連載:左サイドスローの美学

プロローグ

 試合終盤の絶体絶命のピンチ。試合を決める気満々の左の強打者を迎えたところで、監督が球審にピッチャー交代を告げる。一人一殺。左サイドスロー投手たちの仕事場だ。インコースのシュートを見せ球に、勝負は外のスライダー。配球パターンが分かっていても、多くの左打者が苦しめられる。なぜ、左サイドスローは打ちにくいのか? なのになぜ、左サイドスローの投手が希少なのか? 往年の名投手から現役の中継ぎエースまで、プロの世界で飯を食うために、腕を下げた投手たちに話を聞き、彼らと何度も対峙(たいじ)した左スラッガーの視点を織り交ぜながら、左サイドスローの美学に迫る。

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