ヤクルト・奥川恭伸「野球でストレス解消できるように」 明るい笑顔に五十嵐亮太も「メロメロ」
真っすぐとフォークをさらに磨きたい
奥川 一番は感覚と、今の時期でもしっかりと出力が出ていることはすごくプラス材料です。これくらいかなと思って投げた時に全然そこまで行っていないとすごく不安になりますし、そこでまた変な力みが生まれてくるので…。ある程度自分の思った通りに進んでいるのは、しっかりとトレーニングをして、体の動きの部分もしっかりやって、その成果が今の段階では出てくれているのかなと思います。
五十嵐 ピッチングフォームについて、誰か参考にしているフォームやイメージはありますか?
奥川 誰というのはないですね。やっぱりタイプがそれぞれ違うので。いろんな投球セッションの施設などに行った時に、その人にはその人にあった動きがあって、誰かを真似して、でも真似をした相手が自分と真逆のタイプだった時にそれはよくないなと思いました。そういった施設で専門の方にいろいろと教わりながら、投球フォームを作っていくことが多かったです。
五十嵐 これから開幕に向けて調整していくと思いますが、どの辺を調整していきたいですか?
奥川 まずはやはり質のいい真っすぐを投げることですね。昨年の球速アベレージが144〜145キロくらいでしたが、力を抜いた状態で150キロ近く出てほしいです。あとは、スライダーはかなりいいので、フォークボールですね。ケガから復帰してから三振と空振りが取れなくなって、一番は真っすぐとフォークのコンビネーションがうまくいっていなかったので、そこを開幕までにもう一度磨きたいです。
山本 キャンプでの練習を拝見していて、スライダーがとても切れていたように思いますが、やはり感覚がいいですか?
奥川 今の段階では、スライダーである程度ストライクが取れますし、ある程度狙ったところに投げられる状態です。先日も実戦形式で投げた時にスライダーが結構切れていたので、曲がり球は今のところ大丈夫かなと思っています。不安があるとすれば、真っすぐとフォーク。そこが軸になってくるので、しっかりと磨いて自信を持った状態でシーズンに入りたいですね。
プロ6年目で「今年が一番充実」
奥川 基本的にホテルで食事をとります。誘ってもらったら一緒に外食に行くこともありますが、ホテルにいることが多いですね。
五十嵐 部屋に帰ってからは、本を読んだり、映画を観たりとか?
奥川 う~ん、何をしているんですかね…。気づいたら時間が過ぎてますね(笑)。
五十嵐 僕だったら映画を観たりとか、ギターを弾いて怒られたこともあったけど、全然そういうのもない? 野球以外で趣味はあるんですか?
奥川 いつも聞かれて困るんですけど、趣味がないんですよ。一時期ハマるんですけど、すぐに飽きてしまうんです。
山本 過去にハマったものは?
奥川 Netflixのドラマだったり、ゲームだったり…。でも本当に一瞬なんです。
五十嵐 続かないのか。でもそういう野球選手は多いですよ。野球が趣味みたいなものですからね。
奥川 そうですね。今までケガをしていた時期は野球でストレスを感じることがすごく多かったんですけど、昨年の終わり頃からは逆に野球でストレスを解消できるようになりました。トレーニングに行くのが楽しかったり。12月〜1月が本当はしんどい時期なんですけど、すごく楽しかったんですよ。
山本 今までにはない感覚だったんですか?
奥川 はい。6年目なので、これまで12月〜1月を5回過ごしてきましたが、今年が一番充実していました。充実しているから楽しめた。 野球ができていればいいかなと。
――ヤクルトキャンプで臨時コーチを務めた古田敦也さんが期間中のMVPに奥川投手を選出。その理由は「明るい表情ですごくいい顔をされていた」とのことです。
奥川 記事で知ったんですけど、びっくりしました。
五十嵐 そうなんだ。笑顔でMVPが取れるなんてずるいよ。そうやって周りに甘やかされてきた感じはあるな(笑)。自分も含めてその笑顔にみんなメロメロなんだけど、やっぱり笑顔が見られると周りも監督も安心しますからね。
奥川 今年はすごく言われますね。古田さんだけではなくて、裏方さんや記者さんなどいろんな方から「すごく表情が明るい」と言われますね。今までそんなに明るくなかったですか?っていうくらい(笑)。
山本 ファンの間でも話題ですよ。今年の奥川投手は明るい、笑顔が多いと。
五十嵐 でも、みんなにそう言われると無理して笑顔を振りまかないといけなくなるけど、気にしない方がいい。笑顔を作らなければいけないと思わず、今まで通りに周りの声を気にしないようにやった方がいいと思います。自然に出る時だけでいいから。無理に作ってもよくないからね。
奥川 はい、ありがとうございます。
※リンク先は外部サイトの場合があります