新しいヒロイン2025《97期生・神谷 桃歌》

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神谷 桃歌 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 2025シーズンがまもなく開幕する。最終プロテストの難関を突破した97期生が希望を胸にデビューを待つ。2024年の総受験者は695人、合格率はおよそ3.7パーセントだった。今年、羽ばたく26人を紹介する。

かみや・ももか=2006年3月3日生まれ

 桃の節句はJLPGAツアーの開幕ウィーク。3月3日生まれの会員は計7人いる。ただ、名前に桃がつく選手はたった一人。しかも、桃歌だ。「皆さんが、覚えやすい。呼びやすい、といってくださる。一生のことですから、心から両親に感謝しています」と話した。

 今季から、ツアープロとして社会人となるが、現役の女子大生でもある。中京大学スポーツ科学部競技スポーツ科学科で、いわゆる文武両道を選択した。「大変だけど、これからの人生を考えたら、勉強も大切。若いからできる。しっかり卒業します」と、広い視野を持っている。

 「春に2年生。大学では地理学や、哲学などの授業もあります。また、人体の筋肉構造や、いろいろな体のしくみ。トレーニングの勉強がメーンになっている。おかげさまで、学んだことを役立て、週に3日はトレーニングをしています」。二兎を追って、相乗効果を狙うためだ。

神谷 桃歌 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 2度目の受験で最終プロテスト合格。「やっと、です。両親はすごく喜んでくれたけど、残念なことがあって…」と、笑顔が少しだけくもった。というのは、上田桃子のツアー休養にショックを受けたからだ。

 「9歳からゴルフをはじめて翌年、通っていたジュニアスクールでイベントがあった。その時、上田プロがゲスト参加。とにかく、やさしくて親切で、しかも格好いい。上田さんにあこがれてプロを目指すことになりました。でも、テストを合格した時、これからご一緒にプレーができるかもしれない、と思った矢先、まさか休養を宣言なさるとは…。本当に驚きました」。こればかりは仕方がないことだ。

 今オフは地元。愛知で強化を図る。1月下旬には、支援を受ける企業の誘いで男子プロと短期合宿を。女子はひとりだけだという。大いなる刺激を受ける。得意クラブはウェッジ。48度-52度-58度の3本でセッティングする。「アプローチというより、残り100ヤード以内のパー5・第3打が私の持ち味です」と明確だ。

 さらに、「約1年前、56度から58度に替えました。グリーンまわりのアプローチで、ボールをあげる、転がすなど、クラブを操作しやすいように。おかげさまで、プロテスト合格の原動力になった」と加える。

 気分転換はミステリー系の映画、ドラマ鑑賞。「胸のすくような、どんでん返しの結末が好きです」とも話す。これもまた、自身の勝負哲学をする大きなファクターとなっている。(青木 政司)

神谷 桃歌 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

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