<国内男子ゴルフ>谷口徹も祝福! 凱旋帰国の@金谷拓実さんに特別賞

日本ゴルフツアー機構 (JGTO)
チーム・協会

【待ってるで】

■国内男子ゴルフ/ジャパンゴルフツアー表彰式(12月9日、ANAインターコンチネンタルホテル東京)

その日早朝に、空港に降り立ったばかりの足で駆け付けてくれた。12月9日のことである。

都内のANAインターコンチネンタルホテル東京で開いた部門別受賞者の「ジャパンゴルフツアー表彰式」でJGTOでは改めて、21歳の今年の快挙を讃えることにした。

11月の三井住友VISA太平洋マスターズで、同大会11年に勝った大学先輩の松山英樹に次ぐ、ツアー史上4人目のアマV快挙を達成した金谷拓実さん(東北福祉大3年)に、特別賞を贈った。

シーズン最終戦後にこうして表彰の舞台を設けて、各部門別の1位者を表彰するようになってから、アマチュアがその壇上に立つのは、07年に史上最年少でツアーを制した石川遼と、11年の松山に次ぐ3人目である。

慌ただしく会場入りした金谷さんは、だが到着するとすぐに、ステージのある宴会場と、扉1枚隔てた控室に目立たぬようそっと滑り込んだ。

来学期には、キャプテン就任を控える大学エースは、「自分だけでは決められない。いろんな人と相談してベストのタイミングで」と、まだプロ転向の時期は決めていない。
プロゴルファーとはまだ、一線を画すという謙虚な姿勢がそこにはあった。

勇壮な吹奏楽の生演奏を壁越しに聞きながら、薄暗い部屋で一人ちんまりと座り、金谷さんが表彰の瞬間を待っていた時。
ふいに開いた控室の扉から、にぎやかな声がなだれこんだ。
「おー、金谷くん、こんなところにおったんかあ…!」。
阿部靖彦・ゴルフ部監督の案内で、金谷を訪ねてきたベテランの谷口徹だった。

「おめでとうを言いたくて」と、谷口は笑顔で近づいた。
金谷さんはその前日に、豪シドニーで行われていた「オーストラリアオープン」で最終日最終組でのV争いの末に最終ホールのバーディで3位に入り、来季メジャーの全英オープンの出場権を獲得して、早朝に”凱旋帰国”したばかり。

「凄かったなあ…!」と感心しながら差し出された右手を両手でおずおず握り返した金谷さんは「ありがとうございます」と、恐縮しながら礼を述べた。

プロの試合で”年間2勝”の快挙こそ逃したものの、「昨日も最後まで粘り強くやって、最後のバーディで滑り込めたのは、自信になります」と、話した。
めきめきと力をつけて、仲間入りへのカウントダウンを始めた金谷さんを、待ち受けるプロゴルファーたちも頼もしく見ている。

金谷さんの表彰出番は、今平周吾に次いで2番目だった。合間の歓談タイムまで待って、やっと控室から抜け出し”2年連続賞金王”が歩いたレッドカーペットを踏襲。
壇上に上がり、JGTO会長の青木功から優勝杯を持った写真付きの楯を、ぎこちない笑顔で受け取った。
詰め込んだスーツケースから取り出したばかりだったのか、パリッと着飾るプロたちに比べて金谷さんの質素なスーツがちょっぴりヨレっとして見えたのもまた、世界を舞台に活躍を続けるスーパーアマの勲章にも見えた。
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