G1・2勝を挙げているフィエールマンの半妹。デビュー戦では2番手からの競馬で5馬身差の圧勝を演じ、評判通りの力を見せた。走破時計も速く、同日のユートピアS(古馬3勝クラス)と僅かに0秒2差。まだキャリア1戦で課題はあるものの、ポテンシャルの高さであっさり克服しても驚けない。

前走・アルテミスS(G3)は勝ち馬の決め手が別格だったが、2番手からの正攻法で僅差2着。休み明けで時計を2秒1も短縮しており、高く評価できる内容だった。ひと夏を越して12キロ増と馬体はひと回り成長。右回りは初めてだが、立ち回りの上手さを発揮できれば出番はありそうだ。

初芝の前走・朝日杯FS(G1)で4着。勝ち馬にこそ離されたものの、2着馬から0秒2差の健闘で見せ場を作った。半兄にタガノブルグ(NHKマイルC2着)がおり、芝でも活躍が見込めそう。G3のメンバー相手なら好勝負が期待できる。

過去10年の勝ち馬にはジェンティルドンナ(2012年)、ミッキーアイル(14年)、アーモンドアイ(18年)が名を連ねる。ほかにもオルフェーヴル(11年2着)、ジュエラー(16年2着)、ペルシアンナイト(17年3着)、アルアイン(同6着)など負けた馬からも後のG1ウイナーや重賞勝ち馬が出ている。近年は出世レースのひとつとして注目を集め、見逃せない一戦となっている。

連対馬は4-9、7-3、2-9、1-9、1-2、2-9、8-2、8-4、1-7、4-10番人気の組み合わせで決まった。上位1〜3番人気は3、4、1連対と不調。代わりに7番人気以下から9頭の伏兵馬が連対している。

馬連配当は
3 け た……1回
2000円台…1回
3000円台…1回
4000円台…1回
5000円台…1回
6000円台…2回
8000円台…1回
万 馬 券……2回

3けた配当から万馬券まで広範囲に渡り、堅いか荒れるかをつかみづらい一戦となっている。

また、3連単配当は、23万円台、27万円台、28万円台、2万円台、2220円、4万円台、67万円台、15万円台、2万円台、11万円台。こちらは10回中6回で、11〜60万円台の万馬券が飛び出す大荒れとなっている。ちなみに、3着は10、6、11、3、5、3、11、1、4、2番人気だった。

連対馬20頭のクラス別は、重賞組6頭、オープン特別組1頭、500万下組7頭、新馬組3頭、未勝利組3頭。格上のオープン組が強いという数字は出ていない。

ステップ(着順)は5連対で千両賞(4、5、4、2、1着)組がトップ。次いで、朝日杯フューチュリティS(4、8、3着)組3連対の順。掲示板を確保していれば連対可能となっている。

キャリア別は1〜7戦以上馬が3、4、2、3、5、3、0連対。7戦以上馬は苦戦しているが、1〜6戦馬はほぼ互角の成績を残している。

関東馬12頭と関西馬132頭で争った東西対決は、3対17。連対率はそれぞれ25、13%。関西馬が連対数で大きくリードしているが、率では関東馬が優勢。関東馬サンクテュエールにとっては心強いデータとなっている。

性別は、牡馬が16連対(連対率13%)、牝馬は4連対(同22%)。牝馬は出走頭数が少なく連対数で牡馬に水を開けられているが、連対率で逆転している。


◎……本命にオーマイダーリンを指名する。重馬場のデビュー戦は3着に終わったが、2戦目のマイルで未勝利勝ち。スタートを決められず後方からとなったが、直線外からものすごい脚で差し切った。勝ちタイムは平凡だったが、ディープインパクト産駒らしい豪快な切れ味を見せつけた。マイル戦は3度目と距離経験豊富。2連勝で春のクラシック戦線に弾みをつける。

○……ルーツドールはデビュー戦を5馬身差で快勝した。平均ペースの2番手に付け、直線楽々と抜け出す堂々の競馬。勝ち時計1分33秒3は同日の古馬3勝クラスよりも0秒2遅いだけ。初の京都コース、牡馬混合の重賞でも引けは取らない。

▲……3番手はサンクテュエール。新潟の新馬を勝ち、前走のアルテミスS(東京)で0秒1差の2着。連勝はならなかったが、初戦と同じ33秒6の上がりで追い上げてきた。京都コースに変わるが、外回りのマイル戦なら脚を余すことはない。

△1……タガノビューティーはダートで新馬、プラタナス賞と連勝。勢いに乗って挑戦したG1朝日杯フューチュリティSで4着と健闘した。勝ち馬には4馬身ちぎられたが初芝を思えば上々の内容。今回芝は2度目で、距離も前走と同じマイル戦。ノーマークにはできない。

△2……穴を出せばプリンスリターン。前走の朝日杯フューチュリティSはごちゃついて追い出しを待たされたが、それでも0秒8差の5着と掲示板を確保してみせた。メンバーが戦いやすくなり、走破タイムからも通用。混戦になれば出番がある。