【オートマチックパターの決定版】パターにすべてを任せたい人に◎ オデッセイ「Ai-ONE Square 2 Square」パター

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2024年12月にオデッセイから「Ai-ONE Square 2 Square」パターシリーズが発売されました。そこで今回は、クラブフィッターの小倉勇人さんに、「Ai-ONE Square 2 Squareパター」の特徴や試打した印象について解説していただきました。

Ai-ONE Square 2 Square の特徴

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2025年の春、にわかにセンターシャフトが盛り上がっております。そのきっかけになったひとつは、L.A.B. Golf(ラブゴルフ)というメーカーの存在でしょう。

L.A.B. Golfはパター専門メーカーで、そのパターは主にアメリカでヒットし、多くの海外の選手が使用して2024年は大きな話題になりました。

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L.A.B. Golfパターの最大の特徴は、トルクフリーである点です。トルクフリーとは、シャフトがヘッド全体の重心に直接挿さっている状態を指し、ヘッドには一切の突っかかりがありません。つまり、ヘッドの重心に対してシャフトが完全にゼロの位置に挿さっているので、軽く回すだけでクルクルと動くわけです。

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このようなパターの特性は、こちらから力を加えない限り、フェース面がほとんどねじれないことです。そのため、自分でフェース面を固定して余計なことをしなければ、狙ったところに打ち出しやすいという特性を持っています。これがL.A.B. Golfのパターです。

オデッセイがそれに近いものを出してきたと見られているのが、Ai-ONE Square 2 Squareです。実際にはトルクフリーではありませんが、ヘッドの重心にシャフトを挿すようなパターは、おそらくオデッセイの方が歴史があります。

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古くは、バックストライクというモデルやトゥアップというパターもありました。これらのパターの特徴は、シャフトだけを支えるとトゥ側が上を向くことです。本来、センターシャフトはフェース面が真上を向くパターが多いのですが、オデッセイのパターはセンターシャフトでありながら、トゥ側が上を向く「トゥアップバランス」になっています。

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トルクフリーのパターは、フェース面を上に向けても下に向けても、支えた時の向きを保ちます。一方、このモデルはわずかに戻ろうとする力が働くため、多少の慣性はありますが、基本的にはフェース面がほとんどねじれない構造になっています。

このようなパターは、使用者が余計な操作をしなければフェース面の向きが変わりにくいので、狙った方向に打ち出しやすいという特徴があります。

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特徴として、ヘッドの重心にシャフトが挿さっている点はトルクフリーのパターと同じです。しかし、このAi-ONE Square 2 Squareは、わずかに左側からシャフトが挿さっているため、シャフトを真っ直ぐに構えると、通常のパターよりも少しロフトが大きくなります。

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ロフトを通常通りに保とうと構えると、シャフトが自然とハンドファーストになりやすい角度で挿さっています。ハンドファーストの形は、手首をある程度固定しやすい構えになるため、余計な動きが入りにくくなります。

その状態を維持しながら、肩を意識してストロークすると、自分の振り幅だけでボールを打つことができ、ほとんどフルオートマチックと言ってもいいほどです。

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フェース面には、2024年からオデッセイの主流となっているAI設計のAi-ONEフェースが採用されており、打点が多少ズレてもボールスピードの低下を抑制するインサートが搭載されています。

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ヘッドはオデッセイで人気の7番がラインナップされています。

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その他にブレード長のDOUBLE WIDモデルもあります。そして、最近人気のヘッドに定着しつつあるJAILBIRDの3モデルがあります。

Ai-ONE Square 2 Squareを試打した印象

実際にパターの特性に逆らわず打つと、驚くほどオートマチックに狙った球を安定して打つことができます。ただし、私のように打ち方に個性がある場合、その個性をこのパターにぶつけようとすると、うまくいかないことがあります。

そのため、独自のスタイルで打ちたいゴルファーには、あまり扱いやすく感じられないかもしれません。そのようなゴルファーは、調子が悪くなったり、自分の感覚がつかめなくなったとき、パターの特性に任せて逆らわず打つことで、エースパターの箸休めとして非常に有効に活用できると思います。

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このパターが合うのは、パッティングが苦手で、自分のスタイルがなく、どう打てば良いか分からないゴルファーです。そういった方には、このSquare 2 Squareは特におすすめです。

このパターを使うことでパッティングが上手くなると、他のパターに戻れなくなる可能性があります。それほど中毒性、つまり扱いやすさと安定感があるパターだと思います。

パターは、わずかなズレも許されず、すべて自分の感覚で打つものなので、いかに再現性を高めるかがパット数を減らすための重要なポイントです。やはり、自分のスタイルがないと毎回動きが変わり、少しのズレが大きな違いとなり、結果的にパット数が安定しないことがあります。

そのような場合、自分のスタイルがないのであれば、パターのスタイルに任せてみるのも良いでしょう。あるいは、Square 2 Squareを自分のスタイルにするというのも一つの方法ですし、自分のスタイルを確立するための良い機会になると思います。

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ここまで打ち方を限定してくれるパターは、他にあまりないでしょう。パターにすべてを任せたいというゴルファーは、ぜひ試してみてください。非常に扱いやすく、打ち方まで教えてくれるような素晴らしいパターだと思います。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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