なぜ「発達障害(ADHD)」の人と会話が噛み合わないのか?その理由と対処法

MELOS -メロス-
発達障害のひとつ「ADHD(注意欠如多動症)」。ADHDの人と話が噛み合わない、仕事で何度教えても同じミスをする。説明が通じない……どうすればいいのか。ともしびクリニック代表医師・江越正敏先生が解説します。

【MELOS】

なぜADHDの人と話が嚙み合わないときに考えられる「3つの理由」

江越先生:以下の理由により、ADHDの人が会話に集中できていない可能性があります。

理由1 話が長い
ADHDの人は、集中力が続かないことがあります。そのため、話が長いと内容を記憶しておくことが難しくなり、会話が噛み合わなく感じる場合があります。

理由2 会話の内容に興味がない
ADHDの人が話題自体に興味を持てず、会話に集中できていない可能性が考えられます。

ADHDの人は、興味があることには高い集中力を発揮する一方で、関心のないことに取り組むのが苦手という特性があります。興味のない話題だと、集中力が途切れてしまいやすいです。

理由3 周囲の環境が騒がしい
周囲の環境が騒がしいため、会話に集中できていないというケースも考えられます。

ADHDの特性はさまざまですが、中には周囲の音に敏感な人もいます。雑音で気が散ってしまい、目の前の人との会話に集中できないことがあります。

ADHDの人と話が噛み合わないときの対処法

江越先生:話が噛み合っていないと感じた際は、「今はこの話をしているよ。あなたはどう思う?」「ありがとう、その話についてはよくわかったよ。じゃあ、○○についてはどう思う?」といったように、会話の流れに応じて軌道修正をしてあげましょう。

職場にADHDの人がいるとき、周りはどう配慮するといいのか
仕事の際の会話では、「簡潔にわかりやすく伝える」ことを心がけましょう。その上で、以下の作業を一緒に行うことをおすすめします。

・メモを取る
・復唱してもらう
・最後に見直す、おさらいする
・ミスを減らすためのマニュアルを作る(絵や図なども入れる、あいまいな表現は避ける)

多動・忘れっぽい・過集中など、ADHDの人の特性に配慮し、落ち着いて行動できる環境を整えることを意識してください。

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