【ハンド世界選手権】彗星JAPAN 世界王者デンマークと大善戦 明日最終戦へ

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【Yukihito TAGUCHI / JHA】

前半2点差で折り返し、食らいついた彗星JAPAN デンマークに対し今大会最少点差

デンマーク戦で今大会初得点を挙げたRW出村直嗣選手 【Yuhikito TAGUCHI / JHA】

エジプトで開催中の第27回男子ハンドボール世界選手権で23日(日本時間24日未明)、日本はメインラウンド第2戦で、リオオリンピックと前回世界選手権を制しているデンマークと対戦しました。
※試合は国際ハンドボール連盟(IHF)のYouTube.チャンネルで配信され、録画でもご覧いただけます(この記事の下部にリンクあり)。

デンマークは注目のエース Mikkel Hansen選手が体調不良で欠場したものの、逆にPCR検査陽性で戦線離脱していた Emil Jakobsen 選手(背番号7・LW)が復帰。
対する日本は、「フレッシュな状態の選手」でベストな布陣を狙ったダグル・シグルドソン監督が、キャプテンLW土井レミイ杏利・RW元木博紀・GK岩下祐太の3選手を交代し、GK坂井幹選手(豊田合成)と、LW杉岡尚樹選手(トヨタ車体)とRW出村直嗣選手(豊田合成)を投入して臨みました。

序盤、日本はPV笠原謙哉選手(トヨタ車体)のシュートなどで得点を奪い、開始5分で4-4と同点の互角の戦いを演じます。
しかし、デンマークの守護神Niklas Landin Jacobsen(背番号1・GK)の好セーブに続くデンマークの素早い速攻でリードを奪われますが、日本も相手DFのファウルを誘って7mスローを繰り返し獲得し、CB東江雄斗選手(大同特殊鋼)が決めて食らいつきます。
土井選手・元木選手と交代してベンチに入った杉岡選手・出村選手の活躍もあり、点差を広げません。
デンマークのLW Emil Jakobsen 選手には速攻など前半だけで8点を許したものの、17-19の2点ビハインドで折り返します。

後半、点差を離されても追いつき、39分には速攻をLB成田幸平選手(湧永製薬)が決め、再び2点差(22-24)とします。
しかしその後、相手GK Jacobsen選手に阻まれるうちに、約10分間で4連続失点を喫すると、タイムアウトを請求。
ダグル監督は、7人攻撃(GKをベンチに下げて攻撃の選手を追加して攻撃する戦術)を指示。「Quality(クオリティー高く)」「Take your time(時間をかけてじっくり攻める)」を強調し、チームをコートに戻します。
そこから、7人攻撃での得点を重ね、守ってはGK 坂井選手がファインセーブを連発。4点差まで詰め寄りますが、最後に離されて27-34の7点差での敗戦となりました。
デンマークは今大会これまで9点差から20点差で全勝しており、7点差はデンマークにとって今大会最少点差となりました。
なお、この試合結果でデンマークが準々決勝進出を決めています。

日本は次戦、25日(月)日本時間23:30から、今大会最終戦となるバーレーン戦に臨みます。
オリンピックアジア予選で優勝し、東京オリンピック出場権を獲得しているバーレーンですが、2020年1月のアジア選手権では日本は2戦2勝。
負けられない戦いに、ご注目ください。

ダグル監督「ほぼ限界値のプレーができた」

試合後のコメントは以下の通りです。

ダグル・シグルドソン監督
まず、デンマークにおめでとうと言いたい。
デンマークが強く、勝つにふさわしかったが、我々のパフォーマンスにも結構満足している。
ほぼ限界値のプレーをし、ミスも少なかった。この試合は多くの選手にとって新しい経験であったが、素早く学び、自信をもってプレーすることができ、点差があっても崩れることがなかったのは本当に嬉しい

Best8入りがなくなっても、前回よりも少しでも順位を上げるように、全力で毎試合、勝ち点を取れるようにやっている。
ここまでこのチームで4年近く一緒にやってきた。
チームでのルーティンもあり、経験を積んだ選手もいる。経験豊富な選手と若い選手とのコンビネーションも良い。
前回の世界選手権から多くを学んだ。今回はその後の良いステップが見せられていると思う。

(最終戦の相手の)バーレーンはアジアチャンピオンとしてオリンピックに出てくるので、最後だし、アジア選手権でも2勝してるので、しっかり勝って終わって帰りたいと思う。

土井レミイ杏利キャプテン
まずはデンマークのチームに勝利おめでとうと言いたいです。
今日の試合からは、本当に多くのことを、選手スタッフすべて含めて学べたと思います。
良かったプレーからも悪かったプレーからも多くのことを学んで、次のバーレーン戦に備えてすぐ修正して臨みたいと思います。

デンマーク Lasse B. Andersson選手(LW・背番号28)
本当にタフな試合をした日本の健闘を称えたい。非常にやりにくい相手だった。
日本の攻撃の1対1がうまく、最初はディフェンスがコンパクトさに欠け、ディフェンス間のヘルプができずにいた。
攻撃は全体的にとても良くできたが、チャンスを逃しすぎたし、今日の(日本の)GKは素晴らしかった。
後半はディフェンスが改善でき、コンパクトでよく動いてヘルプができたし、GKのNiklas Landin Jacobsenも本当に良かった。

観戦情報まとめ

ぜひこの機会にハンドボールの魅力に触れていただきたく、日本ハンドボール協会(JHA)ではSNSや公式サイトでタイムリーで詳細な情報をお届けし、皆様をお待ちしております。

▽配信:
日本からはIHFのYouTubeチャンネルで無料中継及び録画配信が見られます(この記事の下部にリンクあり)
▽公式情報:
日本ハンドボール協会(JHA)公式サイトのほか、JHA公式SNS(Facebook、Twitter、Instagram)及びJHA公式「ハンドボール日本代表応援団」SNS(Twitter、Instagram)で展開中。速報はTwitterでお届けしています(下部に公式サイトへのリンクあり)。
▽ハッシュタグ:
#Egypt2021、#彗星JAPAN
▽大会について:
2年に1度、世界一を争う大会で、今回は32ヶ国が出場。4ヶ国の予選グループで上位3位までがメインラウンド(2次リーグ)へ進出。
メインラウンドでは、グループCからの勝ち上がり国(クロアチア・カタール・日本)がグループDからの勝ち上がり国(デンマーク・アルゼンチン・バーレーン)とそれぞれ対戦。
6チームのうち、上位2カ国が準々決勝へ進出。
※同じグループからの勝ち上がり国同士は、予選ラウンドでの対戦結果の勝ち点を持ち越し。現在、日本はクロアチアに同点、カタールとアルゼンチン、デンマークに敗戦で勝ち点1。
※グループII 順位(23日終了時点)
1. デンマーク(勝ち点8)
2. アルゼンチン(勝ち点6)
3. クロアチア(勝ち点5)
4. カタール(勝ち点4)
5. 日本(勝ち点1)
6. バーレーン(勝ち点0)
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著者プロフィール

公益財団法人日本ハンドボール協会(JHA)です。スポーツの基礎である「走・投・跳」の3要素を兼ね備え、スピーディーで迫力のあるハンドボール。身体接触の激しさから「空中の格闘技」とも呼ばれる、世界一面白いスポーツの魅力をお伝えします。 東京オリンピックへの出場を控える男女日本代表「彗星JAPAN」と「おりひめJAPAN」の公式ならではの情報をはじめ、アンダー各カテゴリ代表やJHA主催の全国大会、ビーチハンドボールについても配信してまいります。

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