8か月で4千万円を超える募金。アルビレックス新潟を支える地域の力

アルビレックス新潟
チーム・協会

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「チームにPOWERを!」の呼びかけに応じて

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アルビレックス新潟後援会が募っている「クラブハウス環境整備支援募金」が、開始から一ヶ月足らずで8,659,500円に上っています。昨年、新型ウイルス感染症禍にあって試合という収入減が断たれたクラブに対して行われた「緊急支援特別募金」では、5月から11月までの7か月で総額33,890,000円もの募金が寄せられ、経営難を乗り越える大きな力となりました。

今シーズン、後援会が支援するポイントに定めたのは、クラブハウスの環境整備でした。リーグ戦は開催されているものの、ウイルス禍によって先の見通しづらい状況は続いており、クラブの未来への投資を難しくしています。クラブハウス設備の充実は、選手たちが日々のトレーニングに打ち込めることはもちろん、加入を検討する選手たちにとって魅力的なクラブかという観点でも重要といえます。

サポーターの力でアップグレード

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新潟県北蒲原郡聖籠町にあるアルビレックス新潟のクラブハウスが建設されたのは、2003年の年末のこと。それまで、クラブは新潟市および周辺市町村のグラウンドや公園、約10か所を借りてトレーニングを積んでいました。J1昇格を果たしたシーズンに完成したクラブハウスは、04年から本格稼働。15年には、後援会が募った募金によってトレーニングルームを拡張し、新たに機器を設置しました。

05年から11年までクラブに所属し、12年に移籍、今季新潟に復帰した千葉和彦選手は「以前、所属していたときよりもトレーニングルームが大きくなっている」と感じていましたが、その拡張が15年の募金によるものと知ると「アルビは皆さんと共に作り上げてきたクラブなんだと感じます」と感銘を受けていました。

これまで所属してきた選手、スタッフはクラブハウス施設を大切に使ってきましたが、給湯設備やシャワーなどは建設から18年が経ったことで、経年劣化や不具合が目につくようになっています。今回の募金によって、クラブハウスを中心とした環境はさらに整い、選手たちはより一層集中してトレーニングに臨み、練習後はリラックスした時間を過ごせるようになるでしょう。

市民クラブとしての挑戦

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この1年半、新型ウイルス感染症が猛威をふるい続けるなかで、ファン・サポーターからは4千万円を超える募金が後援会に寄せられています。この驚異的といえる募金額とは別に、アルビレックス新潟後援会からは毎年1億円を超える金額がクラブへ寄附されています。昨年、クラブが見舞われた経営危機はその一因ですが、これだけの金額が寄せられる状況は、一朝一夕に生まれたわけではありません。

1994年、クラブを運営する法人よりも2年早く、アルビレックス新潟後援会は発足しました。そこから27年を経て、後援会を中心に「地域の人々の力を束ねてクラブを支える」形が着実に根付いていることが、今につながっています。今季の戦いは残すところ3分の1となりましたが、地域に暮らす方々に支えられた市民クラブとしての挑戦を、来シーズン以降も積み重ねていきます。
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著者プロフィール

アルビレックス新潟は新潟県をホームタウンとするJリーグクラブ。1996年に創設し、地域リーグやJFLでの戦いを経て、1999年にJリーグに加盟。2003年J2リーグ優勝。04年から17年までの14シーズンに渡りJ1リーグを舞台に戦ったが、同年にJ2へ降格した。20年からはスペイン人のアルベルト監督が指揮を執り、攻撃的で魅力的なサッカーを展開。過去にJリーグの最多入場数の記録を更新したほどの熱いサポーターとともに、再びJ1の舞台を目指して挑戦を続けている。ホームスタジアムはデンカビッグスワンスタジアム。

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