日本カーリング選手権大会2024 戦力ランキング

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 日本カーリング選手権が1月27日からどうぎんカーリングスタジアム(札幌市)で開催される。

 大会3連覇を目指すロコ・ソラーレを筆頭に男女それぞれ10チームが日本一の座をかけてしのぎを削る。実力伯仲の戦いをより楽しむべく、男女各チームの戦力を数値化。男女上位5チームを6つの項目別(各項目5点満点)で採点し、合計得点をランキング形式で紹介する。

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解説

1位:ロコ・ソラーレ

北京五輪後も勝負強さを維持しているロコ・ソラーレ。日本選手権では3年連続5度目の優勝を目指す【写真は共同】

 2度の五輪でのメダル獲得を誇り、日本選手権3連覇を狙う王者は、今季はベーシックなデリバリーの部分でのスキルアップを狙って基礎練習を繰り返してきた。「それぞれがこれまでの心地よさを少し我慢して、違和感を感じながらも続けてきた」とは吉田知那美の言葉だが、そのスキルアップを優先させたため、結果としては8月のアドヴィックスカップの1勝だけという成績的にはやや物足りないシーズンを送っている。

 しかし11月のパンコンチネンタル選手権で見せたようなここ一番の勝負強さは健在で、フロントエンドの安定感、スイーパーの質、そして藤澤五月の決定力はやはり国内では最高峰だろう。ネガティブな面があるとすれば、直前までカナダに渡航していた疲労、今季札幌での実戦の量だろうか。死角はない、とまでは言えないが優勝候補の本命としてまっさきに挙げられるチームだ。

2位:中部電力

 江並杏実を新戦力として加えた。ハードなスイープ、柔軟なショット、戦術面でのオプションを持ったマルチタスクをこなせる江並をセカンドに置くことでチームには安定感が生まれ、12月の軽井沢国際では初優勝を果たした。

「日本選手権への自信になった。今の試合のような運びを毎回したい」とはスキップの北澤育恵の談話だが、彼女の備えているフィニッシュ能力は世界に通用する。リードの鈴木みのり、江並、サードの中嶋星奈で北澤のお膳立てができれば5年ぶりの戴冠も視界に入ってくるだろう。

 また、日本選手権では選手とコーチの二刀流を貫く両角友佑(TM Karuizawa)の激務が懸念されていたが、経験豊富な石郷岡葉純がコーチボックスに座り、ミックスダブルスに専念している松村千秋も今回はチームに帯同するなど、アイス外のサポートも万全だ。

3位:フォルティウス

 チームの看板選手である吉村紗也香が出産のため今季はサポートに回り、小林未奈ー近江谷杏菜ー小野寺佳歩ー小谷優奈という新たな布陣でスタートを切ると、8月のどうぎんクラシック、稚内みどりチャレンジ杯で連続優勝。カナダ遠征でも7大会に出場して1度の優勝、2度の準優勝という結果を残すなど、ツアー3勝は今季の日本勢最多の成績だ。小谷はキャリア初のスキップとフォースだが、それを感じさせないショット率の高さを見せたが、それを運ぶ近江谷と小野寺のパワースイープ、導く小林のラインコールも正確でチームに好循環が流れている。

 2年ぶりの日本選手権とこの4人での経験という意味では不安はあるだろうが、ホームリンクである札幌での開催、そして船山弓枝コーチに加え、現役のスウェーデン代表で北京五輪金メダルなど数々のタイトルに輝く「KING」ことニクラス・エディンをコーチとして招へいしたことなどを考えると大きな問題にはならなそうだ。並々ならぬ勝利への意思が今大会で花を咲かすのか、注目だ。 

4位:SC軽井沢クラブ

前回大会準優勝のSC軽井沢クラブ。粘り強い戦いでライバルを撃破できるか【写真:松尾/アフロスポーツ】

 今季から2022年世界ジュニア王者の上野美優をスキップに固定し、同世界ジュニア優勝メンバーで美優の妹・結生が加入。結生ー西室淳子ー金井亜翠香ー美優というオーダーを組んだ。ワールドツアーでも海外5大会でクオリファイを記録するなど、チーム力は着実にアップしている。

 チームの身上は「粘り強く戦うこと」と上野美。昨大会のプレーオフでは6エンド終了までに7点のビハインドを負いながら、怒涛の追い上げで大逆転勝利を収めたことは記憶に新しい。日本選手権は10エンドゲームで行われるため、前半エンドでビハインドを最小限にしつつアイスを読み、後半エンドで勝負をかける。そのチームのスタイルは定着しつつあり、貫くことができれば昨年同様、ファイナルまでの道は開けるはずだ。

5位:北海道銀行

 2022年大会では平均年齢19歳で日本選手権デビューを果たし、初出場ながら3位という鮮烈なインパクトを残した次世代カーラーたちは、昨年大会でもロコ・ソラーレにラウンドロビンで土をつけるなど存在感は抜群だった。それでもスキップの田畑百葉は「何回も試合している中で1回とか2回とか勝っただけ」と浮かれることなく、「もっと実力をつけたい」と上を向いた。

 今季は昨季加入した山本冴をセカンドにコンバート。フロントエンドを任せることで勝負どころでハック側からの視点や意見をチームに加え、戦術的に厚みを持たす狙いだ。

 田畑と仁平美来、中島未琴の3選手は今季のジュニア日本代表でもあり、チームビルディングという意味では難しさが伴ったかもしれないが、日本選手権と同じどうぎんカーリングスタジアムで行われた北海道選手権9試合を含め、試合数を確保できたのは好材料だ。ジュニア代表としての活動も経験値として若いチームに還元できていればさらなる躍進も期待できる。

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