【公式独占】朝倉聖選手「もっと大きな技をやる予定です」パルクール世界選手権・日本代表インタビュー

公益財団法人 日本体操協会
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【©︎Aflo Sports】

10月14日(金)〜16日(日)にかけて東京・有明アーバンスポーツパークで開催される第1回パルクール世界選手権に、日本代表として出場する朝倉聖選手にインタビュー。9日に行われた第3回日本選手権のフリースタイルで優勝し、第1回大会以来の王座奪還を果たした。

 一度はつかんだ世界戦選手権代表の座も新型コロナで大会が延期となったことで流れ、また昨年は第2回日本選手権でまさかの4位に敗れるなど、苦難を味わったこの2年。しかし、そんな苦しい経験も「大きな成長するきっかけにもなった」とプラスに捉えている朝倉選手に、世界選手権へ向けた意気込みを語ってもらった。

男子フリースタイル表彰台 【©︎Aflo Sports】

「落ち込む時期も乗り越えて、今、成長できている良い状態」

――改めまして、第3回日本選手権のフリースタイル優勝おめでとうございます。

ありがとうございます。

――第1回大会以来の優勝ということで、チャンピオン返り咲きとなった今のお気持ちを教えていただけますか?

第2回日本選手権はおそらく自分が日本で初めて負けてしまった大会だったんですよ。そういった経験というのは、やはり実際に経験しないと感じない部分もあったので、僕自身、すごく大きな成長するきっかけにもなりました。また、第1回大会の優勝で世界選手権の出場権も得ていて、結局コロナの影響で延期になりましたが、今思えば、第1回大会の当時は競技が普及したばかりのころで自分自身も今ほど競技のルールを理解していたわけではなく、そのときにできていた大技や運もあって僕は勝てていたんだと思います。ですので、もしその状態で世界選手権に出ていたら、いい結果はたぶん出せなかったんじゃないかなと、分からないですけど。そこからいろいろとコロナとか、ちょっと落ち込む時期も乗り越えて、今、成長できている良い状態だと思うので、このタイミングで世界選手権に出場できるというのは嬉しいと言いますか、自分自身、ラッキーだなと思っています。

――今年の日本選手権は残念ながら雨のためにフリースタイル決勝が中止となり、朝倉選手は予選の1回のみのランとなってしまいましたが、その中でも満足できる演技だったのでしょうか?

普段は予選でちょっと“触り”といいますか、どういう動きができたかなどを確認して、そこを見直してからいつも決勝に臨んでいたんですけど、今回は天気を見るからに決勝は多分無理そうだと思っていたので、ちゃんと全体を通しての確認というものがないまま、決勝ムーブのつもりでやりました。

――では、もう一発勝負みたいな気持ちで予選のランに臨んだわけですね。

はい。ですので、今回はいろいろと反省点があって、まだまだ点数は伸ばしていけると思っていますし、世界選手権のときはもっと大きな技をやる予定でいます。

――そうなんですね、それは楽しみです。ではその大技というのは世界選手権本番でのお楽しみということにして、日本選手権で披露した鉄棒の上からのトリプルコークは見事でした。

トリプルコークはいつもやっているんですけど、なかなか足場がきちんとしていない場所でやるというのは、同じ技でもテクニックの部分などで加点されますし、いつもより得点が高くなるということで今回チャレンジしてみようと思ってやってみました。

「ステージ上で何か作品をつくるという感覚」

男子フリースタイル優勝:朝倉聖 【©︎Aflo Sports】

――実際にチャレンジした結果、自身としての出来栄えはどう感じていますか?

想像以上にできましたね(笑)。日本選手権で何をやるかというのは、実はずっと迷っていたんです。トリプルコークも大技ではあるんですけど、僕はあまり体に負担がかかるような、体に重いハードトリックはやらないタイプなので、すごく大きな技は持っていなかったんです。ただ、最近では日本のレベルもすごく上がっていて、すごいハードトリックを持っている方もいるので、どう対抗しようかとギリギリまで悩んでいて、大会前日にやろうと決めたんです。なので結構、不安はあったんですけど、ちゃんと決められたので良かったですね。

――その大技を最初に、しかもすごく満足いく形で決められたからこそ、その後の技や演技も波に乗っていけたわけですね。

はい、そうですね。

――朝倉選手が2年越しで再びつかんだ世界選手権の舞台ですが、大会当日はたくさんの観客が見に来ていただけると思います。最後に、自分のここを見てほしいというアピールポイントを教えてください。

僕はもともと美術部に入っていたり、書道とかをやっていたので、空中でと言いますか、ステージ上で何か作品をつくるという感覚でパルクールをやっているんです。だから、見た目の美しさとか全体の世界観とか、例えば美術館に行って絵を見たときに、何がどう上手いのかはよく分からないけど肌感で何かいいなと感じてもらえるような……うまく言語化できないんですけど(笑)、そうやって感動してもらえたらいいなと思っています。

――朝倉選手がパルクールでつくる世界のようなものですね。代名詞となっているトリプルコークばかりに目が行ってしまうかもしれないけれど、実はそれだけではないということですよね?

はい、全体のまとまりとか美しさみたいなものを楽しんでいただけたらなと思います。

第1回FIGパルクール世界選手権 Presented by Yahoo! JAPAN

【©︎JGA】

日程:2022年10月14日(金)~16日(日)
会場:有明アーバンスポーツパーク (東京都江東区有明1丁目7番2)
競技種目:スピード(男子・女子)、フリースタイル(男子・女子)
入場無料
*アプリのダウンロードとエントリーが必要となります

[スケジュール](予定)
10月14日(金)
午後 女子スピード予選・ 男子フリースタイル予選

10月15日(土)
午前 女子フリースタイル予選・男子スピード予選
午後 女子スピード準決勝・男子フリースタイル決勝
女子スピード決勝・表彰式

10月16日(日)
午後 男子スピード準決勝・女子フリースタイル決勝
男子スピード決勝・表彰式

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