地元広島で圧勝 石川怜奈、ステップ2勝目

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【<Photo:Toru Hanai/Getty images>】

 2020-21シーズンJLPGAステップ・アップ・ツアー第19戦『2021 中国新聞ちゅーピーレディースカップ』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が9月25日、広島県廿日市市の芸南カントリークラブ(6,530ヤード/パー72)で行われ、地元広島県出身の石川怜奈が逆転優勝。通算11アンダー、2位の岩井千怜に5打差をつけるステップ2勝目は、とにかく強かった。
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 最終日、石川怜奈のショートゲームがさえる。バックナインのバーディーは、すべてウェッジでチャンスをつくった。11番、残り102ヤードの第3打を48度で2メートルへつけ、バーディー。13番は、残り89ヤードの第2打を52度でバックスピンをかけた。30センチにピタリと寄せ、難なくスコアをつみあげる。もう、独走だ。

 しかし、17番でピンチが…。第1打を大きく右へ曲げた。念のために暫定球まで…。「このホールのティーショットが苦手です。てっきり、OBだと思った」という。そして、「暫定球は3Wだったけど、今度はダフってしまった。もう、ダブルボギーで抑えよう。そんな状況です」と振り返った。しかし、ボールは右ラフで止まっていた。「ピンが見えないところでも、ボールがあってラッキー」。5Iの第2打でグリーン左手前まで運んだ。

 ここからがすごい。残り38ヤード。58度でカップインさせた。ピンチが一転、バーディーで優勝をさらに引き寄せた。「入っちゃったんですよ。マジで、奇跡」。節目の10回大会、初の広島県勢が優勝を飾った。

 これでステップ賞金ランキング3位へ。来季のJLPGAツアー前半戦の出場権を獲得できる2位以内も視界にとらえた。2位の小野祐夢へ約120万円差、1位のリハナとは約700万円差があるが、「2位はあまり好きじゃない。可能性は低いかもしれない。でも、1位を目指す。少なくてもあと1勝はします」が公約である。残りは3戦だが、レナゴンの浮上で一層、おもしろくなった。

(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)
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