【新日本プロレス】衆議院議員・馳浩氏へプロレス界全体からの要望書を提出!

チーム・協会

【新日本プロレスリング株式会社】

4月15日(水)、東京・衆議院第一議員会館にて、ブシロードの木谷高明取締役がプロレス界全体からの総意として、以前より懇意にしている現役プロレスラーにして衆議院議員の馳浩氏と面会し「要望書」を提出しました。

プロレス界全体を代表しての要望書

会場となった広めの会議室に馳浩氏が現れ、集まった各団体代表、所属選手、スポーツ庁・経済産業省の各担当者、報道陣に挨拶し、まずはブシロード・木谷取締役が「要望書」を手渡しました。

続いて木谷取締役より「本日は緊急事態宣言のなかお集まりいただきありがとうございます。今回の要望書は私の名義になっておりますけれども、プロレス界全体、さらにはスポーツ界、ライブエンターテインメント界全体の課題だと思っておりますので、そのようにお受け取りいただければと思います」と語り、趣旨説明を行いました。要望書の内容は以下の通りです。

【要望書】

現在新型コロナウイルス感染症の問題により、弊社グループの新日本プロレスリング、スターダムのみならず、プロレス業界全体が危機的な状況に瀕しております。
今の状況ですと、レスラー同士の接触が生じるプロレスにおいて、無観客試合すら開催が危ぶまれ、半世紀続いてきた我が国のプロレス業界の灯を絶やしかねません。
つきましては、以下の2点について要望申し上げます。

1.簡易検査キット早期普及

 緊急を要する医療現場への配備を最優先としつつも、我々のようなプロレス団体のレスラー及びスタッフに対しても、検査の利用ができますよう簡易検査キットの早期普及にご尽力頂けないでしょうか。

2.年間契約している選手の休業補償

 現在当社グループも含めた一般的なレスラーの契約形態ですと、休業補償を受ける事が出来ません。このような年間契約を結んでいる選手につきましては、正社員相当の扱いとして受給できるようにご検討頂けますでしょうか。

棚橋弘至選手(新日本プロレス)、岩谷麻優選手(スターダム)らがコメント

【新日本プロレスリング株式会社】

木谷取締役の説明をメモしながら興味深く聞いていた馳浩氏は、この日、出席した選手の皆さんにも意見を求めました。

新日本プロレス・棚橋選手は「今、選手たちは試合再開を待ちながら、道場での練習も選手が集中しないよう時間を区切りながらですが、しっかりやっています。試合ができないことで今後の生活にも不安がありますが、メジャースポーツといわれるプロ野球やサッカー、大相撲が再開していくなかで、プロレスは“しんがり”、一番最後でもいいんじゃないかなと思います。プロレスができるようになった時が、日本のエンタメ業界の復活となるんじゃないかと思ってます」とコメントしました。

またスターダム・岩谷麻優選手は「私事ですが、2月19日にリアルバースデーイベントの開催を予定していましたが中止となってしまい、続いて3月8日の後楽園ホール大会も無観客で生配信となり、それからいくつかの大会が中止になっているなかで、自分たちは“職業・プロレスラー”なのに試合ができないもどかしさもありました。でもこういった簡易検査を実施していただければ選手も安心して試合ができますし、お客さまにも安心してご観戦いただけると思います。ずっと何もせず終息を待つよりも、このように行動に移してくださったことに感謝しています。これでまたプロレス界全体が盛り返していけるような流れになればいいなと思います」と意見を述べました。

スポーツ庁、経済産業省、各担当者が現状を説明

続いてスポーツ庁の担当者より、スポーツイベントでの感染拡大防止対策としてのサーモメータ―や消毒液などの経費支援策、さらに資金繰りに関する事業継続支援策として購入したチケットを放棄された際に払戻請求額分を寄付金として控除対象とする税制改正への取り組みなどが説明されました。

さらに経済産業省の担当者からも選手の休業補償に関する制度や支援策の説明、試合が再開した際にはチケット購入時にクーポン券を発行するなど、官民一体型の消費喚起キャンペーン等の取り組みでプロレス界を支援するとのお話がありました。

馳浩氏「V字回復することがプロレス界の役割」

最後に馳浩氏より「今日は皆さんお集まりいただき、プロレス界の窮状を見ていただいき、それぞれ省庁のほうからも見解をいただきありがとうございます。企業に対して、選手に対して、団体に対して、それぞれの支援策がありますので引き続き相談していただければと思います。いつまでもこの状況が続いてはいきませんし、簡易検査キット、医療体制の充実、薬の開発も世界的に進めている状況のなかで、このコロナ対策が首尾よく進み、終息を迎える時には、V字回復を目指した取り組みもまたプロレス業界にとっては重要な役割であると思います。会社の皆さんや選手の皆さんには、ファンの皆さんに本当に喜んでいただけるような試合やコンディション作りをお願いしたいと思います」と結びました。

面談を終えた木谷取締役は「これでプロレス界だけでなく、ライブエンターテインメント界復活への第一歩にはなったと思います。再開の目途が立つのはまだ先ですが、こうして支援策もいろいろと提示していただきましたので、思い切って要望書を提出させてもらってよかったです」とコメント。今後も業界全体の復活へ向けた挑戦を続ける意向を改めて固めていました。

参加者 ※敬称略、順不同

・馳浩(衆議院議員/自由民主党)
・スポーツ庁・経済産業省(各担当者)
・木谷高明(株式会社ブシロード/取締役)
・棚橋弘至(新日本プロレスリング株式会社/所属選手)
・菅林直樹(新日本プロレスリング株式会社/取締役会長)
・諏訪魔(オールジャパン・プロレスリング株式会社/所属選手)
・福田剛紀(オールジャパン・プロレスリング株式会社/代表取締役社長)
・HARASHIMA(株式会社DDTプロレスリング/所属選手)
・高橋晃(株式会社DDTプロレスリング/執行役員)
・丸藤正道(ノア・グローバルエンタテインメント株式会社/副社長)
・石黒雅史(ノア・グローバルエンタテインメント株式会社/広報部部長)
・岩谷麻優(株式会社ブシロードファイト/スターダム所属選手)
・原田克彦(株式会社ブシロードファイト/代表取締役社長)
・坂崎ユカ(東京女子プロレス/所属選手)
・甲田哲也(東京女子プロレス/代表)
・井上京子(ワールド女子プロレス・ディアナ株式会社/代表)
・不破大志(ワールド女子プロレス・ディアナ株式会社)

【新日本プロレスリング株式会社】

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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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