【公式独占】日本代表女子4人、いざ世界舞台でベストパフォーマンスを! 第1回パルクール世界選手権(10/14〜16)

公益財団法人 日本体操協会
チーム・協会

【©︎JGA】

パルクールの第1回世界選手権が、10月14日(金)〜16日(日)にかけて東京・有明アーバンスポーツパークで開催される。

パルクールとは1990年代にフランスで生まれ、様々な障害物(オブスタクルス)を、跳ぶ・飛ぶ・回る・越える・走る・掴む・振る・登る・降りる・捻るなどの動作を自分の身体のみで行いながら乗り越えていくアーバンスポーツだ。世界選手権では、スタートからゴールまでコース上の障害物を乗り越えながらタイムを競う「スピード」、90秒間の中で障害物を使って技(トリック)を繰り出しながら自身を最大限に表現する「フリースタイル」の2種目が行われる。

歴史の新たな1ページとなる初の世界選手権を翌日に控えた13日、大会会場で公式練習が行われる予定だったものの、あいにく午前中からの降雨により中止。本番前の最終確認の場が流れてしまったことで、選手にとってはうらめしい雨となったが、公式フォトセッションのため集合したホテルでは、各国の選手同士が異国の地での再会を喜び合うなど一様に明るい雰囲気に包まれていた。

チームジャパンにおいても、男子より一足早く到着した女子4選手はともにリラックスムードで歓談。もちろん緊張はしているとは思うが、それよりも楽しみが大きいという表情を見せ合っていた泉ひかり選手、山本華歩選手、近藤凪紗選手、岩崎優衣選手に世界選手権の意気込みや抱負、また日本女子チームの結束などを聞いた。

女子第一人者の泉選手「できる限りのことを尽くして」

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「先週の日本選手権から続けて世界選手権という大きな大会があるのは、かえってコンディション作りがやりやすいかなと思っていました。でも、いざ大会のために準備をしようと思ったら、どのタイミングで動いていいのか、また前回の大会の疲れを取らないといけないなど、結構コンスタントに考えないといけなかったので意外と難しいなと思いました。蓋を開けてみれば(笑)」

笑顔でそう話してくれたのは泉選手。2019年ワールドカップ世界ランク1位に輝き、今年7月にアメリカで開催された「ワールドゲームズ」(オリンピックに採用されていない競技種目の国際総合競技大会)でも女子のスピードラン、フリースタイルでともに銅メダルを獲得するなど、世界トップ選手としてパルクールのシーンをけん引してきた日本女子の第一人者だ。

調整は意外と難しかったと言うものの、コンディション自体はここに向けてバッチリと整った様子。「疲れもしっかり取れましたし、悪くないと思いますね。できる限りのことを尽くして頑張りたいと思っています」とやる気を見せるとともに、日本選手権ですでに経験しているコースであることから、改善点や新たに取り入れたい技・構成のイメージもできていると明るく答えてくれた。

その泉選手とともに長く最前線で走ってきたトレーサー(パルクール実践者)が、現在32歳、パルクール歴14年の山本選手だ。特に誰かの教えを受けたわけではなく、独学でパルクールをコツコツと学び続けてつかんだ世界選手権代表の座。「30代でもここまで動けるということをここで証明したい」と力強く抱負を語った。

「私がいなかったら(泉選手は)角っこに刺さっていた(笑)」

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そんな泉選手と山本選手。同じ大会に出場した回数も多いという間柄だけに、様々なエピソードにも事欠かないそう。最近でも、まだやったことがない技を試してみようと思った泉選手だったが、コースの脇にあった台の角が気になったため山本選手にそのそばに立ってもらったという。そうしたら……

泉選手「その角に吸い込まれるように飛んでいってしまいました」

山本選手「私がいなかったら、その角っこに刺さっていましたね(笑)」

泉選手「華さんがいなかったら、選手生命終わっていたかも(笑)」

また、普段の大会からコースをどう攻めるか、どのような技を出せるかということに関して、選手同士で相談することも多いという。「私が泉のラインを作っています」と山本選手がいたずらっぽく話すと、泉選手も「これ絶対に華さんだったらできるやん、って言ったりしながらやっていますね」と答えるなど、互いにランを作り合ったり、補助し合っているとのことだ。

