夏休み最後の思い出はスタジアムで。「イーグルスキッズの夏休み」開催

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【(C)RakutenEagles】

 楽天イーグルスは、8月17日(火)、18日(水)の福岡ソフトバンク戦で、「イーグルスキッズの夏休み」を開催する。実はそのほかの地域にお住まいの皆さんはピンとこないかもしれないが、東北の夏休みは短い。17日、18日は東北の子どもたちにとって夏休み最終週となるのだ。コロナ禍で外出もままならなかったであろう子どもたちへ、今年最大の夏の思い出になるようにと準備に奔走する球団担当者に話を聞いた。

キッズたちの今夏最後で最大の思い出づくりに

 今年から始まった「イーグルスキッズの夏休み」一番の目玉は、中学生以下を対象に全席種の料金が500円という超がつくほどお得な価格設定にある。しかも、保護者と一緒に来場することを見越して、大人も内野席2,000円、外野席1,000円という特別価格だ。
(※ただし、ボックス席など子ども料金設定がないものは除外となる)

「お子さんの“行きたい!”という気持ちに応えやすい価格設定かなと思います」と話すのは、楽天野球団 総合企画部総合企画グループの長谷川文太さん。感染症予防対策のため来場の上限は15,600人と定められているが、現在発売したチケットのうち、すでに子ども料金での購入割合は20%を超えているということで、イベントの認知も広まっている。

 チケットの特別価格が一の矢だとしたら、二の矢はキッズへのグッズプレゼントだ。
 子どもにとって最も刺さることと言えば、やはり「物をもらえること」、「それを占有できること」だろう。これまでもイーグルスキッズでは、パーカーなどのグッズプレゼントがあったが、今回は選べるプレゼントとして、ラインナップも豪華に。田中将大投手のビジュアルタオルやリストバンド、キッズナップサック、キャップといったラインナップから1つ、ウィニングクラッチやMyHEROバットなど定番の応援アイテムから1つそれぞれ選択できるのだという。

 一緒にチームを応援することで家族共通の趣味・話題をもたらし、次の観戦につながるという意味でも、グッズプレゼントは大きな効果をもたらしそうだ。

「野球を見ない子や、途中で飽きてしまった子でも楽しんでほしい」という工夫

 もしも今回の観戦で野球の試合を楽しめなかったとしても、それでもスタジアムでの思い出をいいものにしてほしい。そのためにスタジアムの外周で行われる娯楽にも力を入れる。

 イーグルスステージでは、東北を拠点にサイエンスショーを行っている阿部清人さんが、科学に関するさまざまな実験体験を行う。「大道芸やマジックショーはこれまでもやっていましたが、科学実験は初めての試みです」と長谷川さん。夏休み最終週、自由研究にはさすがに間に合わないかもしれないが、「子どもたちのひらめきや将来につながるものになれば」と期待を寄せる。

 また、正面広場では、ヘラクレスオオカブトなど人気のカブトムシや、爬虫類、かわいらしい小動物などとの触れ合いコーナーを設ける。恒例になりつつある試合前の打撃練習見学会・キッズボールパークツアーや、クイズラリー、じゃんけん大会など、エンタメも充実させ、好奇心旺盛なキッズたちを飽きさせない工夫が盛り込まれている。

「楽しんだ結果、『お父さんお母さん、また行きたい!』と思っていただくことが第一。また、近年野球人口が減っていることが問題となっていますが、野球のかっこよさを見て、『野球をやってみようかな』と行動につながっていければ」と長谷川さんが話すと、「スタジアムに来ていただいて、お子さんのなかで『野球観戦楽しかった』と印象に残ることが、まずは大切だと思っています」とイーグルスキッズの仕掛け人、岩崎未来さんも語る。

 2人が話すように、シーズン通して不定期開催される「イーグルスキッズ」という取り組み自体が、若年層の野球やスタジアムに触れる機会の創出という目的を持つ。さしずめ“将来のファンへの投資”といったところだろう。楽天イーグルスらしいやり方で末永く地域に愛される球団になるために。そのスキームをこれからも追っていきたい。

文・海老原 悠
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