昇級戦の前走・淀屋橋Sで0秒1差の2着に好走。積極的に逃げて粘り込み、現級でも通用するスピードを示した。小回りに替わるのは歓迎で、馬場も問わないタイプ。クラス2戦目できっちり決める。

デビューから短距離戦で(3.1.0.0)。今回は長期休養明けとなるが、昨夏の鶴ヶ城特別では現オープン馬に快勝しているように能力の高さに疑いはない。当時と同じ福島1200Mなら、いきなり勝ち負けになるだろう。

今週から中央競馬は福島、函館、小倉競馬場に舞台を移し、本格的な夏競馬に突入する。函館、小倉には観客が帰ってくるが、2月13日の地震でスタンド内の天井パネルなどが破損した福島競馬は無観客で実施される。

テレビユー福島賞の過去5回は14、16、16、13、16頭立て。フルゲートに満たない年もあったが、今年は昨年に続き16頭で争われる。

連対馬は6−2、1−2、5−3、3−6、12−1番人気の組み合わせで決まった。上位1〜3番人気は2、2、2連対とまずまずの成績を残しているが、人気薄の6、12番人気からも連対している。

馬連配当は
1000円台...2回
2000円台...1回
3000円台...1回
万 馬 券......1回

3けた配当ですんなりと決着したことはなく、昨年は12番人気が優勝して1万4140円の高配当が出ている。

一方、3着に5、11、14、4、7番人気が入線した3連単配当は、5万、4万、23万、3万、55万円台。こちらは2018年に14番人気が3着に食い込んで23万5180円の万馬券が飛び出し、昨年も55万6200円となる大荒れ。波乱含みの傾向を見せている。

連対馬10頭の前走は芝9頭、ダート1頭。昨年はダート1200Mの春風S(10着)から臨戦したアユツリオヤジが波乱劇を演じたが、今年は全馬芝からの参戦となった。

距離別は直線1000M組4頭、1200M組5頭、1400M組1頭。開幕週で行なわれることも手伝って、フルにスピードが生きる直線1000M組の健闘が目立っている。

クラス別(着順)を見ると、G1(16着)組1頭、オープン特別(17、12着)組2頭、3勝クラス(3、5、4、除、10、5着)組6頭、2勝クラス(1着)組1頭。オープン組なら前走2けた着順でも巻き返し可能だが、3勝クラス組は5着以内、2勝クラス組は1着が連対への理想となっている。

路線別は駿風S組と水無月S組が2連対を果たしているが、今年この組からの出走はない。

年齢別は3〜7歳以上馬が1、11、31、19、13頭出走して0、5、4、1、0連対。連対率はそれぞれ0、45、13、5、0%。4歳馬と5歳馬が連対馬の9割を占めている。

所属別は関東馬が40頭出走して3連対(連対率8%)、関西馬は35頭で7連対(同20%)。関西馬が関東馬を圧倒している。

また、牡馬41頭と牝馬34頭で争った性別は、4対6。連対率は10、18%。「夏は牝馬」の格言か、牝馬が優勢となっている。(たま)


◎......サウンドカナロアは昇級戦の前走・淀屋橋Sで1馬身差の2着。内からハナに立とうとする馬を外から一気にかわして先頭。直線でそのまま押し切るかの脚色だったが、勝ち馬の決め手が一枚上だった。休み明けでも鉄砲に実績があり、クラス2戦目。開幕週の高速馬場でオープン入りを決める。

○......相手は末脚が切れるアカノニジュウイチ。前走の千葉日報杯はスタートは良くなかったが、中団待機から直線で馬群をさばいて差し切り勝ち。短距離に転戦して4戦すべてで上がり最速をマーク。2勝を挙げてようやく活路を見つけたか。2走前に道悪で3着と馬場は不問。昇級戦から勝ち負けに持ち込める。

▲......前走・蒲郡特別でグレイトゲイナーは好スタートから3馬身差で逃げ切り勝ち。直線でふらつくところも見られたが、ラストにもうひと伸びした。2走前が差す競馬でアタマ差2着。脚質に幅が出たのは大きい。福島に良績はないが、今年2月に小倉の芝1200Mでハナ差の2着。小回りコースにも十分対応できる。

△1......トキメキは初勝利まで8戦を要したが、そこから3連勝。好位追走から抜け出す安定したレースぶりで勝ち進んできた。2走前は3着止まりだったが、不良馬場をものともせず2着とクビ差で馬券圏を確保した。前走は1番人気で11着と期待を裏切ったが、立て直した効果が出ればV戦線に浮上する。

△2......ヴェントヴォーチェはデビューから1、2、1、1着とパーフェクト連対。まだ底を見せておらず、福島の芝1200Mも3走前に2着、前走1着と相性がいい。11カ月半ぶりの実戦となるが、2走前の直線競馬で翌日の古馬2勝クラスを1秒0も上回った快速馬。復帰初戦から目が離せない。

△3......穴を出せばオルダージュか。前走の韋駄天Sは格上挑戦に加え、直線1000Mで不利といわれる最内1番枠と条件が悪かった。福島の芝1200Mは昨年11月に逃げ切り、1勝クラス勝ちしたゲンのいい舞台。自己条件に戻れば大駆けがあっても驚けない。