<国内男子ゴルフ>宮本勝昌が10年目のゴルフ伝道の旅

チーム・協会

【夢を持つより大事なのは日課】

プロが全国の小学校にゴルフの楽しさを伝えて歩く「ゴルフ伝道の旅」。6月25日は、最初にその一歩を踏み出したプロの巻。

宮本勝昌が、27日から始まる「ダンロップ・スリクソン福島オープン」の会場に隣接する「西郷村立米(さいごうそんりつよね)小学校」を訪問した。ゴルフの初歩的用具のスナッグゴルフを使った講習会で、放課後の5、6年生70人余とふれあいの時間を持った。

「僕たちプロが小学校に出かけていってゴルフを教えたり、お話をしてはどうか」と、宮本が提案したのは選手会長時代の2009年。
同年に鳥取県の米子市立箕蚊屋小学校を、自ら訪れたのが記念の1校目。それから持ち回りで訪問を重ねて、これが56校目。
宮本には2校目となった2014年の岩手県宮古市立崎山小学校では、金髪アフロのかつらをかぶって登場し、子どもたちを沸かせたものだが「僕ももう歳をとりました」。

この日25日はベテランらしく、粛々と校門をくぐった。
自身の人生と重ね合わせながら話す「夢を持とう」と題した講話もちょうど10年前に、宮本が最初に始めた。
ホワイトボードには、あらかじめ「誕生→小→中→高校→大学→現在」と時間軸を記したフォーマットは10年前と同じでも、宮本はあえてそれと逆向きに矢印をつけて、「夢←目標←日課」と書き込んだ。
さらに一段下げて「経験値」とだけ書くと、端的に語った。
「夢は壮大なもの。目標はそれと比べると現実的で、日課は毎日決まったことをやること。僕は、実はこの日課が一番大事だと思っていて、日課を続けることで、目標に近づき、目標をクリアにしていくことで、夢はかなうと思っています」。

父・勝雄さんの指導で13歳からゴルフを始め、今年5月に令和最初の「中日クラウンズ」で、ツアー通算12勝目を飾った。
10年前には、ボードに律儀に自身の生い立ちから板書したと思うが、今は自分も同じ年ごろの息子2人を持つ父となり、何が一番子どもたちの心に届くか少しはわかるようになっていた。

「ゴルフを始めたころからただゴルフが好きで、毎日練習してその先に、目標や夢ができた。プロになってもその繰り返しでした」。
25年のプロゴルフ人生を、簡潔な言葉に集約させると「経験値は良い行いだけでなく、たとえ悪いことをしてしまっても、反省してそれを今後に生かすことができれば、プラスされる」。子どもたちと同じ目線で語る憧れのプロの言葉に、共感する子が続出した。

積極的に手が上った質問コーナーでは「あと何勝したいですか?」。
今年47歳。
「もうすぐ50歳になりますが、シニアツアーという50歳以上の試合があります。僕は70歳くらいまでやる予定。あと20勝くらいはしたいなと思っています」。
ベテランの伝道師は 10年目 のここからまた一歩一歩、歩いていく。
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