首位で最終日の大里桃子 『名前を刻む』

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 パー4の17番。大里桃子が全国区宣言したらしい、スーパープレーが飛び出した。グリーン右端から5ヤードというタフなロケーション。第3打は、残り25ヤードのラフから寄せることは至難の業だった。が、58度で放ったロブショットを50センチに。「20ヤードのキャリーを計算して、紙一重のショットだった」と胸を張った。一大ピンチで、見事なパーセーブにギャラリーから、大きな拍手が送られる。

 序盤から流れをつかむ、バーディー発進。3バーディー、ノーボギーの安定した内容で、後半へ向かった。自信にあふれてフェアウェイを歩く。事前に入念な準備を行ったからだ。17番で披露した、ロブショットは難度が高く、リスクが伴う。勝負のかかった局面で、いとも簡単にやってのけたことは、本当にすごい。「前週から、アプローチと1Wさえ良ければ戦えると思った。今回はアプローチ練習場の環境がとても素晴らしい。開幕前、たくさん練習した成果が出た」と説明した。

 気持ちよく迎えた、パー5の18番は、残り230ヤードを2オンに成功。楽々バーディーで締めくくる。前日、「しっかりと名前で憶えてほしい」とアピール。有言実行は気持ちがいい。「怖がらずに思い切りプレーすればいい結果につながる。偉大な先輩の中に、名前を刻めるように」と静かに闘志を燃やす。
(森谷 清)
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