<国内男子ゴルフ>稲森佑貴 まさに”ふがいい”日本一!

日本ゴルフツアー機構 (JGTO)
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【ぎゅううううう©JGTOimages】

■国内男子ゴルフ/「第85回日本オープンゴルフ選手権競技(10月15ー18日、千葉県・紫カントリークラブ すみれコース)」18日・最終日

まさに「ふがいい」大金星だった。
日本一曲げない男が、日本一曲げてはいけない大舞台で、再び真価を発揮した。
稲森佑貴が2年ぶりのツアー2勝目を、2度目のゴルファー日本一で飾った。

1打差の2位から出た最終日は序盤から、チャンスを逃し続けて前半9ホールはオールパーだった。
だが、「我慢していればチャンスはくる」と、信じた。
12番でボギーが先行。でもすぐ13番で、3.5メートルの初バーディで取り返すと土壇場で、勝機は来た。
17番で、谷原がボギーを打ち、並んだ。
タイでもつれた18番では118ヤードの3打目を、50度のウェッジでピン右のチャンスにくっつけた。

決めれば優勝のバーディパット。
「緊張した。心臓のバクバクが聞こえてくらいに」。
極限状況で「最初の優勝経験が生きた」。
序盤から、深読みしすぎて逃してきたチャンス。
「本能の赴くままに打とう」。
最後は、ゴルファーの勘に頼って決着させた。

2015年からフェアウェイキープ1位を続ける男は、パワーゴルフが幅を利かす今も「曲げないのがモットー」。
2018年大会でのツアー初優勝から、2度目の勝利もラフが茂る難コースで、真っ直ぐに志を貫いた。

「最初の優勝は、あとから喜びがどんどん来た感じだったけど、今回はすぐに実感が沸いた。『日本オープン』で2勝目が来た、と。嬉しかった」。
初Vから2度目の勝利を、同一の日本タイトルでつかんだ選手は、史上初の快挙だ(※73年のツアー制度施工後)。

昨年は、賞金ランク49位と、不本意に終わった。
でも、「調子が悪い時もいつも味方でいてくれた」。
新婚の美穂さんの存在に「一家の大黒柱の自覚」が芽生えた。
「結婚して頑張ろうと思えた。家庭を持つとは、こういうこと」。
コロナ禍の無観客試合で、応援には来られなかったが毎朝、毎晩、電話で「あなたならできる」。
信じて待つけなげな新妻に、最高のおみやげを持ち帰る。

入籍日は、令和2年の2020年2月22日。
徹底して「2」にこだわったのは、「ひ、ふ、みの”ふ=2”」と、「運がいい」とか「幸せ」といった意味の地元・鹿児島の方言「賦(ふ)がいい」のごろ合わせ。
最終日は、ナンバー「2」のボールで、2メートルのウィニングパットを沈めて、2年ぶり、2度目の優勝を、大会2勝目で飾った。
まさにふがいい、新婚初Vとなった。
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