【新日本プロレス】逆襲のジェイ・ホワイトは、いま何を考えているのか?

チーム・協会

【新日本プロレスリング株式会社/ジェイ・ホワイト選手】

今年の東京ドーム2連戦では、初日に内藤哲也に敗戦してインターコンチネンタル王座から陥落、さらに二冠戦線からも脱落してしまったジェイ・ホワイト。

逆襲を狙う“スイッチブレイド”はいま何を考えているのか? オンラインで直撃インタビュー(前編)!

※プロフィール写真提供/ジェイ・ホワイト選手

※以下、ジェイ・ホワイト選手インタビュー(前編)の序盤を無料公開!

少し考えればわかるだろ? いま俺はどこにいる? フロリダにいるんだよ! でも現チャンピオンの野郎どもは、ほとんど日本にいるだろ?

【新日本プロレスリング株式会社】

――さて、ジェイ選手。長い外出自粛生活が続いていましたが、世界の様々な組織や機関が新型コロナウイルスの影響から復帰するために計画を立て始めていますね。

ジェイ ああ。俺もYouTubeで(ハロルド・)メイ社長のメッセージ動画を観たけど……。おまえはこの俺にニュージャパンの復活についてどう思うか、聞きたいんだな?

――ええ。新日本が興行を再開する場合、前回の試合から3カ月以上の空白の期間があるということになりますけど。

ジェイ ……けっこう長かったな。ある意味、これまでのすべての出来事がリセットされそうな気もする。

――再開の暁には、激しい競争がいたる所で繰り広げられそうですね。とくに現王者に挑戦表明するレスラーが続出するかもしれません。

ジェイ ただし、仮にニュージャパンの大会が再開したとしても、俺にはまだ「何をするか?」という選択肢はないのかもしれないけどな……。

――それはなぜですか?

ジェイ はあ? 少し考えればわかるだろ? いま俺はどこにいる? フロリダにいるんだよ! でも現チャンピオンの野郎どもは、ほとんど日本にいるだろ?

――たしかに現・IWGP USヘビー級王者であるジョン・モクスリー選手以外は、新日本の王者たちは日本にいますね。

ジェイ もしも試合が再開できるようになったり、ベルトに挑戦できるような状況になったら、日本に住んでるレスラーたちは対戦カードが決まる前にニュージャパンに自分の意見を主張しやがるハズだ。それに比べて俺たちみたいに“渡航制限”という壁がある外国人レスラーたちはどうだ? 日本のヤツらは俺たちよりもはるかに有利だろ。こんなのは不公平だ!

――しばらくは何が起こるか、大人しく様子見しているしかなさそうですね。

ジェイ まあ、日本にいる誰かがナイトー(内藤哲也)の目の前に立って二冠王座に挑戦表明したからって、そのことに俺が過剰にイラついても意味がない。この俺でさえベルトへの挑戦をあきらめなきゃいけなくなるくらい、さらに重大なことがいま世界では起きているんだ……。

――でも、ジェイ選手が日本に戻ってきた日には……。

ジェイ (聞かずに)いま俺から言えることは、俺が二冠王座を奪えそうな局面になったら、間違いなくこの俺がいの一番に挑戦することになる、ということだ。

無観客試合? 俺の相手をサポートするファンが誰も会場にいないなら、コッチが完璧に有利なんじゃないか?(ニヤリ)。

【新日本プロレスリング株式会社】

――たくさんのレスラーが、この期間をケガの治療やトレーニングのために与えられた時間だと考えていますが、ジェイ選手はいかがですか?

ジェイ まあ、この7年間で数え切れないほどプロレスの試合をしてめちゃくちゃハードに働いたご褒美として、こんなにゆっくり休めるっていうのは、この期間の一番プラスな側面だったな。 

――エル・ファンタズモ選手にインタビューをした際、このお休みの期間がレスラーたちのリング上でのスタイルを変えると語っていました。その意見に関してどう思いますか?

ジェイ なんだ? それは精神的なことか? たしかに試合が再開されたら、誰もが以前よりヒートアップするだろうな? ただ、俺はいつも自分が何をすべきか? その道筋を考えて、そのプランに沿って行動するタイプなんだ。現時点で、俺のスタイルが変わるとは言えないな。

――身体的な変化はどうでしょう? ファンタズモ選手は、毎日巡業で体をぶつけ合うことを数か月していないため、最初に大打撃を受けたらノックアウトされてしまうだろうと言っていました。

ジェイ まあ、ジムで整えられる範囲のコンディションとリング上で闘うために必要なコンディションの質はかなり違うからな。俺はプロレスを始めてリングでデビューした次の日の朝、枕から頭を上げられなかったんだ。

――リング上だけでしか感じない領域のダメージを感じるというか。

ジェイ もし試合が再開されたら、ほとんどのレスラーたちは首の筋肉に“それ”を感じるんじゃないか? リング上で闘っている間はアドレナリンが出て闘いきれるかもしれないが、翌日は身体に激痛を覚えるだろう。

――以前のようなリング上でのコンディションが戻って来るには、時間がかかるかもしれませんね。

ジェイ ただ、それが敗戦の要因になるのは最初の1試合か2試合だけだろう。ファンのヤツらがこよなく愛するニュージャパンのスタイルが変わるようには思えない。まあ、俺はアイツらのスタイルで闘う気なんてサラサラないけどな?(ニヤリ)。

――新日本は、最初に行われる試合は無観客試合であるとアナウンスしました。無観客の場合は、やはり試合に挑み方に違いがありますか?

ジェイ いや、そんなことはない。

――ご自身のゲームプラン(戦略)は変わらないと。

ジェイ まあ、全員じゃないにしろ、ファンの声を気にしているレスラーは一定数いるだろ? そういう甘っちょろいヤツらは観客からエネルギーを貰うことで奮起してるから、ファンがゴッソリいないとさぞかし苦労するだろうな。

――たしかにジェイ選手はそういうタイプではないですね。

ジェイ そうだ。俺が頼りにしているのは俺自身だけだ! ファンがいようがいまいがまったく関係ない。むしろ、俺の相手をサポートするファンが誰も会場にいないなら、コッチが完璧に有利なんじゃないか?(ニヤリ)。

――多くのレスラーは、観客がいる時といない時で大きな違いを感じるようですね。

ジェイ ということは、観客からエネルギーを貰っている生ぬるいレスラーどもは、ファンのために試合をしてるわけだ。自分がリングでどうしたいかより、ファンが自分をどう思うかを心配してバカみたいなミスをするヤツらと同じだ! まあ、観客がいないなら、そんなくだらないミスをしなくてすむかもな? この俺は“通常運転”だが、そういう状況にも適応していかなきゃいけないってことだ。

ノー。アイツは俺のターゲットなんかじゃない。なぜなら、オカダはいまなんのベルトも持っていないからな。

【新日本プロレスリング株式会社】

――ちなみにジェイ選手は、大会が中止になる前までは『NEW JAPAN CUP 2019』1回戦をオカダ・カズチカ選手と闘う予定でしたね。

ジェイ ああ、その通りだ。

――その対戦カードが決まって以降、ジェイ選手はSNSやYouTubeでオカダ選手について語るようになりました。日本に戻ったら彼をターゲットにしようと思っていましたか?

ジェイ ノー。アイツは俺のターゲットなんかじゃない。なぜなら、オカダはいまなんのベルトも持っていないからな。アイツのことを話したのは……。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント