実力馬に有利な別定戦。函館SSから連勝を決めたワンカラット・カレンチャンなど、近況に短距離重賞で結果を出した馬が続いて結果を残すことが多い。今年の函館SS覇者がこの馬。直線短い函館で鬼脚を繰り出し、今季5戦3、2、1、1、1着と充実著しい。兄の背中も知る国分優が完全に手の内に入れ、重賞連勝に挑む。

芝1200Mの準オープンを1番人気V。このローテで馬券に絡んだのは過去3頭で、オープン・重賞での好走経験があると信頼度が増す。こちらは京王杯SC3着馬。勢いも加味すれば十分足りるはずだ。札幌コースを熟知する鞍上・横山典の手綱さばきで首位圏に。

昨年の覇者。直線まるで追えずに不完全燃焼だった前走から雪辱を期す。その前走さえ除けば、北海道の夏競馬は過去3戦すべて連対している。今年初戦の阪急杯がタイム差なしの3着だから力の衰えもないはずだ。牝馬が強いレース傾向も踏まえると一変のシーンがあっていい。

全6戦で争われる「サマースプリントシリーズ」(9月13日セントウルSまで)の第5戦。なお、1着馬にはスプリンターズSへの優先出走権が与えられる。

過去9回、連対馬は4-1、4-2、16-2、2-13、2-6、1-6、3-1、4-1、3-1番人気の組み合わせで決まった(一昨年は函館競馬)。上位1〜3番人気は5、4、2連対とまずまずの成績だが、6、13、16番人気からも2、1、1頭が連に絡んでいる。

馬連配当は
3 け た……1回
1000円台…5回
3000円台…1回
6000円台…1回
万 馬 券……1回

08年に最低16番人気馬が優勝して7万1880円と大きく荒れたが、全体としては平穏に収まる傾向を見せている。

路線別(着順)は函館スプリントS(2、1、1、1、2着)組が5連対でトップ。4連対でアイビスサマーダッシュ(3、2、1、2着)組、3連対でUHB賞(5、5、1着)組と続いている。

年齢別は3〜7歳以上馬が1、6、4、5、2連対。4歳馬が連対率25%の好成績を挙げ、3、7歳以上馬は苦戦している。

所属別は関東馬が3連対、関西馬は15連対、地方馬は連対なし。関西馬が他所属馬を圧倒している。

牡馬VS牝馬は88頭と53頭で争い、8対10。連対率は各9、19%。牝馬の活躍が目立つレースで、ここまで6勝を挙げ、うち4回で1、2着を独占している。


◎……レッドオーヴァルは前走のUHB賞で0秒1差の3着。差し切りはかなわなかったが、久々の良馬場で大外から自慢の末脚がさく裂した。札幌は昨年の2着を含めて(1.1.1.0)と得意。重賞初制覇のチャンスだ。

○……オメガヴェンデッタは2走前の京王杯スプリングCで半馬身差の3着。前走準オープン降級の函館日刊スポーツ杯Vは通過点と見ていい。脚質に幅があり、休み明け2戦目。2連勝での重賞制覇も十分ある。

▲……ティーハーフは目下3連勝と絶好調。中でも前走の函館スプリントSは大外から2着に2馬身半差をつける快勝劇だった。以前に比べると展開に注文は付かなくなったが、前残りの競馬で末脚不発のケースも考えておきたい。

△1……ローブティサージュの前走は直線で前が壁になり、最後まで追えずレースにならなかった。ここ2戦の2けた着順は気になるものの、昨年の覇者で、洋芝、滞在競馬の適性は証明済み。反撃を警戒したい。

△2……エポワスは格上挑戦だった前走オープン特別のUHB賞でレコード勝ち。軽量53キロと展開が味方したとしても鮮やかな差し切りだった。別定戦に条件が変わり相手もさらに強化されるが、勢いは魅力だ。

△3……レンイングランドは前走アイビスサマーダッシュで8着。直線競馬で新味を出せなかったが、今度は(2.0.2.0)と得意にする芝1200Mに戻る。人気薄でも連下に押さえておきたい。