大阪体育大学の大学院修了式・体育学部・教育学部卒業式が３月18日、大阪府泉佐野市のスターゲイトホテル関西エアポートで行われ、スポーツ、学業で優秀な成績を収めた67人が表彰された。

　世界大会の日本代表、日本新記録樹立者、それに匹敵する成績を収めた者などが対象の大島鎌吉賞はハンドボール女子日本代表の石川空さん（体育学部、大分鶴崎）、WBSC女子野球W杯７連覇・MVP・首位打者の白石美優さん（同、福知山成美）、パリパラリンピック競泳100ｍ平泳ぎ（ＳＢ8）５位の宇津木美都さん（教育学部、京都文教）ら14名に授与。各選手がそれぞれ新たな道に向けて抱負を語った。

　石川さんは「（監督の）楠本繁生先生はじめいろんな方の支え、応援で賞をいただくことができた」と語る。２月からリーグＨの北國ハニービー石川に合流。すでに約12試合に出場した。「体大では勝利を重ねたが、リーグＨでは勝てないこともあり、悔しい思いもしながら戦っている」という。大体大の４年間を、競技力だけでなく人間的にも成長できたと振り返り、後輩に「体大で学ぶ４年間はすごく濃い。悔いのないように、その時を楽しんでほしい」とメッセージを送った。

　白石さんは「侍ジャパン」での女子Ｗ杯７連覇、ＭＶＰ・首位打者獲得について「大阪体育大学の名を世界で知ってもらえたことがうれしい」と語る。１月から阪神タイガースWomenに合流し、火・水・金曜は阪神甲子園球場の室内練習場、土曜はファームの本拠地として建設された日鉄鋼板ＳＧＬスタジアム尼崎などで練習し、間もなくキャンプが始まる。「全国の女子野球選手から目標とされ、憧れられる選手をめざして頑張りたい。後輩のみんなも、夢は必ずかなうと思うので、夢を追い続けてほしい」と語った。

　宇津木さんは大学院に進み、水上競技部での練習を続けて、2028年ロサンゼルスパラリンピックでの表彰台をめざす。「体大に入学しなかったら今の自分はない。多くの人に支えられて大学４年間で2度パラリンピックに出場でき、感謝している」と話す。今後に向けて「まずはこの１年、自分の体をしっかりいたわりながら回復していきたい。大学院でもワンランク上の学びをしたい」と意欲を語った。

　また、学業で最も優秀な者を選考の対象にする加藤橘夫賞は、学業成績全学１位の藤浪大輔さん（体育学部、社）が選ばれた。スポーツ優秀賞は29名、学業優秀賞は20名、功績賞は２名、優秀論文賞は１名が選ばれた。
　
※表彰された学生は次の皆さん（敬称略）
【大島鎌吉賞】14名
冨部柚三子（大学院スポーツ科学研究科）＝2022年アジア競技大会セーリング競技ＩＬＣＡ6級７位、石川空、濵口まお、吉野珊珠、中村理乃、福井すみれ、坪井詩、西田瑞歩（ハンドボール部女子）＝インカレ優勝、内田峻介（アダプテッド・スポーツ部）＝2024年パリパラリンピック・ボッチャ出場、白石美優（硬式野球部女子）＝2024年WBSC女子野球W杯優勝、宇津木美都（水上競技部女子）＝パリパラリンピック100ｍ平泳ぎＳＢ8５位、田部壮一郎（体操競技部男子）＝2022年FIG種目別チャレンジカップ・ソンバトヘイ大会男子つり輪３位、荒瀬　　　廉（ハンドボール部男子）＝2024年男子世界選手権出場、北谷宏人（陸上競技部）＝2022年デフリンピック男子棒高跳び金メダル

【加藤橘夫賞】１名
藤浪大輔（体育学部スポーツ教育学科）＝学業成績全学１位

【スポーツ優秀賞】29名
和田真琉（スポーツ科学研究科）、河田紘孝、安樂拓真、戸上佳映、森下皓介、横井遥紀（アダプテッド・スポーツ部）、内田陽菜、松井望々香、割鞘世奈（硬式野球部女子）、柴田咲季、森本彩心（ダンス部）、有田直司、江藤辰紀、近藤アレキサンダー偉一郎、中尾優斗、難波克、堀上明志、田代優樹、前川大樹（ハンドボール部男子）、谷岡岳久、山本悠平、佃遥介（ライフセービング部）、湯川愛梨（剣道部女子）、古山兼悟、木戸柊摩（サッカー部男子）、北川莉奈、北田絢女（体操競技部女子）、河野葵（なぎなた部）、大濱未結（陸上競技部）

【学業優秀賞】20名
池田隆人、日髙真弥、川崎恭輔、石川真愛永、長谷原彩音、湯川愛梨、福家寿悠駿、永橋優夏、久保伊織、藤原光一朗（体育学部スポーツ教育学科）、舟橋輝、田端祥奈、田鶴達、山本悠智、宮城利佳、金谷翔太（体育学部健康・スポーツマネジメント学科）、原本駿、西森芽依、戸上佳映、青木陽子（教育学部教育学科）

【功績賞】２名
藤川奨太（学友会会長）、外山涼介（硬式野球部女子コーチ）

【優秀論文賞】１名
端岡里紗（スポーツ科学研究科博士前期課程）