3歳時はG1タイトルに手が届かなかったものの、春の大阪杯(G1)で待望の初戴冠。後方からのロングスパートで他馬をねじ伏せ、素質開花を印象づけた。阪神での快走だったが、ベストは左回り(3.2.1.0)。初距離の前走・安田記念(G1)でも0秒1差3着に善戦するなど、東京との相性はめっぽう良い。得意舞台で2つ目のG1タイトルを奪取する。

前走・オールカマー(G2)で同世代の皐月賞馬アルアインをきっちりとらえ快勝。海外遠征明けながら強烈な決め手で差し切り、ダービー馬の貫禄を見せつけた。中間にアクシデントはあったものの大きな影響はなさそう。2000Mは久々とはいえ、デビューから3連勝を飾った相性の良い距離だ。鞍上のルメール騎手はG1連勝中。絶好調の名手の手綱で、こちらも2つ目のG1タイトルを狙う。

足踏みが続く一昨年のダービー馬だが、骨折明けの前走・札幌記念(G2)はハナ差2着。勝負どころで大外を回りながらも僅差まで追い込み、復活の兆しを見せた。1度使われたことで状態は着実に上向き。天皇賞・秋6勝を誇る武豊騎手の騎乗も心強い。昨年の当レース(5着)は極悪馬場に泣いたが、良馬場で末脚を生かせれば首位争いになっていい。

過去10年、連対馬は1-2、5-7、1-4、7-2、5-1、5-1、5-2、1-10、1-7、1-2番人気の組み合わせで決まった。1番人気は5勝2着2回と期待に応えているが、2、3番人気が4、0連対と不調。代わりに、7番人気以下から伏兵馬が4頭連対している。

馬連配当は
3 け た……2回
1000円台…2回
2000円台…1回
3000円台…2回
7000円台…2回
万 馬 券……1回

上位人気(1〜2番人気)の計11連対は悲観するものではないが、7000円以上の高配当が3回も出ている。

また、3連単配当は3250円、10万円台、7480円、21万円台、3万円台、1万円台、2万円台、10万円台、3万円台、5万円台。4けたの堅い配当も2回あったが、10万超の万馬券も3回。一筋縄では収まらないレースとなっている。ちなみに、3着は3、1、2、6、2、3、1、6、6、13番人気だった。

連対20頭は全馬重賞からの参戦で、内訳はG1組7頭とG2組13頭。G3以下からの出走馬は減点対象となる。

ステップ(着順)は毎日王冠(2、1、5、1、9、2、3、7着)組が8連対でトップ。宝塚記念(5、2、3、9、9、1着)組6連対、2連対で札幌記念(1、2着)組と続いている。上記3組で連対馬16頭を占め、残る4頭は大阪杯(1着)、セントライト記念(1着)、京都大賞典(1着)、安田記念(11着)からの臨戦だった。

年齢別は3〜7歳以上馬が2、8、9、0、1連対。連対率はそれぞれ13、19、20、0、2%。5歳馬が最有力世代となっている。

関東馬62頭、関西馬112頭、地方馬1頭で争った所属別は、7、13、0連対。連対率は11、12、0%。関西馬が連対数で他所属馬を大きく上回っているが、率では関東馬もほぼ互角。ここ2年は1、2着と連続で連対を果たしている。

枠別成績(1、2、3着、着外)は
1枠【1.3.1.14】
2枠【2.1.0.17】
3枠【0.0.2.18】
4枠【3.3.3.11】
5枠【1.1.0.18】
6枠【2.0.1.17】
7枠【1.2.1.23】
8枠【0.0.2.27】

内の1〜4枠が6勝2着7回、外の5〜8枠が4勝2着3回。スタートしてすぐに最初のコーナーに入るため、内枠が勝率、連対率で外枠を上回っている。


◎……サングレーザーは距離延長が懸念された前走の札幌記念を快勝。中団の内で折り合い、直線狭いところを割って抜け出した。ハナ差の勝利だったが、3歳の春はまだ500万下だった馬が、着差以上に強い内容で重賞3勝目を奪取した。広くて直線の長い東京は大歓迎。単勝から勝負したい。

○……相手は昨年のダービー馬レイデオロ。今年初戦の京都記念は出遅れ、重馬場で3着止まり。続く、海外遠征のドバイシーマクラシックも4着だったが、6カ月ぶりの前走オールカマーを後方からあっさりと差し切った。脚をためて直線勝負の末脚が復活した。

▲……2頭に割って入ればダンビュライト。前走のオールカマーはゲート内でチャカついて出負けし、勝負どころでもゴチャついて後退するロス。それでも馬券圏の3着を確保した。今年は年明けのアメリカJCCを2馬身差で圧勝。はまれば一発が決まる決め手を秘めている。

△1……スワーヴリチャードは安田記念からのぶっつけのローテーションが気になり△の評価。今年は3戦して1、1、3着と好調で、2走前の大阪杯で念願のG1初制覇を果たした。前走・安田記念も初のマイルで0秒1差と崩れていない。久々さえ克服できればV戦線に浮上する。

△2……マカヒキは16年のダービー馬。その年の9月にニエル賞を勝って以降、白星から遠ざかっているが、古馬になってG1、G2戦で6戦して3、4、6、5、4、2着。掲示板を外したのは昨年の毎日王冠だけという堅実派。前走の札幌記念2着に復活の兆しが見えた。

△3……穴を出せばキセキ。前走の毎日王冠で3着(0秒2差)と敗れたが、スタートから2番手につける積極策で最後まで踏ん張った。3カ月半の休み明けをたたかれた上積みは確実。2000Mも【2.0.0.0】と得意だ。