前走・エプソムC(G3)で牡馬を一蹴し、1年4カ月ぶりの勝利。相性の良い芝1800M(3.1.0.0)で豪快な差し切りを決め、復活を印象づけた。昨年のきさらぎ賞(G3)を牝馬として51年ぶりに制し、春の2冠ではともに1番人気に推された素質馬。前走と同舞台なら、再び牡馬撃破が期待できる。

東京の富士S(G3)を制するなど、直線の長いコースに勝ち鞍が集中。昨年の天皇賞・秋(G1)は半馬身差2着に惜敗したが、メンバー最速の上がりで追い込み、非凡な切れ味をアピールした。G1馬のイスラボニータやショウナンパンドラに先着の実績があり、このメンバーでも力量上位。展開次第ではまとめて差し切る場面まで。

前走・安田記念(G1)は6着に敗れたが、初のマイル戦で一線級を相手に0秒3差なら健闘の部類。本来は芝1800〜2200Mで全9勝(重賞4勝)を挙げている中距離馬で、昨年の当レースではエイシンヒカリ(国際G1レース2勝)の2着に好走している。今年も馬券からは外せない。

過去10年、連対馬は3-2、8-5、2-1、4-1、6-8、1-2、1-12、4-6、8-11、1-4番人気の組み合わせで決まった。上位1〜3番人気は5、3、1連対と不調で、代わりに、6番人気以下から7頭が連に食い込んでいる。

馬連配当は
3 け た……3回
1000円台…2回
3000円台…1回
7000円台…1回
万 馬 券……3回

2000円未満の決着も5回あったが、2007、12、14年に1万4680円、1万2640円、2万7780円の万馬券が飛び出している。

また、3着は9、1、10、10、9、5、9、5、5、7番人気が入線した3連単配当は、4万、15万、3万、5万、31万、5660円、32万、5万、38万、2万円台。10万円超の万馬券が4回も出る大荒れとなっている。

連対馬のクラス別は07年に準オープンから勝利したチョウサンを除くと、19頭は重賞から臨戦。その内訳はG1組11頭、G2組3頭、G3組5頭。G1組が最多11連対と格上の貫禄を見せている。

路線別は安田記念組が4連対でトップ。3連対で札幌記念組が続き、2連対で宝塚記念組、ダービー組、NHKマイルC組、関屋記念組が追っている。

連対馬の出走間隔は、中3〜5週組4頭、2カ月組2頭、3〜5カ月組14頭。20頭中16頭は2カ月以上の休み明けで好走している。

脚質別は逃げ4頭、先行6頭、差し8頭、追い込み2頭。東京の直線は526Mと長いが、先行勢と後方勢がそれぞれ10連対を果たしている。

年齢別は3〜7歳以上馬が5、5、7、2、1連対。連対率は36、19、16、10、3%。連対数で5歳馬がトップに立っている。


◎……マイネルミラノは新潟記念で0秒4差の8着。ハナを奪えず、斤量もトップハンデに次ぐ57.5キロ、良馬場の瞬発力勝負の展開も向かなかった。2走前に函館記念を2馬身差で逃げ切り、その前のエプソムCでも粘って3着。自分の競馬に徹すれば押し切るパワーを秘めている。

○……前走のエプソムCをルージュバックは大外から上がり32秒8で突き抜けた。芝1800Mは重賞2勝を含めて(3.1.0.0)と得意。相手は強化されるが、前走据え置きの背負い慣れた54キロなら連勝も十分視野に入る。

▲……アンビシャスの前走宝塚記念16着は、パドックからテンションが高く、レース前に消耗していた。ルメール騎手にスイッチするが、このコンビでは4戦して3勝、2着1回とパーフェクト連対。イレ込みがなければ上位2頭と差はない。

△1……ステファノスは前走の宝塚記念で0秒6差の5着。勝ち馬には離されたが、直線馬群を割ってしぶとく伸びた。重賞タイトルは富士Sだけだが、昨年、クイーンエリザベス2世C、天皇賞(秋)で2着するなど能力はG1級。前走より2キロ減の56キロなら軽視できない。

△2……ロサギガンティアは好位で立ち回った関屋記念で0秒3差の5着。今まで差す競馬で良績を残していたが、2番手で目標になってスタミナが切れたか。最近は1400〜1600Mを中心に使われているが、1800Mにも2勝の実績。侮れない存在だ。