なぜドライバーは10万7800円になったのか? 値上げ幅は1.5〜2倍! ドライバー価格10年史
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いつから海外メーカーのドライバーはこんなに高くなったのか?
今年発売されたドライバーの価格を調べるとキャロウェイの『エリート』、ピンの『G440』、そしてタイトリストの『GT1』がすべて10万7800円。この価格が今のドライバー価格の基準になっている。テーラーメイドの『Qi35』はちょっと安くて9万9000円。
ゴルフショップに行くと店員さんから「一番人気はゼクシオですけど、実はピンが安くてお買い得ですよ」と言われた時代だ。
5年後の2018年になると『ゼクシオ』と海外メーカーの差が小さくなってきた。『ゼクシオ テン』の価格は8万6400円だが、2018年に発売されたキャロウェイの『ローグスター』は8万1000円。テーラーメイドの『M3』は7万7600円で、ピンの『G400』は6万8040円。やっぱり一番高いのは『ゼクシオ』だった。
当時のゴルフショップでは「今年の秋は『G400』が売れています。値段も他のメーカーより少し安いです」と薦められて買ってしまったという人もいるのではないだろうか。
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ゴルフクラブの値上がり幅は序の口!? 販売価格を吊り上げているのは”あの軽量素材”
2024 年以降、海外メーカーのドライバー価格はさらに上がり続けて、2025年モデルでは10万円以上に。今年2月、ゴルフショップに行くとこう言われた。
「人気があるのはピンの『G440』ですね。高くても売れています」
このドライバーの価格上昇の背景には、米国の賃金上昇とゴルフクラブを構成する素材の値上がりなどがあると考えられる。
2013年は1ドル86円〜90円だったが、現在は150円前後。米国製品が高くなるのは当然の成り行きだ。また、米国の企業は人件費が高くなっているとも言われている。
2015年の実質賃金を100としたとき、2024年の実質賃金は145で約1.5倍。賃金の上昇はもちろん販売価格に反映される。
そして、世界的に炭素繊維の価格が上がっていることや炭素素材を扱う技術者の数が減っていることから、炭素繊維製品の価格が上がっている。日本では2023年以降、東レが炭素繊維の販売価格を2割以上も値上げした。
ドライバーで炭素繊維と言えばシャフトはもちろん、ヘッドにも使われている。キャロウェイはカーボンコンポジット、テーラーメイドと言えばカーボンフェース、さらにピンにクラウンがカーボンフライ・ラップテクノロジーを採用している。それも価格高騰の一因のようだ。
円安、賃金アップ、さらに素材の高騰を考えると、海外メーカーのゴルフクラブが高くなっているのは仕方ないと思うしかないのかもしれない。
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ピン、テーラーメイド、キャロウェイ、ゼクシオの価格推移(2013年〜2025年)
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