で流れるのではないかという話も出ていたのですが、決勝でやりたい技があるから、決勝がある方向に賭けたいなと思って出さなかった技もあったんですよね。自分の一番大きな技を入れずにあの点数と順位だったので、少し悔やまれる部分もありますね。
――では、日本選手権の決勝で出せなかった分まで世界戦選手権では完全燃焼したいですね。
はい、出せなかった技を出していきたいなと思っています。それで結構、フローを組み直したり、（朝倉）聖くんとか他の上位のアスリートのランを見て、どうすれば点数が上がるのか研究もしたので、今もう組んでいるランができれば日本選手権より良い点数が出るのではないのかなと思っています。
「最後の最後、着地までしっかりと終わらせる」
僕のスタート位置と終わる位置がほぼ一緒だったと思うのですが、コースを往復したんですね。先週の大会で僕のランはちょっと時間が短いのかな、50秒あるかないかくらいかなと思っていたんですが、意外と1分超えていて、何だったら（規定時間の）70秒ギリギリでした。たぶん、今想像しているランの長さが、実際にやってみたらもっと多くなるのかもしれないと思っています。また、障害物のセットも今回は相当大きいので、時間を超えないかというのが少し心配です（苦笑）。（70秒を超えても）減点にはならないのですが、その分、加点されなくなってしまうんです。つまり、70秒超えた後の難度点はジャッジされなくなります。例えば、最後に大技を入れたとしても、70秒を超えていたらその大技の点数がなくなってしまう。70秒目の技が最後の技としてジャッジされるという形ですね。先週の大会ではスピードとフローをすごく意識して、あれだけ速いランをしたのに60秒超えてるの？と思ったので、今回はちょっと怖いですね。日本選手権と少し戦略を変えてフロア系の動きを多く取り入れる予定なので、前回のようにスピード感はあるんですけど、流れの速さ的には相当遅くなると思うので、もしかしたら速めにやらないと時間がなくなってしまうかもという心配はあります。ですので、本当は今日（14日）のうちに予選をやって確認したかったですね。
前回の疲れは特になく、月曜と水曜は仕事が休みの日なのですが、その２日間でいろいろな練習ができたので、準備はしっかり整えてきました。
――それでは最後に、土曜以降は晴れてくれることを願いつつ、本大会に向けての意気込みや、自分のここを見てほしいというアピールポイントを教えてください。
僕はスタミナに関してはちょっと自信を持っているので、その強みを使いながら、最初・中盤・最後としっかり技を決めて、最後の最後まで体力があって着地までしっかりと終わらせられるところを見ていただければと思います。もしかしたら失敗してしまうかもしれないですけど（笑）。頑張って成功させます！
第1回FIGパルクール世界選手権 Presented by Yahoo! JAPAN
会場：有明アーバンスポーツパーク (東京都江東区有明1丁目7番2)
競技種目：スピード（男子・女子）、フリースタイル（男子・女子）
入場無料
＊アプリのダウンロードとエントリーが必要となります
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