【ライオンズ広報ファーム通信】中熊大智 刻んだ嶋コーチの言葉と松井監督から受け取った成長の証

埼玉西武ライオンズ
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【©SEIBU Lions】

ノートの1ページに大きく力強い文字で書かれた言葉

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打った瞬間、確かな手ごたえがあった。8月29日、CAR3219フィールドで行われた東京ヤクルト戦。4回裏、無死三塁で打席に入った中熊大智は直球をジャストミート。打球はバックスクリーンに飛び込む、〝プロ入り第1号〟となった。

「嶋コーチ、平尾コーチには本当に付きっきりで指導してもらっています。そのおかげです」と話した中熊。コンパクトで無駄のないスイングは、自身にとっても納得の一打だった。

そんな中熊は、こまめにノートを取って読み返す日課があるが、それをめくると1ページだけ、大きく力強い文字が書かれている。

「こんな中途半端な覚悟じゃ打てない。覚悟を持って打席に立て」

今から約2週間前、嶋重宣コーチに言われた言葉だ。

「アマチュアの時みたいに真っすぐでも変化球でも全部打ちたいと思っていましたが、そんな中途半端な気持ちじゃ打てないと。もっと腹を割っていかないといけない。ここは甘い世界ではないんだ」と我に返ったという。「あの言葉は(今の自分に)すごく響いたんです。だからノートいっぱいにその文字を書いて読み返すようにしています」と頷いた。

松井二軍監督から受け取ったボールと言葉

中熊はここ連日、出場しては結果を残している。(打率2割9分6厘 8月30日時点)。直近の目標である支配下登録に向けて汗を流す日々で、初ホームランをベンチで見届けた嶋コーチも「良かったよ。ようやくスタートラインに立ってね」と目じりを下げていた。

そして記念のボールは思わぬ人から帰ってきた。

試合後、松井稼頭央二軍監督から呼ばれ、監督のポケットから出てきたのは、第1号の白球。

「今までやってきたことが結果として出てきているから、これからも一歩一歩積み重ねていけるように」という言葉と一緒に中熊の手に渡った。

「ボールは家族に渡します」と笑顔を見せた中熊だが、夢見るのは一軍で放ったホームランボールを渡すこと。8月27日に24歳になったばかりの背番号127はまた一つ自信をつけて、憧れの舞台・メットライフドームへの階段を駆け上がっていく。
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埼玉西武ライオンズに関する選手、イベント情報はもちろん、選手コラムやライオンズが取り組む活動についてもお届けいたします!週1〜2回を目途に公開いたしますのでお楽しみに!

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