00年まで中日スポーツ賞4歳Sの名称で行われた。昨年から開催時期が6月から3月に繰り上がっているが,ここでは過去10年のデータでレース傾向を見てみたい。
連対馬は3??10,1??11,3??9,13??2,6??5,2??4,5??2,10??3,13??6,2??6番人気の組み合わせで決まった。1??5番人気の計11連対に対して,6??13番人気がほぼ互角の計9連対。1番人気は8年連続で連を外しており,代わりに2けた人気の伏兵馬が5連対を果たしている。上位人気の信頼度は低く,馬連で万馬券が5回も出る波乱となっている。
開催日程の変更で路線別は参考にならないが,連対馬の前走は重賞8頭,オープン特別9頭,500万下3頭。連対20頭中17頭はオープンをステップに参戦していた。また,性別は牡馬110頭と牝馬56頭で争い,16対4。連対数,率とも牡馬が牝馬を大きく上回っている。
関東馬が47頭出走して7連対(連対率14.9%),関西馬が115頭で13連対(同11.3%)。“西高東低”の関西重賞の中で,関東馬が活躍する数少ないレースの一つとなっている。
◎…関東馬のダノンムローに期待した。キャリア1戦で挑んだ暮れのオープン特別で,アドマイヤホクトの3着に敗れたが,年明けの2戦で2,1着。前走はレース最速の上がりで圧勝した。使われながら確実に地力アップしている今なら,3走前の1馬身差は逆転できる。
○…エイシンビーエルの2勝はいずれも芝1200M戦。ここ3戦はマイル重賞で敗退しているが,結果から見ると距離が長かったということになる。4走前の勝ち時計は当日の古馬1000万下と互角。6ハロン戦なら反攻できるスピードを備えている。
▲…アドマイヤホクトは芝1400Mの新馬,500万下を連勝。マイルの朝日杯FSで15着に敗れたが,1200Mの前走クリスマスローズSを快勝した。1分8秒0の勝ちタイムは速いし,短距離だと流れに乗れる強みがある。
△1…ニシノマオは小倉2歳S2着,フェアリーS3着の実績馬。6ハロン戦で抜群のスピードを見せているが,直線で差し切れないのは,手前を替えないことが原因か。初の左回りでこの弱点をカバーできればV争いになる。
△2…カノヤザクラは新馬で2着を5馬身ちぎり,続くかえで賞をレコードで快勝した。前走はイレ込みが激しく5着に敗れたが,スピード上位は明らか。当日落ち着いていれば上位戦線に浮上する。
△3…オメガエクスプレスは1200Mのダートと芝で2戦2勝。大型馬でも器用に立ち回れるセンスを持っている。まだ成長途上で相手も一気に強くなるが,混戦になれば流れ込むチャンスはある。