<国内男子ゴルフ>川村昌弘のダイヤモンドウィ〜〜〜ク!!【エピローグ / 友情編】

チーム・協会

【今日は僕の幼なじみの洋佑(左)を紹介します(©JGTO)】

今週、行われるはずだった日亜共同主管の「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」の歴代覇者でホストプロ。欧州ツアーシード1年生のまーくんこと旅人ゴルファーが、本来の大会週に世界各国でのみやげ話を語る。
「川村昌弘のダイヤモンドウィ〜〜〜ク!!」は、いよいよクライマックスの「母国ニッポン、友情編」。

母の日と重なった昨年の同大会最終日。女手一つで育ててくれたお母さんの目の前で、ツアー初優勝を飾った浅地洋佑。「彼は、僕と同い年の幼なじみなんです」。

ジュニアの試合で知り合ったのは小6時だ。
高校時代には一緒に海外にも遠征。豪メルボルンやシンガポールで行われたアマチュア選手権では期間中を同部屋で過ごした。

プロ転向を決意したのも共に高校3年時。
「一緒にツアーのQTを受けて、ファイナルも一緒に通過」。さっそく出場権を得ると翌12年には、揃って初シード入りも果たした。

さらに翌13年に、川村は「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」の前身大会で、ツアー初優勝。アジアンツアーの出場権利を得て、ひと足先に転戦を始めた。

一方の浅地は、その後しばらく日本ツアーのシードを行ったり来たり。「洋佑は、少し寄り道はしたけどジュニア時代から、すごくセンス溢れる選手でした」とは、”川村解説”。

その浅地がプロ8年目の昨年、自分と同じこの大会で、ツアー初優勝を飾った時には川村も本当に、自分のことのように嬉しかった。
「小学校から一緒にやってきて、プロになったのも一緒。初シード入りも一緒で、プロで初めて勝った試合も一緒になった。そういう偶然ってまずない。不思議な縁を感じた」。

「この場にいられたとしても、僕はこの儀式は遠くから見守ったと思います。若い頃からはしゃぐのが苦手で…笑。おめでとうは、後でそっと」(川村) 【(©JGTOimages)】

あのとき、浅地が大応援団から浴びた祝福の水シャワーは相当な水圧で、前身ずぶ濡れのVシーンはかなりのインパクトだったが「去年、僕は予選落ちをしてしまって…」。
川村は残念ながら、生祝福が出来なかったがそのあと、思ってもない大舞台で浅地と再会を果たした。

10月、中国で行われた世界ゴルフ選手権「HSBCチャンピオンズ」は、限られた選手にしかチャンスがない準メジャー級のビッグイベントだ。
川村が6年ぶり2度目の出場にこぎつけた昨年大会で、浅地は初出場を果たした。
2人で練習ラウンドを回った時には、じわじわと感動が溢れた。

昨年の大会覇者、洋佑(左)との再会の地は中国でした 【©JGTO】

「洋佑とは子どものころから一緒にやってきて。ほかにも、上手い子は一杯いたし、みんなで頑張ってきたけど、今でもプロで活躍している友達は、そんな大勢いるわけじゃない。どこかで上手くいかなくなったり、挫折する子が大半の中で、洋佑とは途中、少し道が分かれたりもしたけど、去年はあんな大きな舞台で、また一緒に立てた。洋佑とも会場でそんな話をしましたけど、去年はそれが本当に嬉しかったんです」(川村)。

昨年の初優勝で、アジアンツアーの資格を得てさっそく今季序盤から、浅地も海外に出るつもりと聞いて、それも川村には嬉しかった。

アジアンツアーには、欧州共催の試合も多い。
浅地から、3月の共催「ヒーローインディアンオープン」にエントリーしたとラインが来て、インドでの再会も本当に楽しみにしていたのだ。

だが昨今のコロナ禍で、同大会も延期が決まった。
「僕も本当に残念でしたけど…。洋佑は結婚して、子どもも生まれたばかり。こういう時期に、日本にいられたことは家族のためにもよかったんじゃないかな」と、親友の落胆を慰めつつ「僕も、洋佑もまだまだこれから。ゴルファーとして、もっともっと経験を積んで、成長して。今は試合がないですけど始まったら僕は、どこのツアーからでも出ていくつもり。洋佑も、きっとそういう心づもりをしているんじゃないのかな」。

別々の道を歩いているようでも、ひょんなところでまたばったり出会い、互いの成長を確かめ合える。
稀有な経験を共有できる。
そんな仲間はひと握り。
どこかの国でまたひょっこりと、親友と感動を分け合いたい。
だから旅はやめられない。
いつでも旅立てるように、どんなにステイホームが長引いても川村は、スーツケースの荷を解かない。
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大会主催の三菱商事の契約プロ、「川村昌弘によるダイヤモンドウィーク」は10日の最終日をもって、ひとまず旅を終わります。
世界中が自粛生活を強いられているいま、川村は旅の途中で出会った多くのみなさんの安全と健康を祈りながら、三重県四日市の実家で再会の日を、楽しみに待っています。
「男子ゴルフを応援してくださるみなさん、今週は4日間、僕の話にお付き合いいただいて、本当にありがとうございました! 今週の『アジアパシフィック ダイヤモンドカップ』は本当なら、欧州ツアーを主戦場にする僕が、今年唯一出場できる日本ツアーになるはずで、それが中止となってしまったのは本当に寂しいですが、どこかでまた、必ずお会いできますように。それまでどうかお元気で。ステイホームも頑張りましょうね!!」(川村昌弘より)

<特番のお知らせ>
フジテレビでは、本日5月10日(日)の午後4時5分から「ダイヤモンドカップゴルフ特別篇 華丸大吉 歓喜の瞬間たっぷり見せます&いま届けたいスゴ技SP」を放送します。華丸・大吉さんのMCに、豪華ゲストとプロゴルファーたちが大集合。こちらもぜひ、お楽しみください!
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