4年ぶりの首位 川岸史果がついに復活目前
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《グリーン=スティンプ:10フィート コンパクション:23.5mm》
同じ3連続でも、上がり3連続バーディーがひと際、クローズアップされた。67をマークし、通算9アンダーで首位タイの川岸史果が素晴らしい。難度2位の18番も楽々とクリア。好調の要因の質問を受け、「まったく思い浮かばない。練習ラウンドまで距離感があっていなかったですから…」と真顔で話した。
その3連続を振り返ってみる。16番=3.5メートル、17番は残り85ヤードの第2打を58度で1.5メートルへ寄せる切れ味の良さを披露。そして、最終18番が5Uでパーオンし、5メートルを鮮やかに決めた。
予選ラウンド2日間のプレーをみると、これまでの4年間という長いスランプがうそのようだ。復活へ最大の要因はクラブ契約を今年からフリーにしたことがあげられる。「選択肢が広がった。ありがたいです。ただ、サポートがまったくなくなったわけではありません。不自由はまったくない。今のクラブセッティングに固まって、もう半年です。私のクラブ選びは2、3発試すと、すぐに決まる」と迷いが消え去った。
16年、最終プロテストで合格。17年は期待に応え、JLPGAツアー初優勝を飾り、賞金ランキング7位だった。「最初、ツアーで活躍。その時の勢いがすごかった。ただ、このままいかなくてはーという気持ちばかりが先走ったと思います。今は、落ち着いて前へ進んでいる」と冷静に分析。さらに、「あの頃、調子が悪いのは私、それともクラブが合っていないのか…。そんなことをラウンド中も考えていた」と加えている。
一方、変わったといえばスリムになった体形だろう。今オフから肉体改造へ着手したのは、「毎年、連戦が続いて秋口になると、ちょっとバテていた。5キロ絞ったけど、すごく楽です。以前は5キロぐらいの重りを背負いながらやっているような時もあったからです」と好調へ転じたエピソードを改めて語った。
ただし、この日のノーボギーラウンドは、「スコアの内容だけみると、ストレスのないように感じるけど6、12番で2メートルのパーセーブが大きい」。粘り強さも個性になっていることをアピールした。
そして、「シード選手の平均年齢よりも、年が上になっている。もう若くはないのかなぁ」といいながらも、「公式競技を意識するより、普段通りがいい。私は気合が入りすぎると空回りするタイプ。まだ半分。あす終わって、いい順位にいたい」。終始、控えめながら完全復活の足音が聞こえてきた。
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