そうしたトレーサー同士のやり取りはパルクールならではの特徴かもしれないと、泉選手は語る。

「コースのセットを見た時にワクワクする動きって、みんな違うのである程度は自分で技や動きを考えると思うんですよ。でも、その先にちょっと詰まった時とか、実際には自分に見えていなかった動きを教えてもらったりとか、いろいろとアドバイスをもらったりしますね。フワッと(笑)。相手に勝つか負けるかではなく、ね」

そして、「お互いにベストの動きができるように、みんなで楽しんでいますね」と、山本選手もトレーサー特有の競技の楽しみ方についてこう続けた。これは、本来パルクールは競技としてではなく、もともとはトレーニングメソッドとして誕生したという歴史・背景そのものが、トレーサーたちにこのようなマインドをもたらしているのだろう。

年下組の近藤選手と岩崎選手、先輩に追いつき追い越せ!

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一方、年下の近藤選手も、最近では泉選手と同じ大会に出場する機会が多くなったことから「本当に頼りになる先輩です。構成を考える時も、自分はまだ引き出しがあまりないので、ひかりちゃんに聞いてアドバイスをもらっています」と、トレーサー同士の助け合いに感謝の言葉。ただ、山本選手に耳打ちされてすぐに「まあ、普段はドジと言えばドジだけど(笑)」と突っ込むなど、先輩後輩の上下関係は感じられない。

また、最年少16歳の岩崎選手は先週9日の日本選手権が初めて出場した大きな大会。それだけに「画面越しに見ていた方たちばかりで、まだまともに顔を見て話すこともできません」と先輩たちを前に恐縮しきりだったが、それもすぐに、今大会を通して同じ“トレーサー仲間”となるに違いない。「そういえば、私も華さんに会うのはこれで3回目くらいだし」と近藤選手があっけらかんと言えば、泉選手も「年の差は気にしたことがないし、お互いのペースもあると思うから自然と仲良くなれればいいな」と、若いニューカマーを心から歓迎している。

そして、近藤選手、岩崎選手ともに先輩たちへ憧れの視線を送るだけでなく、その偉大なトレーサー2人に追いつき追い越せとばかりに世界選手権での飛躍を誓った。

近藤選手「コンディションは問題ないです。最近ではひねり技とかもいろいろと違うやり方を覚えたので、技のバリエーションを見てもらえたら」

岩崎選手「腕のケガも治ってきたので、自分の技として確立できるものや、ちょっとチャレンジする技も練習してきました。日本の先輩選手もいますし、応援してくれる方たちもいるので、まずはケガをしないように頑張っていきたいと思います」

泉選手、山本選手、近藤選手、岩崎選手が日本代表としていざ挑む晴れの世界舞台。生まれた年代が違えば育った出身地もまるで違う4選手だが、同じパルクールを愛する仲間としてその結束はすでに固い。秋空のもと、それぞれが見せる四者四様のベストパフォーマンスに大いに期待だ。

なお、14日〜16日の大会当日の入場料はなんと無料。どなたでも気軽に訪れ、パルクールの魅力、面白さをライブで体感・体験することができる。ただし、本大会では入退場をアーバンスポーツアプリのQR表示で行いますので、事前に必ず下記のQRコードかURLからアーバンスポーツアプリをダウンロードし、個人情報の登録を行なってください。

第1回FIGパルクール世界選手権 Presented by Yahoo! JAPAN

【©︎JGA】

日程:2022年10月14日(金)~16日(日)
会場:有明アーバンスポーツパーク (東京都江東区有明1丁目7番2)
競技種目:スピード(男子・女子)、フリースタイル(男子・女子)
入場無料
*アプリのダウンロードとエントリーが必要となります

[スケジュール](予定)
10月14日(金)
午後 女子スピード予選・ 男子フリースタイル予選

10月15日(土)
午前 女子フリースタイル予選・男子スピード予選
午後 女子スピード準決勝・男子フリースタイル決勝
女子スピード決勝・表彰式

10月16日(日)
午後 男子スピード準決勝・女子フリースタイル決勝
男子スピード決勝・表彰式

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