コンパクトなのに機能満載、イーノウレーザー距離計『シライド VM1・2』を永井延宏プロが使ってみると・・・
ネット販売で人気継続中
ブランド名の読みは「イーノウ」。
中国深圳を拠点とし、ポータブル電源やインバーター発電機を手掛ける経験豊富な大手企業である。
その「EENOUR」より、2025年モデルとして、プレミアムライン「SILLAID」からさらなる軽量、コンパクトを極めた「Mini」が発売されると聞き、早速コースでのテスト機会をもらった。
場所はおなじみの熊谷ゴルフクラブ。今回は永井延宏プロと動画の撮影を兼ねたテストラウンドだ。
まずは動画で
小さいのに存在感大
VM1とVM2の最も大きな違いは、表示が黒文字のVM1、ベーシックなLCD画面である。一方、赤と緑の2色の表示でOLEDを使用するVM2が上級モデルとなる、価格も準じており、好みや予算で選べる。さらにそれぞれに黒と茶色があり、好きな方を選択できる。
筆者は赤緑表示のほうが好みだ。本体は、SILLAIDシリーズ特有の上質な雰囲気を醸し出している茶色のVM2をチョイスした。
10番ホール、411ヤード、PAR4。真っ直ぐで距離のあるミドルホールだ。早速、永井プロにEENOUR SILLAID VM2で目標物を計測してもらう。普段は男子プロらしく、米国ブランドの堅牢なタイプのレーザー距離計を長年使っているそうだ。
予想通りにVM2の小ささと軽さに驚く。おそらく普段使用のものの半分よりも軽いだろう。一方で、コンパクトなサイズと軽さは、本格派を長年使用したプロにとっては計測の際の不安材料になり得る。「正確に測れるのだろうか?」と。しかし実際にVM2を構えて目標物を狙い、計測ボタンを押した永井プロの表情は晴れやかだった。瞬時に測距完了。「なんか、凄いですね。明るくて見やすいし、この小ささであっという間に計測できました」
筆者の心配も杞憂に終わった。どんなに軽量、コンパクトで携帯しやすくてもラウンド中の使用に少しでもストレスを感じるならギアとしてのレーザー距離計の価値が半減してしまう。プロの第一印象をクリアした。
小さいのに機能が満載
1)直線距離測定モード
2)ピンロックモード
3)スロープモード
4)3点間距離測定モード
5)水平、垂直距離測定モード
6)スピード測定モード
2つあるボタンの前のM(モード)ボタンを押すと順番に切り替わるので使い勝手はいい。1)は競技対応、2)のピンロック機能は計測ミスを防げるので使用頻度は高い。3)のスロープモードは高低差を加味して打つべき距離を教えてくれるので、普段のラウンドではデフォルトで良いと思う。4)の3点間距離測定モードは新しい付加価値。去年あたりから増えつつある、使用頻度は高くないが、セルフプレイが当たり前の昨今、あると便利な機能なのだ。試す機会が、3ホール目にやってきた。
3点間距離測定の使い方
目標物となる大きな木が220ヤード付近のフェアウェイセンターにある。VM2で確認して放ったショットは、筆者は木の左手前、永井プロはショートカットし、はるか先の右側に着地。技量の差をまじまじと感じた。
自動運転のカート道は左サイドだった。筆者の2打目地点のすぐそばで停止。まさに4)の3点間距離測定モードに便利なシーンだ。筆者が2打目に向けての計測、クラブ選びのルーティーンの間に、永井プロが離れた位置にあるご自分のボールとピンまでの距離を測れるのだ。モードを切り替えると右上に三角形のアイコンが出る。直感的に3点間距離とわかるマークだ。まずピンフラッグを狙い計測ボタンを押すと3辺の一つが点滅。ピンまでの距離を計測。点滅している間に今度はボールを狙い計測する。すると離れた位置にあるボールからピンまでの距離が距離表示の一番上の大きく「128ヤード」と表示された。下の2段は立っている地点からの距離「145ヤード」とボールまでの距離「38ヤード」。その後移動してボール地点からピンフラッグまで直接計測した距離と1ヤードも差はなく、永井プロが驚いていた。
1ヤードなら誤差の範囲ですごいなと思ったものの、「うん?」と疑問。これは誤差の範囲ではなく小さなボールに向けて測定しているので誤差ではない。目標物を捉える計測上の差に違いない。このような理想的なシーンが頻繁にあるわけではないが、永井プロの「私たちプロがレッスンラウンドする時に、お客さんの距離を測るのに便利ですね。」という感想が印象的だった。思いがけない使い方がもっとありそうだ。
昨今、レーザー距離計は軽量、コンパクト化してきており、その小さなボディの中にさまざまな機能を入れ込んで差別化を図っている。今回の新製品も黒文字表示で2万円を切るお得価格のVM1と2色OLED採用と付加価値を高めて3万円強のVM2の2つをラインナップしている。この質感、高機能で2万円を切る価格はお得だと思う。それ以上に筆者はVM2の充実ぶりには感心させられた。ネット通販で売れていることを納得したテストラウンドだった。
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